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バンコック ヨーガの旅2016(11)お茶会、マッサージ、そして空港で

ワット・ボウォーンニウェートの外に出ると、大きな木があった。王様もこの木を眺めただろうか。大ぶりの花が咲いていた。私は花には疎いのだが、何だかいい光景だな、と思ってしまう。そこで深呼吸して歩き出す。タイの人々も新たな一歩を歩み出しているのだ。

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カオサンに臨時バスターミナルが出てきていた。そこからバスがどんどん出ている。私は来たのと同じバスに乗車した。ここから出るバスは殆どが今日は無料らしい。往復約2時間、無料の旅になった。客待ちしているロットゥもどうやらお金は取らない。更にはバイタクさえもが、無料で近くまで送ると言っている。皆の顔が慈愛に満ちている。何とも不思議な世界を見ているような気分になる。

 

宿の近くに戻ると3時になっていた。実は王宮には食べ物が沢山あったが、私のような部外者が、ここでご飯を頂くのはどうかと思い、遠慮して飲み物だけにしたのだが、一気に世俗に戻ってしまい、腹が減る。タイの有り難いことは、どんな時間でも食事をしている人がいて、食堂が開いていること。

 

Kビレッジに行けば何かにあり付けるだろうと出掛ける。さすがに人は少ないが、それでもお客はいる。リンガハットなどは夕方5時までランチを提供している。私は不謹慎にもいつものようにとんかつが食べたいな、と思ってしまい、以前行った店を探したが、既にラーメン屋になっていた。

 

バンコックのラーメン屋は飽和状態、と聞いて久しいが、まだ出てきているのか。同時にとんかつは有名どころも出そろい、厳しい競争に晒されているようだ。実は無くなったと思っていた店は2階の広いスペースから1階の見つけにくい小さなところへ引っ越していた。しかもメニューはカツだけでなく、様々な日本食を組み合わせている。10月の王様逝去以降、消費が落ち込んだと言われているが、このケースはそれとは無関係だろう。結局無難な大戸屋に入る。ここもどこででも見掛けるタイのチェーン店になっている。

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126日(火)
お茶会して空港へ

前夜は、食事をせずに部屋でゆっくり過ごした。そして翌朝慌ただしく出発の準備をして、8時過ぎにいつものようにYさんを訪ねたが、まだ来ていなかった。この宿はYさんが予約してくれたが、代金を受け取るのをすっかり忘れていたようだ。コーヒーを飲みながら、タイ情勢について少しだけ話をしたが、チェックアウトの時間となる。

 

今日はバンコック茶会。以前より主催してくれているMさんの家へ向かう。実は今回の一番の目的はMさんに預けていた茶葉を引き取ることだった。もう1年以上、置きっぱなしで申し訳ない。折角なので、数日後にあるエコ茶会セミナーの予行演習的位置づけで、台湾茶についてお話をしてみる。

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初級編という訳にはいかず、ちょっとマニアックな場所のお茶が出てくるので、初めての人は戸惑っただろう。お茶の分類、製法の違いなど、昔のバンコック茶会でやっていた、中国茶の基礎を知る、をもう一度やるべきかもしれない。そして美味しく、楽しく、がよいかなと思う。

 

大学の後輩で、中国でお茶を習っていたHさんも参加してくれたので、彼女にお茶を淹れてもらう。参加者の顔ぶれもかなり変わり、初めての方が増えた。バンコックの駐在員も少しは減る傾向にあるのだろうか。若い人が増え、家族帯同が減った、との話もあった。またインドネシアやインドなど、周辺国へ移動になるケースもあるという。バンコックから拡散していく、それは何を意味しているのだろうか。

 

荷物があるのでMさんの車で送ってもらいながら、きれいなタイ料理屋さんでランチを食べる。最近はオシャレなお店が増え、そういうところが賑わっているらしい。ガイヤーンやソムタムがきれいなお皿に盛られ、タレも3種類ついてくる。これでサービスがよければ最高だが、会計の時に隣の伝票と間違えて渡される。私はタイ語が読めないから、そのまま払ったが、確認は必要のようだ。

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宿でMさんをYさんに紹介した。元々ご縁はあったのだが、直接会ったことがないという。朝はゆっくり話せなかったが、結局ここでまた話ができた。巡り巡って世は流れていく。今晩午前1時の便なので、暇になる。少し肩が凝っているので、宿のマッサージに初挑戦した。

 

取り敢えず足マッツサージをやって夕飯を食べようと思ったが、余りに気持ちよくなりウトウウト。最後に肩を揉んでもらうと、『硬すぎるだろう』と言われ、そのまま全身マッサージに移行してしまった。ヨーガ合宿に行っても、既に出来てしまった日頃の肩こりは治らなかったようだ。勿論マッサージ1回で治るとは思えないが、実に良い時間つぶしになった。2時間合計で680バーツはお値打ちだろう。

 

タクシーで空港に着くとヨーガ合宿で一緒だったUさんから、『待っている』という連絡が入る。だが私の乗る便は1時間ほどディレーしていた。通常より少し遅れてチェックインが始まり、何とかUさんと合流。30分ほどお話して彼女は関空へ向けて去っていく。私の便はディレーしたが、何とか北京空港での乗り継ぎにも間に合い、無事羽田空港に到着した。

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ところが荷物がなかなか出て来ない。何とタッグの一部が見事に切り取られていたのだ。何故?思わずそこにいた職員に聞いたが埒が明かない。仕方なく外へ出て電車に乗ると、何とスーツケースの取っ手が壊れていた。後でエアチャイナに電話して、証拠写真などを送ると、弁償金が支払われるという。そのお金は次回の搭乗時に受け取ることになった!

