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チェンマイ滞在記2024その2(5)メーチャムに原生種を探しに行く

どんどん田舎の山道を進んでいくが、茶樹は全くない。あるのはトウモロコシやキャベツの畑ばかり。途中に鄙びた村があるだけで人の気配もない。山の中に入っていくと、舗装されていない道路は雨季のために水が溜まり、まるでオフロード走行のようになる。それでもドームはプロのドライバーを自認してツッコんでいくから非常に怖い。

どれぐらい時間が経っただろうか。もう目的地目前という場所まで来ると、何と前方は完全に塞がれており、泥水で車のハンドル操作も危うい。通りかかった村人に聞くと、この先は車ではとても無理、と言われてしまい、5時間もかかってやってきたのに、ここで断念することになってしまった。すごすごと引き返していくと、バイクが通りかかり、もう一度聞くと、何ともう一本道はあるというではないか。

これ幸いとまた山登りを始めたが、やはり5㎞ほど行くと、前は通れない。無理やり車を突っ込ませたら、泥が跳ねあがり、窓を開けていた私は泥だらけになってしまう。そこにやってきた警備のおじさんも『無理だろう』と言って、来た道の方を指さす。万事休す、やはり雨季に山に来てはイケない。山を舐めてはいけない、と分かる。

景色の良い場所で写真を撮りながら、気を紛らわせる。この周辺はカレン族やモン族が住む地域らしく、モン族マーケットに寄ってフルーツを買ったりする。車はまさに泥だらけ、私の心も泥だらけ、となる。まあ乾季にもう一度チャレンジしようと話して、合計10時間の旅を終える。

8月22日(木)ミッドイヤーセール

何だか疲れが抜けない。メールを見ると、何と私のクレジットカードがカナダで不正使用されたらしい。幸い被害はなかったが、これは私が使用したものではない、とクレカ会社に届け出ると、その瞬間そのカードは停止されてしまい、新しいカード発行の手続きに入ってしまったらしい。何と海外に長期滞在していては新しいカードも受け取れないのだ。どうするんだ、これ。

まあ考えても仕方がない。またMayaまで歩いて行き、打滷麺を食べる。甘めの味が気分転換にはちょうど良い。チェンマイ空港到着時にバッグが壊れてしまったが、ここには良さそうなバッグも沢山売っているのでちょっと安心して買わずに帰る。

Hさんから連絡があり、夕方出かける。Hさんの車で向かったのは、コンベンションセンターだった。ここでミッドイヤーセールをやっているというのでやってきた。食べ物や服のブースなど、数多くの出店があるが、平日の夕方だからか、お客はそれほど多くはない。観光客が来るような場所でもない。面白いのは豚がいたこと。餌を買って豚にあげるらしい。その横では金魚すくいが行われている。その向こうのウサギはどうするんだろう。激しく雨が降ってきたので、皆帰れず困っている。

何とか車に乗り込み、Maya付近まで戻る。どこか夕飯を食べられる場所を聞かれたが、紹介できるようなレストランを知らない。突然先日知り合いから送られてきた中国料理屋を思い出し、行ってみることになる。何と雨の中、お客は我々しかいなくて、ちょっと心配になった。

だがその料理の味はなかなかのもので、代金もリーズナブル。その昔チェンマイ在住日本人が良く来ていたような雰囲気で、何だか味付けは潮州料理っぽい雰囲気がある。聞けば40年ほど前はバンコクで店を開いていたとか。今は静かにチェンマイで営業している。見るとお婆さんの顔は完全に華人だった。

チェンマイ滞在記2024その2(4)Tea Galleryへ

8月19日(月)Tea Galleryへ

昨日と同じ道を歩き、トップスマーケットに寄る。ジュースが安かったので買ったのだが、現金支払いの場所が少ない。機械操作はタイ語で難しい。困ったものだと思っていたら、お姐さんが手招きしてくれ、何とか支払いを済ませる。周辺を散歩するとのどかな光景が広がっていた。

昨日訪ねた宿は係員がいなかったが、今日行ってみたら案内してくれた。部屋は2種類しかなく、家具のきれいさ、内装のリノベーションなどで分かれているようだった。基本的に広くてよいのだが、安い方の部屋には机もなく、ちょっとダメだな。道路に面していない部屋は、遠くにお寺が見えていい雰囲気だった。係の若い女性は英語をちゃんと話していたが、実は現在YouTubeで日本語も勉強しているという。この宿には日本からマッサージ師の資格を取りに来る日本人も泊まるらしい。1泊から泊まれるので使い勝手は良いかもしれない。