バンコック ヨーガの旅2016(9)ワット・パンニャーナンダラームから娑婆へ

124日(日)
8日目

ついに別れの朝が来た。瞑想、アーサナ、朝ご飯とルーティーンをこなすと、もう荷物を持ってチェックアウト。今日は日曜で、講義と実習はお休み。校外学習として、「ワット・パンニャーナンダラーム」というお寺を見学に行く。それが終わったところで、私は本体を離れ、バンコックに戻っていく。

 

先日のロットゥが迎えに来ていた。私の他にバンコック在住のIさんと、今日東京へ戻るFさんが荷物を持って出てきた。残りの人は今日もここへ戻ってくるので軽装だ。まあ、今日もお寺に行くので服装は黒か白中心。1週間ぶりに娑婆に出た。太陽の日がまぶしく感じられた。

 

我々は外へ出ようと思えば、この船で渡ってすぐに出られるのに、私には全くその気はなかった。必要がなかったということだ。この付近は植木や花を売る店が沢山あるが、そこに並べられている木や花が何とも人工的なものに見えてしまうのは、この合宿の一つの成果だろうか。

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ロットゥはまた小1時間走って、お寺に着いた。5年前にも来ているはずなのだが、何だか大きな塔が建っていて驚いた。この建物の印象はない。その内側の建物もとても大きくて立派。少なくともお寺に来たという感じはまるでない。お坊さんに案内されて、その仏塔を見学したが、あまりの暑さにひるんでしまった。ここはもうワンサニットではなく、都会なのだ(郊外のはずなのだが)。

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さらに奥に入っていき、別の場所を見学。屋外にシートを敷いて沢山の人が座っていた(それでも前回に比べると少なく感じられたが)。向こうの方に講和をする和尚さんの姿が見える。もう終わりかけているのだが、我々も呼びだされ、和尚にご挨拶した。5年前より若返っていた。皆で記念写真を撮る所がタイらしい。因みに和尚の横に座れるのは男性だけなので、期せずして座る。この辺に掟がある。

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それが終わると、ランチの時間だ。タイのお坊さんは午前中しかご飯が食べられないので、急いでご飯の給仕場に並ぶ。その後に我々が外国人ということで優先的に並ばせてもらう。後から来て申し訳ない話だ。前回は沢山の屋台が出ており、麺などを頂いたが、今回は食事場所が統一されて、きれいになっていた。屋台もタンブンの一環と聞いていたが、殆どがこの給仕場に集約されてしまったのだろうか。

 

食事は実に豊富で、肉が入っているものもある。私は久しぶりなので美味しく頂いたが、お寺で肉食、と感じた人もいただろう。ベジタリアンの人など、肉を取らないように気を付けていた。それにしても沢山の人が食事をしている。ある意味でバンコックに住む人の週末の娯楽の一貫のように見える。

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前回はお坊さんが時間を取ってくれ、我々の質問に答えてくれたが、今回は代替わりして、それはなかった。それからも寺院内施設を見学する。描かれている絵を見ながら解説が加えられ、週末23日でステイできる庫裏が紹介される。確かに週末だけここで一人の時間を過ごすのは悪くないかもしれない。でも子連れの人もいたが。

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前は工事中だった、池のほとりに立つ建物。その中にはブッダの姿が刳り抜かれた壁がある。これを眺めていると、何となく自分は物が見えていないな、と感じてしまう。何故だろうか。何とも不思議な壁である。池には魚が沢山いて、餌を蒔くとすごい勢いで寄ってくる。水しぶきが上がって濡れてしまうほどだ。

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そして別れた。取り敢えずロットゥに乗り、大きな道まで出たところで三人は降りた。残念ながらバンコックへ行く方向は反対なので、荷物を持って陸橋を渡る。階段を降りるとちゃんとタクシーが待っており、何と市内まで行ってくるというので一安心した。市内は混むので途中で乗り換えろ、というのが多いらしい。

 

バンコックに戻る

Iさんは途中で降りていく。彼女が居なければタイ語が通じないので、我々の行先を運転手が焦って確認していた。Fさんは今晩の夜行便で帰るので、それまでプロンポンあたりでマッサージかショッピング。彼女はまだ若いが、やはり色々とあり、久々にこの合宿に来たらしい。1時間ぐらい車の中で話を聞いていたら、何とエンポリアムに着いてしまった。日曜日の夕方だからかなり混むと予想していたのに。やはり王様のご逝去と関係があるのだろうか。

 

私は定宿へ向かった。フロントには新しい人がいたが感じは良かった。部屋もいつもと同じ番号だ。だが部屋に行くと、何と机がなかった。驚いてフロントで行くと若い男性が部屋まで付いて来て、スマホで写真を撮り、すみません、と日本語で言って、手配してくれた。何故机を動かしたのだろうか。これだからタイは面白い。

 

それから1階に洗濯物を出す。ここのおばさんとも顔馴染みであり、すべて任せられる。干す暇はないので乾燥までやってもらうが、それでも130バーツで出来るからうれしい。それから空港で買ったシムカード、10日間は無制限に使えると書いてあったのに、昨日から速度が極めて遅くなっていた。近くのテスコにあるAIS店にそれを持っていき、確認。新人女性は頭を傾げたが、ベテラン男性はあっという間にそれを解消した。と言ってもやはり無制限ではなく、今回は1GBだけ無料となったが、今後は金がかかるらしい。

バンコック ヨーガの旅2016(8)合宿の効果

そういえば、ワンサニットにミャンマーの坊さんたちがやって来た。ミャンマーと言えば、タイよりさらに保守的な仏教国であり、これまで多くの僧侶を見てきたが、今日やって来た彼らは若者が多く、皆がスマホを持ち、思い思いに庭の写真を撮っていた。そのはしゃぎぶりがおかしくて、『やはり本国では相当に抑圧されているのだな』などと勝手に思ってしまうほどだった。

 

聞くところによれば、ドミトリーの2階を占拠して、朝早くから夜遅くまで物音や話し声が煩かったらしい。まるで高校生の修学旅行のように思えた。ワンサニットの土ハウスにはスーチー女史の肖像画なども架かっており、ここはミャンマーと何らかの繋がりをうかがわせた。