夕方Tea Galleryの馬さんに連絡したら、今なら空いていると言われ、急いでBoltを呼んでオフィスに向かった。彼女もどんどん忙しくなっているようで、明日はバンコクへ行くらしい。以前はミアンの歴史で大変お世話になったが、今回はプーアル茶の歴史の話を持ち込んだ。恐らく雲南回族はプーアルの歴史に関連があるはずだ、と言ってみたが、あまりピンとは来ていない様子。それでも親戚などに聞いてみると言ってくれた。何か出て来ないだろうか?楽しみだ。

宿へ帰ろうとBoltで車を探すも全く捕まらない。夕方5時台はそんなものかもしれない。バイタクを呼んだが、何と20分かかるという。その間、周囲を散策すると、古いお屋敷があることが分かった。かなりの規模なのだが、一体誰の屋敷だろうか。今も誰か住んでいるのだろうか。バイタクの待ち合わせ場所は、体育館。そこはバドミントンの文字が見える。今やタイのバドミントン界は世界的にかなり強い。若者の育成が上手くいっているのだろうか。

バイタクでターペー門まで走る。運転手はスピードを出さなかったので助かった。体に力を入れるのは今ちょっと苦手だ。折角なので、近所でカレーを食べることにした。昨年も来た店、創業70年の老舗だったが、お客は全くいなかった。チェンマイで一番美味いカレー、と書かれていたが、中は生姜だらけ。あれ、これが一番美味いカレーだっけ、とちょっと拍子抜け。

そこから懐かしい街を歩いて行く。1年半ほど前、1か月住んだこの付近。色々と思い出すことはある。他にも食べたい店がいくつかあったが、既に満腹で、散歩に専念する。日が暮れて、寺がライトアップされ、夜のチェンマイが出現する。私は酒も飲まないので、夜は出歩かないが、偶にはこういうチェンマイもいい物だと思いながら、ついに歩いて宿まで辿り着く。

8月20日(火)メーチャムに原生種を探しに行く

今朝はドームの誘いで朝から出掛ける。チェンマイ郊外で茶樹の原生種が新たに発見されたというニュースが流れていたので、それを見に行こうというのだ。従来この付近にはアッサミカやタリエンシスはあるはずだが、シネンシスの古茶樹があるとは聞いたことがなく、興味を抱く。

一体どっちの方へ行くのだろう。車はドイインタノーン方面へ向かっている。インタノーンはタイ最高峰の山。一度は行ってみたいと思っていたが、今回はその脇をすり抜けていく感じ。そして山越えを果たして、意外にも3時間かかってメーチャムという街に到着する。ここで一旦休息。何とここから山道を50㎞入ったところに茶樹はあるらしい。

チェンマイ滞在記2024その2(3)華人系の食べ物に惹かれる

店は沢山あるのだが、意外や私が飛びつくような食べ物が無い。とんかつや寿司まであるのだが、どうしたものか。行き着いた先は打滷麺だった。これは福建南部の麺と言っていいだろうか。あんかけ麵であるが、私の好物で、日本のあんかけ焼きそばの元祖か。久しぶりに食べたら何とも旨い。これで60バーツなら、時々食べに来よう。

食後の散歩も欠かせない。昨年1度行って気に入ったお寺まで歩いて行く。ここは境内が実に広く、建物も多い。相当古い仏塔やお堂が並び、非常に厳かな雰囲気を漂わせている。ただお堂内の仏像を拝んでいると、横には賽銭箱やQRコードがずらっと並んでいるのが目に入ってしまい、何だかな、とは思う。

夕方もう一度散歩に出る。ご飯の新規開拓のために歩いてみたが、なかなか見つからない。その内、チェンマイホルモンという店まで来た。ここは先日出会ったSさんが参考にしたという日本人経営のホルモン屋だった。確かにオープンな感じで、5時半でもお客が何組か食べていた。でもやはり一人で食べるのは気が引けて通り過ぎた。結局こういう時は、串焼きとカオニャオを買って帰り、部屋で食べる。安くて、旨い。

8月17日(土)近所に新店舗

今朝もまた、パンを買った後、ターニン市場まで歩く。今日は何にチャレンジしようかと迷っていると、白人さんが席に着いたので、迷わずその横を確保した。メニューを探すと、ちゃんと英語が書いてある。朝からイカカレー炒めご飯を食べる。お母さんが振るフライパンの音が良い。

昼間はなぜか外に出る気が起きずに、夕方を迎えた。何となく食欲も乏しく、いつものフルーツ屋でメロンでも買おうと、何とか靴を履く。途中まで行くと、新しい店が出来ているのに気づく。昨年も他の場所で行った、開放的な店構え。かなり安い料金で食事を提供している。取り敢えずメニューを覗いてみて、焼きそばを注文した。何だかこれは美味い。ここ1年でチェンマイの店にあまり変化は感じなかったが、こういう安いチェーン店が徐々に増えていくのだろうか。それとも大手チェーンが進出するのだろうか。夕暮れの風に吹かれながら考える。

8月18日(日)華人系の店で

日曜日というのは近所でも閉まっている店がいくつもあるから、食事難民になりやすい。今日はそれほど暑くなかったので、思い切ってターニン市場の先まで歩いてみる。実は先日一度歩いた時見掛けた店が気になっていた。どう見ても華人系のその店、釣り下がっているポークが美味そうだった。

鴨肉と豚肉のミックスを注文して待つ。確かに肉は美味しいのだが、タイではなぜかソースが掛かっていて、それが私には合わない。ソースなしで十分食えるのだが、ソース不要を伝えるのが難しい。ついてきたスープも美味しいので、次回は麺にしよう。そうすれば、この問題は解決するように思う。

実際先に書いてしまうが、我慢できずに翌日もまたこの店に来て、今度はワンタンメンを注文し、そこに焼き豚を乗せてもらった。こちらは何とも最高だった。ワンタンもうまい。私はタイにいても基本的に華人料理系に惹かれてしまうのは、仕方がないと思っているのだが、ダメだろうか。家族経営、お母さんの笑顔が嬉しい。

そこから先日紹介された宿を見学に行ったが、日曜日だった。目の前はサンティタムの寺。ここでゆっくりと仏像を眺める。帰りに近所の雲南会館に寄ってみたが、日曜学校のようなものをやっており、ちょうど昼で生徒が沢山出てきたので、会館の人にヒアリングすることは出来なかった。

チェンマイ滞在記2024その2(2)初めてのターニン市場へ

お昼ご飯は用意されていたお弁当を食べる。付近ではタケノコが切り出されており、美味しそうだった。デザートに柿が登場したのだが、非常に甘くて美味しい。センターの局長が一言『じろう』といったので驚いた。何とこれは日本の次郎柿だったのだ。今タイに溢れている柿は次郎なのだろうか。次郎柿といえば、静岡とも関連がある。

午後は製茶見学。機械は台湾から持ち込まれたようで、烏龍茶製造用が一通り揃っている。生葉を萎凋して殺青。萎凋は萎凋槽などなく、烏龍茶の室内萎凋の工程のようだった。団揉は何と腕でやる。安渓で昔の手作業を再現してもらったのを思い出す。取り敢えずの実験ではあるが、色々と苦労があるのだろうと思う。

またミニバンで1時間半かけてセンターに戻り、そこからはSさんの車で送ってもらった。Sさんは体調がすぐれなかったようで、大変な中、運転してくれ、何とも有難い。私はこういう時に車の運転も出来ないし、何も手助けできないので申し訳ない。疲れたので隣の食堂で夕飯を食べると、焼き餃子を注文したが、出てきたのは揚げ餃子のような気がした。

8月15日(木)初めてのターニン市場へ

朝、馴染みのパン屋でパンを買ったが、何故か宿と反対の方向に歩いてしまった。雨が降らければ散歩も良い、とフラフラしていると、コインランドリーが何軒も出てきた。皆新しくて、可愛い感じの作りになっている。私は昔ながらの洗濯屋に洗濯を頼むことが多いのだが、これからはコインランドリーに吸収されてしまうかもしれない。

その先に市場が現れた。昨年何人もの人から言われたターニン市場がそこにあった。折角なので何か食べようと探したが、ここはタイ人向けなのか、英語もあまり見られない。思い切って奥に入ってみると、カオカームーが美味しそうだったので飛びつく。もう少し市場が近ければ時々来るのに。多くの店のメニューには英語があった。慣れた外国人も隣で食べていた。

一度宿に帰り、休息後、昼前にまた出掛ける。今度はMayaへ行った。スマホのシムの作動が鈍い。いよいよバンコクの空港で買ったシムが限界に達したようだ。Mayaの上の階にAISがあるのは先日来て分かっていた。しかし行ってみるとお客が多い。中国人女性が何だか中国語で揉めている。まあこの地域は中国村だったか。