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合宿の残りをも少なくなり、楽しみな夕飯の回数も見えてきた。今回の参加者はグループ化することもなく、各人が好きな場所に座るので、私も時々位置を変え、色々な人と話してみた。いつものことではあるが、実に様々な体験をしている人の集まりで、普通の日本人のグループとは会話もちょっと違う。それが何とも面白い。今回は来年インドを目指す人たちもいて、勉強には熱が入っている。不真面目なのは私だけだった。

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夜のビデオは最終回、中国・台湾編。段々日本に近づいてきており、参加者の感想も具体的になってきて、失った家族の話や実際の寺との関係などが語られた。正直私は『日本人はなぜ、自分のことより人のことを先に考えるのか』という課題を持っていた。仏教でも『まずは自らを』という上座部の方がどうしてもよく見えてしまい、困っていた。

 

今回の5回シリーズで仏教伝来の流れが見え、なぜ日本の仏教はこうなのか、これも一つの仏教なのか、といった疑問にある意味のヒントが出てきたように思える。『日本人自身、気が付かないうちに、そういう考えを持っている』ということなのだ。色々と戒律はあるのだけれど、仏教はこうでなければならない、ということがない。

 

中国に入った仏教は中国的に、台湾では台湾的に、現地との融合を経て、発展してきた。権力者が統治しやすい道具、という側面もあったかもしれないが、個々の人に心に根付くものがあったのに、私にはそれが薄かったから分からなかった、ということかもしれない。この問題は引き続き、見ていかなければならい。私が『なんか変だよ、日本人』と思ってしまう部分が、他人から見えれば『なんか変だよ、お前は』ということになっているようだ。

 

123日(土)
7日目

何だか来た頃より気温が上がっているように思える朝。早起きにも慣れ、瞑想中の正座にも少しは慣れ、こんな生活なら快適な心身が保てそうだと思う。私にとってのこの合宿の最大の効果は『規則正しい生活』『べジの食事』『文章を書かない』『朝から晩まで忙しいことによる、快適な睡眠』にある。これらがあると、体は確実に好転していくことを経験から分っていた。

 

僅かな時間に散歩するのもとてもよい。自然の中に身を置くと、非常に安らかになる。そして一転、講義では頭を働かせ、また実習でリラックス。そして食べたいだけご飯を食べ、昼寝をし、時には参加者の話を聞く。もう一つ大切なことは一緒に参加している人々かもしれない。よいメンバーに恵まれれば、それだけ効果が高いことも間違いはない。願わくば、もう少し男性がいて欲しい。

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男女にかかわらないが、特に男性は会社勤めなどで、『心の動作不良』を起こし、うつになるケースがある。『体の不安定、呼吸の乱れ』などで自律神経失調症などに見舞われていることもあり、それをずっと我慢していることがある。早目に切り替えるべきだが、学んだことはその解決の1つになるかもしれない。まあ、ここは病院ではないので、予防的な意味合いで基本的なヨーガの原理を知ることはよいかと思う。

 

夕飯に美味しそうな麺が出た。もうすぐこれが食べられなくなるかと思うと、ちょっと寂しい。インドなら『明日は出所だ』などと楽しみに思うのだが、ここタイでは、離れがたい気分になる。皆さんの合宿はもう少し続くのだが、私は明日で一足先に失礼する。因みにここの費用は実費、共通費用は概算で割り勘するのだが、とてもリーズナブル。そして講師への謝礼はダーナ方式。いくらお渡しするかは自分が決める。私もお茶会や報告会でこのダーナを採用してみたいと思っているが、どうだろうか。

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夜のトラータカではついに今回も全く涙なし。いかなる緊張が入っているのだろうか。体はアーサナでかなり緊張がほぐれるようになってきたというのに。今晩はNHKの別の番組、インドのチベットと呼ばれるラダック編を見る。ラダックにはもう6年も前、流されるように行ったことがある。

 

インドでありながら全くインドではない場所。チベット仏教がそのまま残った街。日本の仏教が葬式仏教になってしまったのと対照的に、ここでは僧侶の中で医師の役目を果たす人がおり、病人の面倒を見る。人が死ぬ間際もやってきて、より良き来世を祈ってくれる。そして死者に対する対応も独特だった。富士山ほどの標高にあり、過酷な条件で生きていく人々、そこに真の生活を見る思いがした。

バンコック ヨーガの旅2016(7)人生論、社会論へ

講義の中に『折角人間に生まれたのだから、無駄にしてはいけない』というのがあった。昨日のカヴィー先生の授業の中でも『人間に生まれ変われる可能性は相当低い』という話しが出ていた。生まれ変わりを信じるとしても、何に生まれ変わるのかを選択することはできない。そこで現世でよい行いをする、徳を積んで置かないと今の位置もキープできない、という話になるのだが、理屈では分っても、この辺がどうも我々にはピンとこない。

 

『瞑想により海馬を休め、脳を最適化する』『常に初期化することで苦痛から解放される』、うーん、どうなのだろうか。このあたりになると、自分で実際に体験してみないと理解できないのでは、と思う。まあ、確かに寝ている時が一番幸せ、というのは何となく分かる気がする。

 

『三昧』という言葉も出てきた。これは『精神を集中し、雑念を捨て去ること』という意味かと思うが、それが『読書三昧』のように、『一心不乱にその事をする』という意味で使われ、ついには『したい放題』という意味の『贅沢三昧』となり、意味不明の『中華三昧』になっていく。日本語とはなんと面白い物か。

 

三昧とは『サマーディ』。サマーディは『Integration of Personality』と教わったが、それをきちんと理解するには至っていない。ヨーガを行う目的はここに達することなのか。更には涅槃、ニルヴァーナ、煩悩の無い境地に達することなのか、そんな日は来るのだろうか。ただA師は『我々は時々涅槃を通り過ぎることがあるが、短くて気が付かない』とも言っていた。なんだろう、このモヤモヤ。

 

夜のビデオは4回目のタイ編。男子は一生に一度は出家する、というタイの習わしについて。実は親、特に母親の孝行のために男の子は出家するようだ。20年前は3か月企業を休んで出家が許され、復帰後は会社での仕事ぶりもよくなるような話だったが、今では3か月も有給休暇をくれる会社はないのではないか。これが撮影されてすぐに起こったアジア通貨危機で、タイも根本が揺らいだように思う。現在はミニマムの2週間ということで、出家者も出家しやすい環境ではなかろうか。