ようやく順番が来て事情を話すと、係の女性はテキパキとした対応で、最適のパッケージを見付け出してくれた。このサービスはバンコクのAISには全くなかったもので、何とも嬉しい。料金もバンコクで言われた1000バーツが月400バーツ程度に収まった。実は後で分かったことだが、このサービスは定住者向けの物で、プリペイドシムとは色々と違うことが分かるのだが。いずれにしても、これで安心してスマホが使える。

昼ご飯を食べようと探してみると、八番らーめんが見えた。前回は気が付かなかったのだが、体調が悪い時など、ここで優しい味のラーメンを食べると救われるから有り難い。だがラーメン、餃子のセットを頼んだ場合、ほぼ100%、らーめんを食べ終わる頃にしか餃子が運ばれてこないのはなぜだろうか。これは全国共通マニュアルのようだ。

8月16日(金)お寺でまったり

昨日Mayaに行ったら、フードコートがあることに気が付いた。一度ここで食べてみようと思い、再度Mayaまで歩く。この散歩が心地よい。4階に上がると、香港の有名店や四川の海底撈火锅なども店を構えている。誰か来たら一度は行ってようと思うが、今日はフードコートだ。

チェンマイ滞在記2024その2(1)茶旅スタート

《チェンマイ滞在記2024(2)》  2024年8月13‐21日

8月13日(火)茶旅に向かって

ようやく自由時間が取れるようになり、まずはドームにコンタクトを取り、今後の活動について話すことにした。彼も色々と忙しいらしく、当初は電話でと言っていたのだが、やはり一度面と向かって話すのが良いと考え、宿まで迎えに来てもらった。今は夏休みシーズンで、スペイン辺りから沢山観光客が来ており、毎日のようにチェンマイ、チェンライを往復しているらしい。観光ビジネスが戻ってきたことは喜ばしいが、私の茶旅に影響はあるだろうか。

ドームの車はターペー門近くを走っていった。この付近、駐車場はないな、と思っていると、なんと彼はお寺に入っていく。そこにはぎっしりと車が駐車されており、お坊さんも慣れたもので『あっちに停めておいて』と言って、ご飯を食べに戻っていく。そう、お坊さんは午前中しかご飯が食べられないから、忙しいのだ。それにしても、参拝もせずに境内だけ使うとは。日本ではちょっと考え難いが、そこはタイ。

ドームが連れて行ってくれた店は、弟が開いたカフェ。そこにMonsoon Teaがコラボして出来た店だった。基本は観光客向けの土産茶(珈琲)を売るのだが、一応喫茶も出来るので、そこでお茶を飲みながら話をする。店の雰囲気はなかなかよく、ドイプーメンの写真なども掲示されている。今回の茶旅はどうなるのだろうか。ちょっと楽しみになってくる。

昼過ぎに近所まで送ってもらう。ちょっと腹が減ったので、馴染みの店でランチを食べる。イカ焼きが美味い。ここは夕方蚊が多くて困るのだが、昼間は刺されないので良いと知る。向かいの店のフルーツも昨年同様安い。ニーマンエリアもなんでも高い訳ではなく、リーズナブルな店も健在だ。

実は今住んでいる宿に入った初日の夜、シャワーを使っていて、シャワーのソケットが壊れてしまった。シャワーを浴びるのに最悪支障はないのだが、やはりあった方が便利だ。というか、何も言わないで、後に問題になるのも嫌なので、大家にそれを告げると、やってきてくれた。この女性、昨年も洗面台の水漏れをいとも簡単に直してくれたのだが、今回もドリルなど一式持ってきて、僅か15分ほどで修理を終えた。何とも頼もしい存在だ。この宿が気に入っているのはこういう対応である。

夕方腹が減ったのだが、雨模様で困る。何とか這い出して、近所の粥屋に駆け込んだ。ここも何も変わっていないようだったが、なぜかジョークを出してくれず、カオトームになっていた。実に不思議なのは、私がいつも頼んでいた全部入れジョークは、今日のカオトームより高いのだが、なぜだろう。この辺は言葉が通じない辛さがある。

8月14日(水)農業研究センターへ

今朝は早起きして、Sさんの迎えを待つ。チェンマイ郊外にある農業研究センターに連れて行ってもらい、そこからバンで山中にある拠点に向かった。ケネスも車でやってきて合流する。車で約1時間半、どこへ行くのか分からないまま、何となく進んでいき、何となく到着する。

そこには小さな製茶工場があり、台湾品種を使って紅茶を作っていた。茶畑を見せてもらうと、さすがは試験場、たくさんの品種が植わっている。日本のやぶきたもあった。台茶12号をここのスタッフは『金萱』と中国語発音で呼ぶ。英語は通じなくても、品種は通じてしまうという不思議。台湾との交流史をもっと知りたいが、それにはタイ語が必要だった。

チェンマイ滞在記2024(5)新たな出会いと嬉しい再会

Sさんが迎えに来てくれた。車でMonsoon Cafeへ行く。ここならゆっくりお話ししながら夕飯が食べられることからチョイスされたらしい。すると約束していなかったがオーナーのケネスが現れ、私はいつもの茶談義に入ってしまう。林さんもさっきの潮州料理でお腹は減っていないだろう。

部屋に帰ってパリオリンピックを見た。前回までのように全部見るような真似はしていないが、今晩は北口はるかのやり投げを見た。まさか女子投てき種目で金メダルを取る日本人が出るとは、誰も想像していなかっただろう。表彰式でプレゼンターを務めたのは、何と有森裕子。道を切り開いた2人の顔は美しかった。

8月11日(日)オリンピックも終わり

今朝はゆっくり起きた。林さんとは夕飯で会うことにして、今日はお休みとなる。正直ここ数日間は疲れが溜まってしまった。元々東京でオリンピックを毎日見て、ある日バンコクに飛び、チェンマイに移動して、思いがけず観光などもしてしまう。もう歳なんだから休むべし。

昼ご飯は、ずっと食べたいと夢に見ていたダンバウ。近所に美味しい店があるのを昨年発見したが、実に久しぶり。このカレー味のご飯と鶏肉、思わずいいですよね、言いたくなる。これで60バーツだから、チェンマイ滞在は止められない。次回はカオマンガイを試してみよう。

オリンピックは最終日の女子マラソン。鈴木優花があの富士山女子駅伝を彷彿とさせる登り坂で健闘したが、もう一歩及ばなかった。それでも大いに盛り上がる。一山はとても残念。前田は走らなかった。マラソン代表の選考は難しいのだろうけど、勢いのある選手で戦ってほしい。

夕方Sさんがやってきてレストランに連れて行ってくれた。時間がやや早かったので、スーパーで買い物もできて良かった。今晩は林さん最終日でディナー。林さんのお知り合いも参加して、タイ料理を食べる。かなり繁盛している店で、週末でもあり、客で埋まっている。我々のオーダーも埋まってしまい、なかなか出て来なかった。食事は美味しく、会話も楽しい夜だった。

8月12日(月)新たな出会いと嬉しい再会

ようやく落ち着いてチェンマイ生活に入れる朝。まずは牛肉麺を食べに行く。昨年出会っているはずだが、先方は忘れており、ちょっとガッカリではあるが、麺は相変わらず美味しい。部屋に戻るとHさんから連絡が入ってきた。お昼にバンコクから来た友人と食事をするというので合流した。

このバンコクから来たSさんは在住30年近い方で、共通の知り合いも沢山いた。しかもその内の一人Kさんは一緒にチェンマイに来ているというから驚いた。また私の奇妙な話にも合わせてくれる稀有な人でもあったので喜ばしい。食事の場所はアカ族がやっているピザ屋さん、というのも面白い。

一度部屋に帰り、夕方Kさんに宿泊先を訪ねて、一緒に夕飯の場所に向かう。メージョー大学近くで、かなり郊外だが、今は車を簡単に呼べるので特に問題はない。Kさんはジャーナリストであるが、今は記事を書く場が激減し、色々な仕事をしていると聞く。そう、コロナなどもあり、厳しい世界なんだ。Sさんもコロナで経営していた居酒屋が維持できなくなったが、コロナ後に新しい店を構え奮闘中らしい。のんきなのは私ぐらいのものか。

夕飯はタイ料理だったが、Hさんの奥さんの知り合いのようで、美味しいものがいくつも出てきて嬉しい。特にしゃきしゃきしたタケノコが忘れられない。皆さん、ビールからウイスキーに移行してガンガン飲んでいるが、私はオイシの緑茶で一人乾杯。ビンの緑茶、初めて飲んだ。

チェンマイ滞在記2024(4)チェンマイロングステイを考える

8月10日(土)流れでJJマーケットへ

今朝は林さんが部屋見学の予約を入れており、我が近所だったので同行する。この辺ではかなりいいコンドで環境も良いのだが、いくらきれいで設備が整っていても、ここチェンマイで2万バーツ近くすると、どうしても高いと思ってしまう(東京で部屋を借りたと思えば安いが)。林さんも誰かとシェアすればコスパ良いかもと考えていた。