 

家族がバラバラになり、不良息子が出家して、厳しい修行をしている場面も出てくる。母親も寺に入るが、タイでは女性の出家は認められていない。一見皆が楽しそうに生きているタイ社会だが、その陰では様々な問題が起こっているのは、どこでも一緒だろう。バンコックの観光寺院ばかり見ていても、何もわからない、と強く感じる。

 

夜中、激しい痒みに襲われた。ここ数日、何となく感じてはいたのだが、起きだしてしまうほど痒い。これは恐らくはダニだろう。昨年ミャンマーの列車の中で大いに刺され、その痒みと戦った記憶が蘇る。ダニに噛まれた跡が、足に数か所残っていた。この跡は、当分消えない。そして断続的に痒みが襲ってくる。これも一つの修行だろうか。まあ、なるようにしかならない。

 

122日(金)
6日目

生活は規則的になり、体はかなり軽くなってきたと実感できるが、痒みが取れない。集中力に欠ける。今朝もボーマンダウティがあったが、どうもうまくできない。唯一の得意技のはずだったが、集中力の無さが災いしたのか。うーん、どうしたものだろうか。食欲だけは衰えず、よく食べる。

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講義では『職場全体のマインドフルネス』。職場の雰囲気がよくなり、生産性が向上するという話が出る。これこそは今の日本の会社、いや日本社会に必要とされているものではないか。世間では『癒し』などが求められているが、学校や会社ではいじめも横行し、他者を排除しようという動きが目立つ。経済が低迷する社会では、特に日本のような細かいことが気になる社会では、重要だと思われる。

 

またまずは『自分を傷つけないことが、他人を傷つけないこと』に繋がり、『自分に正直であることが他人に誠実である』ことになる、との話も出た。『自分がやりくりできないものまで背負わない』ことも重要であり、『何も持たないのが理想』ということには大いに共鳴できる。『知足』といった、自らの欲求不満は自ら止める、大脳が何かと邪魔をするので小脳以下の機能を最大化するのがよい、など、実にためになる。もうこれは単なるヨーガの講義ではない。

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午後この合宿の常連、タイ在住20年を超えるIさんがやって来た。彼女とは前回の合宿で知り合い、その後もお茶会などを通じて仲良くしている。流ちょうタイ語を話し、ヨーガや仏教にも関心が高いことから、お寺見学の通訳も務めている。彼女が来るとズバズバいうので、話が面白くなる。またタイ人の視点で語ってくれるのが実に参考にもなる。

 

本日はこの合宿始まって以来のサウナの日である。庭にある小屋から煙が立ち、準備ができていた。前回はこれに入って見たのだが、今回は遠慮して、水シャワーで済ませた。何だか楽しそうにしている女性ばかりのところに入っていくのも気が引けたし、何より暖かい風呂?に興味が無くなっている自分に気が付いた。これはどうしたことだろうか。日本で冬の寒い時以外は湯船に浸からなくなって久しい。勿論サウナは別の効果もあり、入っておくべきかもしれないが、気分的にノー、だった。

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バンコック ヨーガの旅2016(6)歯の詰め物がとれて集中力を欠く

1130日(水)
4日目

今日は朝のアーサナを途中で切り上げ、クリアーの1つ、ボーマンダウティが行われる。まずはネティポットを使って、鼻から水を入れて、鼻から出す。これは浄化にとても良いということだが、鼻が詰まっていたので、本日はパスした。その姿だけ見ると、とても奇異に見えるかもしれないが、ヨーガの世界は普通に行われている。

 

ボーマンダウティは2リットルぐらいの塩水を飲んで、吐き出す。これも浄化の1つの手法であり、いわゆる反射である。動物は何か不適合なものが腹に入れば、すぐに吐き出すことができるが、人間は反射力が弱くなり、なかなか吐けない。胃を洗浄するような感じで行うのだが、なぜか私はこれがうまくできる。1リットルも飲めば、マーライオンのようにきれいに噴射する。

 

ただ今日は、体調のせいか、ちょっと手こずり、酔っぱらった時のように口の中に指を突っ込んでようやく吐き出した。これは日本の奥ゆかしい女性には、特に人前ではなかなか厳しい作業であり、うまくいかない人もいる。だがこれを平然とできるようにならないと、ヨーガの習得には向かえない。ヨーガは単なるポーズだけではない。ボーマンを行った日の朝ご飯は凄く軽い。フルーツとスープぐらいがちょうどよい。

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講義では夏目漱石が出てきた。ヨーガと夏目漱石、関係なさそうに見えるが、漱石はインド哲学、サーンキヤ派哲学に深く感銘して、あの『智に働けば角が立つ 情に棹させば流される』で有名な草枕を書いたという。この部分、確かに分かったような、分からないような、それでいて妙に心に残る一節だ。この節とインド哲学の関係、急にはリンクしないのだが、心に留めておこう。『意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい』のだから。

 

唯物論や観念論など、哲学の話が続くと、やはり基礎がないので、理解は進まない。ヨーガとはインドではどう生きるかだ、と言われる方がまだ理解できる感じがする。『ベーダンダー』とか、『ウパニシャッド』とか、何度も聞いていながらきちんと理解できていな言葉がシャワーのように降ってくると、もうヨーガの根本テーマである、四苦八苦の状態だ。

 

午後はタイ人のカヴィー先生がやってきて、特別講義が行われた。タイ人は仏教をどのように考えているのか、どう生きていくべきなのか、といった示唆に富んだ内容が分かりやすく話された。最終的にはやはり物資的な満足ではなく、心の満足だ。死に際して、物を欲しがる人はいないのだ。来世を信じるか、という質問には半信半疑で手を挙げた。

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仏教の主題は『Mind Development』だという。単に信じるだけではなく、祈るだけでなく、自らの心を向上させる必要がある。これは大乗仏教とは異なる、上座部的な考え方だな、と思った。いや、禅などはここに通じているのか。単にヨーガのことを学ぶだけではなく、深く仏教や哲学を理解して行かないと、本質を見誤るようだ。A師は『日本人のDNAには、日本的仏教が刻み込まれている。それはヨーガを理解するのにアドバンテージである』というが、当人にその自覚がないのは問題だ。

 

その日の夜、NHK3回、ガンダーラ編を見た。インドで始まった仏教がどのようにして中国や日本へ伝わり、変化したのか。そのカギを握るのはガンダーラだった。ガンダーラと言えば、ゴダイゴの歌しか知らない、との声もあったが、そこに統治の形として仏教が必要とされ、それが中国に輸入された訳だから、今に我々に直結した話だろう。

 

その夜だろうか。それまでも蚊に刺されて痒いと感じ、虫よけスプレーを使ったり、きんかんを塗ったりしたが、どうも蚊ではないような痒みと噛まれた跡がいくつも出てきた。夜中に痒い、というのは一番耐え難いことで、この日はあまり眠れず、翌朝もギリギリまで床にいたが、睡眠不足でアーサナが意識朦朧となる。

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121日(木)
5日目

いつものように朝ご飯を食べていたが、何となく美味しく感じられない。寝不足のせいだと決めてつけてみたが、しっくりこない。講義中、ふと口の中を確認すると、何と歯の詰め物が取れており、ぽっかりと穴が開いていた。さて、どうしよう、これは困った。特に痛い訳でもなく、我慢はできるのだが、どこかで治さないといけない。

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バンコック在住の参加者に聞いてみると、市内には歯医者は沢山あり、日本人向けもある。だが1回でこれが治せるとも思えないし、予約で満員かもしれないので、バンコックでの治療は諦め、東京で予約を取ってもらう。これから約10日間、歯を気にしながら生活しなければならないのは辛い。

 

ある程度、意識が歯に集中してしまうのは、非常に弊害が多かった。講義の内容が虚ろになり、実習への集中力が低下した。これまで思いっきり食べてきた食事の量も減っていき、体は更に楽になったが、頭はちょっと重くなった。こんなことを日々感じていくだけでも、普段とは違い生活が送れる。自らを常に感じながら生きていく。

バンコック ヨーガの旅2016(5)操体法で腰痛が治った!

夕飯の後、トラータカが始まった。これは蝋燭の火をじっと見つめ、眼から涙を流す、クリアー(浄化)の一つなのだが、こればかりは何度やっても涙が出たことがない。近頃は歳のせいか涙腺が緩み、お涙頂戴ドラマでも偶に涙を流すこともあるというのに、火を見てもピクリとも反応しない。隣の人など、30秒で溢れるほどに涙を流しているのに、私は薄情者なのか、などと思ってみても何もならない。

 

その後20年前にNHKで放映された『ブッダ大いなる旅路』という番組を見る。これは全5回シリーズで今日はインド編。仏教発祥の地でありながら、既に仏教が滅んでしまった国、インド。見終わった後の参加者の感想を聞いても、『インドはあまりピンとこない』という。私もインドには大いに興味はあるが、インド仏教の地を回って歩くことにはあまり興味が沸かない。

 

1129日(火)
3日目

早くも寝坊。というより、意識的に起きる時間を遅くして、瞑想の最後の方から参加。前回はこういう人もたまにいたのだが、今回のメンバーは遅刻者もなく、まじめ。私は慣れないことをすると疲れがたまるので、今の内から無理をせず、セーブしていく。朝ご飯にトーストを頂く。何だかここでパンを食べていることが嬉しい。インスタントコーヒーを淹れると、はるか昔、学生時代にでも戻った感じがする。

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ここには勿論洗濯機などない。洗濯物は自分の手で洗う。洗剤と桶が用意されているので、それを使ってシンプルに洗う。まあパンツとTシャツだけだから、それほど苦でもない。このような作業をしている時も、何かを考えている自分がいる。普段なら、面倒だなと思うだけだが、この環境が何かに作用するのだろうか。天気は良いので、干しておくとすぐに乾いてくれる。

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洗濯しながら、実は腰痛になりかけていることに気が付く。何となく腰が重い。確かに、普段全くアーサナすらやらない私が、13時間の実習をすれば、どこかしらに異変が出てもおかしくない。それを予防するため、無理なポーズはしていないつもりだったが、それでも腰には負担だったようだ。

 

腰痛気味であることをA夫人に伝えると、移動図書館の中から1冊の本が渡された。『サトウサンペイの「操体法」入門』と書かれており、表紙は可愛らしい漫画。サトウサンペイと言えば、サラリーマン漫画では知っているが、この本のイラストを描いているのだろうか。操体法とは、整体を基本として『痛い方向・つっぱる方向から、痛くない方向・つっぱりを感じない方向にゆっくり動かし、最後にすっと力を抜くと歪みが解消されるという方法』だそうだ。

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とにかく中を見て、その通りやってみることに。腰痛について触れられているところを簡単に読み、その漫画のポーズを三回やってみた。驚いたことに痛みは嘘のように無くなってしまった。そしてその後、この合宿中、一度も腰痛を感じたことはなかった。嘘のような本当の話である。A師がなぜこの本を持っているのかは知らないが、良い物は取り入れるということだろうか。

 

いつも感じることだが、ヨーガと言えばアーサナ、アーサナと言えばポーズが大事と思いがちだが、基本的にアーサナは如何に体の力を抜くかであり、それは簡単に見えて実に難しい。例えば死体のポーズとも言われるシャバーサナ。単に床に大の字になっているだけのように見えるが、これが一番難しいと参加者も言う。力を抜くと言っても人間どこかに力が入ってしまうもの。力を抜いてそのポーズが維持できれば良いとは分るのだが、出来ない!力が抜ければ、それだけでもスッキリすることがよくわかる。

 