その後朝ご飯を食べにカオマンガイ屋に行くと、ちょうど日本人男性が食べており、話し掛けてきた。やはりリタイア後、時々タイに来ているらしい。普通のロングステイヤーと違うのは、日本人の知り合いがおらず、タイ人にうまく溶け込み、楽しんでいるところ。それでも久しぶりに日本語が話したくて声を掛けてきたのだろうか。

話の流れで、この方と週末開催のJJマーケットまで車を呼んで一緒に行った。彼は知り合いのタイ人が服の店を出していると言って、紹介してくれ、そこで別れた。実は私はこういうマーケットではほぼ楽しめない。買うものもないし、見るべき興味がない。林さんはきっと見たい物が沢山あったはずだが、私に遠慮して、すらっと見るだけ。二人でコーヒー飲みながらまったりした。

林さんのスマホ、シムカードが切れたのか動かない。仕方なくまた車を呼んでMayaまで行き、Dtacを探す。見てもらうと、シムの作動がオフになっていただけで、シム自体に問題はなかった。常にスマホを見る、検索をする人にとっては死活問題が解決した。Mayaの地下でタイティーを飲んでまたまったり。

それからニーマン一帯を散策。中国人的に長期滞在可能なのかを見てみる。不動産屋もあり、子供の就学支援などもしているようだ。中国系スーパーに入れば、ほぼ中国調味料や食材がそろい、自炊にも問題はないらしい。そしてワンニーマンのおしゃれな店舗街を歩くと気分も出て来る。

ちょうどタイの潮州人の話をしていたら、目の前に突然老舗潮州料理屋が現れる。林さんがどうしても入りたいというので席に着き、名物の滷味鴨肉を注文した。ところが出てきたのか焼き鴨肉、店員は平謝りだったが、彼女はどうしても滷味が食べたいと言い、代金はこちらが払うからと言って、もう一品追加となる。

この滷味、私は美味しいと思ったが、林さんがイメージしていた滷味とは違ったらしい。浙江省紹興にもこの名前の食べ物があるが、全く別物だという。紹興酒漬けなのだろうか。中国は広い、そして潮州料理は中国人にさえも知られていないと感じ、お腹だけが膨れ上がって店を出る。

ワンニーマンのすぐ近くにある、隠れ家的ホテル。昨年Tさんが泊ってその存在を知った場所。広い庭に樹木が生い茂り、雰囲気は抜群。林さんにここも紹介し、1か月の料金なども聞いてみる。午後はほぼ人もいなくて、自然の中に溶け込んでしまう感じだ。部屋は見ていないが、このロケーションで1か月2万バーツなら、泊まってもよいかも。

続いて、その道沿いの大型コンドに入ってみる。どう見てもその昔は日本人ロングステイヤーや駐在員も住んでいただろう、ちょっと豪華な造りなのだが、人は殆どいない。フロントで聞いても、そこは物件管理しかしておらず、部屋を借りたければオーナーと直接交渉らしい。テナントにはインターへの入学サポートなど、如何にも中国人向けの不動産屋もあったが、週末で休みだった。ちょっと幽霊でも出そうな空間。

チェンマイ滞在記2024(3)旧知の人と再会して

確かに2時間後、飛行機は無事に飛んだ。飛んだら1時間でチェンマイに着く。この空港に混雑はなく、荷物もスムーズに出て来る。表ではSさんが待っていてくれ、あの懐かしい宿まで送ってくれた。何と荷物を車に積み込もうとしたら取っ手が壊れてしまったが、気にしない。4か月後のことはその時考えることにした。

宿もスムーズに入室でき、荷物を部屋に入れた。それからSさんが郊外の素敵かカフェに連れて行ってくれ、早めの夕飯を食べた。今やチェンマイには素敵なカフェがごまんとある。ここもワンニーマンに支店があるらしい。帰りにスーパーに寄ってもらい、必要な日用雑貨を買って帰る。

8月9日(金)旧知の人と再会して

実は昨日チェンマイ空港に降りた際、スマホを開けてFBを見たら、何と上海留学時代からの知り合い林さんも、チェンマイに来ていることが分かった。驚いてすぐに連絡を入れると、ホテルも我が宿のすぐ近くという偶然。今日の朝午前8時、有名店カオソイメーサイで再会した。この店は宿のすぐ近くではあるが、連日満員でしかも愛想が悪いので私は行くことがない。ただ開店と同時であれば客は多くないので、取り敢えずゆっくりと近況を報告し合いながら、食べた。