この合宿ではアーサナの他、呼吸法に重点が置かれている。カパラバーティというクリアーを経て、プラーナーヤーマへと進む。少なくともここまでを1つのセットとしてやらないと意味はない。単にアーサナのポーズだけをいくらやっても、それでは繋がって行かないことが分かる。アーサナはプラーナヤーマの準備と考えればよいかと思う。

 

日本人は例えばアーユルヴェーダといえば、心地よいオイルマッサージをイメージしがちだが、そのマッサージはパンチャ・カルマの補助療法に過ぎない。私も3年前、パンチャ・カルマを受けた時、最初の3日間、トリートメントとして頭のマッサージやスチームバスを体験した。老廃物、汚れを一気に流すために、まずはオイルで緩め、溜める作業を行ったに過ぎない。一か所に汚れを溜めても、それを流さないのならどうなるのだろうか。その部分だけ取り出してはいけないと思うのだが、商業的には時間のない現代人に気持ちよさだけを売るのが精一杯か。

 

夜またトラータカに失敗。もう緊張で涙など出ないのだろうか。NHK2回目、ミャンマー編。来世を信じるおじいさんの姿、前回見た時に私は来世があるかもしれないと思うようになったが、それから数年で、更にその思いは強まっていた。では現在自分はどうするべきなのか。徳を積む、のか。

 

この番組は20年前に作られている。現在のミャンマー、急速な経済発展の最中にあり、人々の考え方、行動にも変化が出てきていると言わざるを得ない。老人や田舎ではまだ保守的な考えが残っているとはいえ、ヤンゴンなどの都会では、お寺に行く回数も減り、まずは金儲けという風潮が強い。これと来世はどうリンクしてくるのだろうか。金を儲けた人が寺に多額を寄進する例を何度も見ているが、寺が世俗にこの金を回せば、それは一つのお寺経済ではある。

バンコック ヨーガの旅2016(3)異空間に身を置き考える

ワンサニット1日目

川を渡るとそこは異空間。それは10年前に初めてここに来た時と何ら変わらない。ここで初めてA師に会った。同窓ということで紹介されて、訪ねて来たのだが、その発する言葉が魅力的で、余りにも印象が強く、常人離れした人に思えた。しかもこの空間で遭遇すれば、更にその感覚が高まる。私にとって、刺激が求められる人だ。

 

まずは荷物を部屋に入れる。私は男子一人であり、個室に入る。5年前は隣にK和尚がいた。彼は当時タイのお寺に入っており、上座部の僧侶として、袈裟2枚の姿でそこにいた。彼と1週間いただけで、タイの僧がどのような生活をしているのか、どのような扱いを受けているのかなどを知ることができ、大変ためになった。部屋は5年前と特に変わってはいなかった。今回隣はいないようだった。

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すぐに昼ごはんとなる。ワンサニットのご飯はベジタリアン。肉や魚は出ないが、味は非常に美味しい。自分の好きな量だけ取るビュッフェ形式だが、女性ばかりなので、私は余らないように沢山取る。それでも恐らくは1週間後、体重は軽くなり、体脂肪はかなり落ちているはずだ。油の使用が少ないのだろうか、普段一体どんなものを食べて生きているのか、間食が多過ぎると、反省する。

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午後はイントロダクションがあり、13名の参加者が自己紹介した。前回は殆どがヨーガインストラクターだったが、今回は数名、ヨーガを職業としていない人がいて助かった。私のような怠け者には、突然高度なプログラムはきつい。A師も参加者の顔ぶれを見て、内容を検討しているようだ。

 

その後、実習がある。ヨーガというと、きれいなポーズや柔らかい体、などを想像しがちだが、アーサナは何のためにあるのか、何するものなのかを、教えてくれる。これも何度も聞いている話であり、参加者はプロが多いにも拘らず、毎回頷いて聞いている人が多いのには驚くし、日本のヨーガスタジオは世界が違うのかな、思ってしまう。

 

実際の実技でも、『体を前に曲げすぎない』ないために座布団をお腹に挟んだりする。基本的には体が前にピタッとつく人ばかりだが、このポーズの意味はその曲げる姿勢にあるという。私などは全く体が前に行かないので、むしろ更に沢山の座布団をもらい、その姿勢を保つようにする。

 

夕方5時過ぎに実習が終了すると、夕飯までの間にシャワーを浴びる。このシャワー、お湯は出ない。タイ人にとっては何でもないことかもしれないが、日本人にとって水シャワーはきつい。11月末、気温はそれなりに高いとは言いながら、この付近は都会より気温は低く感じられる。だがこれも一つの修行だと思えばよい。更に石鹸やシャンプーも周囲の環境に配慮した物が提供される。木の小屋から流れ出す汚水は直接下へ落ちていくので、実感が沸く。

 

夕飯は軽い物が出る。今晩は麺だった。これも合宿での配慮だった。やはり普段食べ過ぎなのだろう。腹が減るのでお替りする。パイナップルなどフルーツが出るのが嬉しい。この程度の食事で済ませることが内臓の負担を和らげると思う。もう一組、数人のグループが食事をしているがメニューは同じ。白人、韓国人などの混成チーム、英語で話しているが、何の目的で来ているのであろうか。

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夕飯が終わるとまた講義がある。NHKスペシャルなどの番組を見て、周辺理解を深めるというプログラムになっている。これが終わるのが夜9時過ぎ。暗い中、部屋に戻り、歯をみがくと、既にぐったり。部屋はかなり涼しいので、そのまますぐに寝込んだが、こんな季節にも蚊の来襲があり、慌てて蚊帳をセットして再度寝る。薄い上掛け一枚ではどうにも寒い。翌朝見てみると、何と窓が開いていた。普段如何に生活に注意を払っていないか、快適な生活を送っているかを実感する。

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1128日(月)

2日目

ワンサニットの朝は早い。まだ夜が明けない午前5時起床。もう鶏は大声で鳴いている。支度をして5時半にホールへ向かう。参加は自由だが、30分間の瞑想がある。心が静かになり、朝をこのように始めることの良さが分かる。寝ている間、私は何をしているのだろうか。夢など見ていないのだが、心がざわつくことでもあるのだろうか。

 

夜が少しずつ明けてくる。6-8時は実習。体を少しずつ緩めていく。私は無理をせず、出来ることだけをゆっくりやっていく。ここでは他人と競争する必要もないし、指導者から、何かを強制されることもない。疑問があれば聞くことができ、大きく外れていれば、教えてくれるだけだ。

 

このようなやり方、インドでも体験したが、今の日本の教育に必要ではないだろうか。個性を引き出すなどと教育現場では言っているようだが、教師が教え込めば個性は消えていく。マニュアルを暗記するだけ、出来たか出来ないかだけを競うことになりかねない。そのようなものは教育とは言わないのでは、とここでは思わせる。

 

朝飯にお粥が出た。タイ料理ではあるが色々な面で中国を感じさせる。タイという国も南北に長い。北の方は中国の影響が強く、その食文化も随所に中国的である。我々日本人はこれらのミックスされたタイ料理を食べるとホッとして、美味いと感じる。しかもここの料理は肉食を抜いているので、体に優しい食べ物が残る。健康の源についても考える。

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バンコック ヨーガの旅2016(1)北京経由でバンコックへ

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今年はとにかく大旅行が続いたので、疲れていた。疲れたと言っても何もしないのも疲れる性分。特に心の疲れを癒す方法はないかと考えていると、数年前に一度参加したバンコックのヨーガ合宿のお知らせが舞い込む。基本的にヨーガはやらない私だが、これまで沖縄久高島の合宿も3年連続出席していた。一度は捨てた?バンコックだが、取り敢えず行って見ようと思う。

 

1126日(土)
バンコックまで

合宿参加者は基本的に26日中にバンコックに入り、27日の朝、車で郊外のワンサニットに向かうことになっていた。大抵の人は、東京や大阪からの直行便でバンコックに向かうので、大体同じ時間に到着するのだが、私は北京経由を選んだ。理由はあまりにも安かったから。何しろ直行便が5万円台なのに、エアチャイナの経由便なら3万円だった。実は最初にネットで調べた時は往復2.4万円だったので、驚いてしまったのだが、さすがのそのチケットはすぐに無くなっていた。

 

しかもエアチャイナは羽田から北京に飛ぶのでこれまた便利。8:30発で行き、昼頃着いて午後便でバンコックへという完ぺきなスケジュールだった。当日は空港までの交通機関にも問題がなく(東京は人身事故などで電車が遅れることがある)、順調に機内に乗り込み、すぐに寝入った。ところが1時間ぐらいして、ふと目を覚ますと、何と飛行機は動いていなかった。北京空港から離陸許可が下りていなかったらしい。道理でぐっすりと眠れたわけだ。

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しかし笑ってはいられない。このフライトがこれ以上遅れると、北京での乗り継ぎが出来なくなる。慌ててバンコックのA師に念のためメッセージを入れた。その途端、機体が動き出す。以前乗客は爆買い?中国人が多かったのだが、このフライトでは白人が目立っていた。日本人でも中国へ行くというより、北京経由でバンコックなど他国へ行く人が見受けられた。確かにこれだけ安いと乗客も変化してくる。皆大人しくしていた。

 

そして北京到着時間が気になり始めた頃、何人もの乗客が前の方に席を移し始めた。彼らの乗り継ぎ時間は相当に厳しいらしい。私はこの時から『今回の旅はなるようになれ』と思い、一切急ぐことをしないと決めた。北京空港に降り立ったのは、私のバンコック行フライトの出発時間の1時間ちょっと前だった。

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北京空港では国際線乗り継ぎが必要。入国審査横にある特別ゲートでチェックを受ける。そこには先発した白人が既に並んでおり待つ。そこを通過すると、セキュリティチェック。出発まで間がない人が優先的に通っていくが、私がチケットを見せると係員は『まだ時間があるな』と言って、優先させてくれなかった。ということは、十分間に合うのだろう。

 

ところがこの列がなかなか進まない。中国の荷物検査はなぜここまで厳しいのだろうか。そしてチケットに不備のあるアラブ系が引っかかってしまい、更に時間が過ぎていくが、ただ泰然としていた。そこを通過した時には、ちょうど搭乗時間になっており、結果的にはジャストタイミング。昔の自分であれば、相当イライラしただろうが、なるようにしかならない、と思えば何でもない。

 

バンコックまでのフライトは順調で結果的に定刻前に到着した。今日は指定のホテルに入るだけなので、急ぐことはないのだが、土曜日の夜はエアポートリンクで行っても、その先の道が渋滞するとの情報だったので、空港からタクシーに乗る。運転手に住所を見せると『分った』というので一安心。

 

ホテル到着

でもそこはタイ。大きな通りは分ってもホテル名など見てはいなかった?全く違うホテルに連れていかれ、あれ。ここで運転手がどう出るかと見ていたが、いい人だったようで、ごめん、と言いながらホテルのフロントに場所を聞いてくれた。空港タクシーの運ちゃんには時々痛い目にあうのでラッキー。そして何とかホテルを探し当てる。

 

2012年の合宿に参加した時、泊まったホテルだったが、かなりきれいになっている。部屋もちょっとモダンに変身していた驚き。フロントには中国語も見えるから、お客は中国人だろうか。いや、車が沢山停められるスペースがあるから、タイ人向けか。立地がよい訳ではないのに、それなりの料金が取れるらしい。

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夜も8時を過ぎていたので、陸橋を渡ったところで、カオマンガイを食す。蒸したのと揚げたのをミックスしてもらう。もう私のタイでの定番メニュー。スープも付いて45bは安い!その後近くを少し散歩。イスラム料理屋があった。かなり広い敷地、お客が沢山いた。最近テロなど事件も多くなっているが、バンコックに住むイスラム教徒はどのような状況なのだろうか。気になるがホテルへ帰る。