それから近所を散歩。林さんはチェンマイに興味を持ち、この辺のアパートの視察を始める。立派なホテルでも料金はそれほど高くない。あるマンションのロビーにはたくさんの本が置かれていたが、それはすべて日本語だったので驚いた。恐らくは以前ロングステイをしていた日本人が置いて行ったのだろうが、まさに日本人ロングステイヤーの痕跡だった。

昼前に昨日のSさんが車で来てくれ、林さんの希望でドイステープに登った。私は昨年も登ったが、お寺の階段で苦労した。ところが何とケーブルカーがあり、20バーツで上まで運んでくれた。驚きだった。天気も良く、景色も見事で、インスタ映えする写真も撮れて満足する。ただ昨年に比べると観光客が少ないと感じたのはタイミングのせいだろうか。

そこから私がわがままを言って、モン族村にも連れて行ってもらう。ソンテウでも行けるのだが、車があるとあっという間に着いてしまう。ただここは観光地化しようとして停滞した村という印象。観光客も少なく、土産物屋は開いているが、活気はない。上り坂をずっと行くと、滝があったが、何だかな。20バーツの入場料が可愛らしい。林さんはいくつもの店に釣り込まれ、民族衣装などを物色、買い込んでいる。こういう旅は私と全く無縁で新鮮だが。

そこから街に戻り、チェンマイ大学のキャンパスを通り抜けた。そしてまた郊外へ向かい、Sさんのお知り合いのカフェに着く。いい雰囲気の内装だ。そこにはちょうど食事をしていた人々がいたが、それは何と茶農家だった。しかも彼らは雲南回族(後で聞くとTea Galleryの一族だった)。

店主のKさんとお茶談義。白茶の話を出すとすぐに白牡丹が出て来る。さすが茶業者。彼女は世界各地を回って、色々なお茶を見てきており、この店にもかなりの種類の茶が置かれている。それから彼女が準備してくれた夕食を美味しく頂く。これはかなりのレベルで驚きの美味しさ。有難い。こんな夜は何とも嬉しい。

チェンマイ滞在記2024(2)ヤワラーで

Grabなどの車はいつ来るか分からないので、外で待っているとタクシーが来たので乗り込んだ。これが一番便利なのだが。しかもエンポリアムまで50バーツで行くからGrabよりかなり安い。プロンポーンには二つの用事があった。銀行の用事は呆気なく終了する(但しよく分からないコミッションを取られたが)。

もう一つはAIS。これまで使って格安パッケージが見付からないので困っていた。確かエムクオーティエにあったはずだと探し回ったがなかなか見つからない。去年行った場所が分からない、はやはりボケの進化か。ようやく見つけたが、何とVIP会員専用になっていて庶民の面倒は見てくれない。

庶民のAISは新しくできたモールの中にあった。そこはほぼお客がおらず、ゆっくり相談することが出来た。英語も何とか通じた。だが、私が欲していた格安パッケージはやはり無くなっており、しかもほぼ同じ内容のパッケージは1000バーツもするというので驚いた。突然こんなに値上げするのか。まあ、確かに今までが安すぎたとは言えるが、取り敢えず何も買わずに去る。

そこからアソークまで歩き、MRTに乗ってヤワラーを目指す。夕飯をMさんと食べるためだが、少し時間があったので、取り敢えずファランポーン駅で降りて、集友茶行へ向かった。何となく時間潰しのつもりだったが、ここで王さんから、プーアル茶に関する貴重な証言を得た。やはり何もないと思っても雑談しに行く必要性を強く感じる。そこへMさんも合流する。よくここが分かったなあ、と感心する。

そこからヤワラーを散歩する。さすがMさん、ヤワラーも良く知っている。客家会館から先に歩いて行くと、そこにあるはずだった、あのヤワラー一入り難いカフェ、が無くなっていた。とMさんに話していたら、道を曲がったところでMさんが『ここじゃない』という。見ると店はキレイに変わっていたが、あの目の鋭い常連さんたちは健在でこちらを向いていた。折角なので店に入り、ドリンクを飲んだ。なんだか不思議な空間だった。

そして夕飯は潮州料理。初めて行くその店は普通な感じで、特に老舗とも見えないが、魚生など潮州系料理がメニューに載っており、まだ陽があるうちからお客が飲み食いしていた。唐山魚片粥というのを頼んでみると、量は多かったが、味は抜群だった。次回はこれだけ食べに来ようかと思う。

8月8日(木)チェンマイへ

翌朝は荷物を纏めて宿を出る。Boltで車が出るまでの間、ちょうど来ておられたSさんと雑談する。もう70歳だそうだが、その元気はなぜか衰えを見せない。すごいな、と思うが、羨ましいとはなぜか思わない。私はもう旅も含めてゆっくりと過ごしたい気分だったのだろう。

車が来ればドムアン空港まで30分で行ける。今回は預け荷物のトラブルもなく、かなり余裕をもって搭乗ゲートに向かった。だが出発時間間際になっても、搭乗が開始される気配もなく、何と飛行機から搭乗員が下りてきてしまう。係員に聞いてみると、15分後というのだが、そんなはずはない。もう一人の係員は『機体トラブル』を認め、2時間待つように言う。昔なら『何とかしろ』などと言っていたかもしれないが、今やそんな元気もなく、ただただ外を眺めて過ごす。

チェンマイ滞在記2024(1)バンコクへ

《チェンマイ滞在記2024(1)》  2024年8月6‐12日

今年もタイ滞在のシーズンがやってきた。昨年と違い、今年はガッツリとチェンマイ4か月滞在を目論んでやってきた。取り敢えず既に予約済みのチケットでバンコクへ。そこからチェンマイへ移動していく。

8月6日(火)バンコクへ

今朝は早く起きた。そして早く家を出た。日本はもうすぐお盆休み。空港は結構混んでいるのだろうと心配して3時間前には到着した。ちょうどタイ航空のチェックインが始まったが、以前ほど乗客は多くない(といってもこのフライトはほぼ満席)。タイ人が多いのだが、彼らも日本の旅に慣れてきたのだろうか。

何より驚いたのが、保安検査場までの列。今年の初めまでは1時間は並んでいたような気がするのだが、今日は僅か10分で検査場へ。出国審査と合わせても20分で終了という早さ。これはちょっと早く来すぎたと反省するも意味はない。少なくとも日本人の海外旅行は確実に減っていることが分かる。

フライトはちょっと出発が遅れたようだが、おおむね順調だった。5時間以上のフライトはやはり疲れるのだが、日本映画とアニメを見ていると時間は過ぎていく。何となく眠くなると、隣のアラブ系のおじちゃんがトイレに立つので、眠りに入れないまま、過ぎていく。機内は暑くはないが、水分が欲しくなると一番後ろまで歩いて行き、ジュースを貰えるのが、レガシーのいい所だ。

結局予定時刻より前にバンコクに到着した。飛行機を降りると、何となく景色が違う。少し歩くと階段を降りる。ここはドムアン空港かと錯覚するが、妙にきれいだ。そして何とシャトルが登場した。これに乗るとあっという間に旧知のイミグレ前まで来てしまう。これまでは結構長い距離を歩いたので助かるが、スワナンプーム空港はいつの間に変わったのだろう。

イミグレの混雑を覚悟していたが、何と列は短く、僅か数分で通過。出て来る荷物を待つほど余裕があった。こんなのはコロナ初期以来だろうか。荷物を受け取り、すぐにタクシー乗り場からタクシーに乗る。何と速いことだろうか。予定よりだいぶん早く定宿に着き、チェックインしてまた外へ出る。

いつものパッタイ屋を目指して信号を渡ると、ちょうどタイヤ屋が目に入る。昼はタイヤ屋だが、夕方から麺を出す店に変わるのが面白い。昨年訪ねた時は、インスタ映えすると評判になっていて、お客が押し寄せて注文した麺を食べるのに30分以上かかってしまい、呆れた記憶がある。

だがやはりホイールが釣り下がる横で麺を啜るのは何となくレア感があり、嫌いではない。お爺さんと目が合い、座って行けというので、座ってしまった。既にインスタブームは消え去り、お客は数人だけだったが、なぜか麺を作り担当の娘さんとお母さんもどこかへ消えており、麺は出て来ない。ここの無料のお茶は色が濃い。ようやく食べ始めると具だくさんで、安くて美味しい。実に満足。帰りにいつものパン屋でブドウパンを買う。

8月7日(水)ヤワラーへ

朝はいつものコムヤーンを食べに行く。今回のバンコク滞在は極めて短いので、他の食べ物も検討したが、やはりコムヤーンになってしまう。11か月ぶりに食べたが、代金は55バーツで上がってはいない。バンコクの物価上昇も収まってきただろうか。午前中は部屋にいたが、昼前にちょっとひと悶着あり?何となくフラッと部屋を出てしまった。