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1127日(日)
出発

翌朝は8時出発と聞いていたので7時に起きて、準備を始めた。ところが7時半前にドアをノックする音がする。しかも『どうしました?出発ですよ』というA夫人の声だった。急いで荷物を持って部屋を出た。既に庭には皆さんが集合しており、ロットゥーも2台来ていた。私が最後のチェックアウトとなった。どうやら集合時間が違っていたらしい。まあ、こんなものか。このグループ、A師と私以外全員女性。

カンボジア・タイ 国境の旅2016(14)バンコックでiPhoneを買う

7. バンコック2
スマホを買いに

エカマイのバスターミナルまで約2時間、懐かしいスクンビットの通りを通り、昼前にバンコックに着き、その場でタクシーを拾い、定宿に着いた。部屋に入るとすぐに、この宿内で荷物を預けているところへ連絡を入れ、それを受け取った。これでついに1年以上に渡って預かってもらっていた荷物を解消することができた。安堵。

 

ちょうど昼時であり、お知り合いのYさんたちとランチへ行く。4人で食べる食事は一人よりずっといい、いつもの美味しい料理を食べて落ち着く。それからコーヒーを飲んで旅の報告を行う。明日日本に帰るのだが、汚れた衣服を洗濯に出す。このランドリー、昨年もお世話になったので顔馴染み。お願いして、乾燥機にもかけてもらった。これならすぐに乾いて、干す必要もない。後で取りに行くとちゃんと畳まれていた。有り難い。

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そして外出。いつものようにボロバスに乗って、アソークへ行き、いつものように120b床屋で髪を切る。これがよいのかどうかわからないが、どうせ切るだけだから、ということで愛用している。それからまたバスで一駅行き、プロンポンの銀行を訪問。いつもは混んでいて1時間も待つのに、今日は誰もいない。どうしたんだろうか、経済的には止まっているのかもしれない、タイ。

 

夕方になり、Yさんがやってきて、エンポリアムの向かいに出来た新しいショッピングモールに行く。私はYさんとは何十回も会っているが、外で二人だけで会うのは初めてかもしれない。珍しいことだ。今日はYさんの先導でスマホを買いに行く。私のスマホ、奥さんのお古で、既に電話の音声が聞こえない。このままではすぐにつぶれてしまい、データさえも取り出せなくなるので、早めに買えた方がよいという助言に従うことにした。

 

AISのショップへ行き、旧型のiPhoneを買う。日本で買うよりはるかに安いらしい。小型だ。Yさんは何とここのVIPメンバーであり、奥のラウンジを使えるので、ジュースを飲みながら、手続きを待つ。私はもっと安いスマホでよいと思ったのだが、流れでこうなった。スタッフはタイ語しかできないからすべてはYさん頼み。因みにYさんはスマホには相当詳しいので、色々とアドバイスもしてくれる。これは有り難い。タイのシムカードを入れると、非常に快適に動く。嬉しい。日本のIPは未だにシムフリーでないものを売っているらしい。また同じ機種でも海外に持っていくと作動しない機能もあるとか。日本は不便だ。

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更にはパーツのショップへ行き、画面を保護するカバーをつけてもらった。これなど私には思い付かないが、画面が割れない方がよいので、お願いした。それが終わると、次の課題へ。日本のシムカードを新しい機種に入れることができるのか。カードは明らかに大きく、IPに入れるのは最も小さい形のようだった。これは電脳街へでも行かないとできないと言われ、BTSへ乗る。そこですごい雨が降ってきた。取り敢えずアソークでモスバーガーに入り、腹ごしらえ。最近食べ過ぎで、すぐに腹が減るから困る。

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地下鉄に乗り換えたが、ラマ9駅へ向かう列車のホームは人で溢れかえっていた。どうしても乗れそうにないので、反対向きの電車に乗り、一駅戻ってから乗り直した。バンコックでもこんなことがあるんだな。退勤時刻と雨が重なり、一度に人が集まり過ぎたためらしい。ラマ9駅で地上に上がると、まだ雨は降っていたが、目の前のビルに飛び込む。

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電脳街へ行き、カードを見せて、シムカッターで切ってもらおうとしたが、どこでも『この日本のシム、切ると使えなくなるかも』と言われ、誰もやってくれなかった。ここの店はプロたちの集団だ。その彼らがお客を前にやらないというからには、相当のリスクがある、ということを示していた。敢えてそうできない様に、日本の携帯会社が細工をしているとしか思えない。アジアでは既に電話用、スマホ用、IP用に3つの大きさが揃っているシムカードが多いという中、日本だけがこのような遅れたサービスでお客を縛る、ある意味で許せない。

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雨が止んだ中、しょんぼり帰る。部屋に戻ると早速、買ったばかりのIPを使い、PCとネットを共有してみた。これはいつもSさんがここでやっているというので、是非トライしたかっただが、その快適さには驚いた。私のシムは10日有効、容量無制限だから、いくら共有してもお金は同じ。そして快適なネット環境が約束された。前のスマホにはこの機能すらなかったのだから、買い替えた意味は大きい。勿論電話の声もクリアーになり、晴れ晴れした。

 

84日(木)

朝はいつもの通りYさんとコーヒーを飲み、昨日の報告をした。それから朝ご飯として、コムヤーンを食べに行く。これも定番。そして荷造りをして、この宿にも別れを告げた。大きな荷物を抱えて空港へ向かい、そして後はいつも通り。タイ滞在もあっという間に終了した。さあ、これからリオのオリンピックが始まる!

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カンボジア・タイ 国境の旅2016(12)ブランドホテルに泊まるも

 82日(火)

翌朝はゆっくり起きる。やはり歩き回るとそれなりに疲れてくる。ホテルの朝食ではお粥とスープを取ったが、このスープが何とも優しく旨かった。タイのスープは辛めのものもあるが、大根などの根菜を煮込んだ、煮物のようなものもある。朝から食べ過ぎの気もするが、食べられる時に食べておく、それは旅の鉄則かもしれない。

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11時前にホテルをチェックアウトして、パタヤへ向かう。フロントで聞くと、やはりバスターミナルからバスがよいという。親切に教えてくれたうえ、ターミナルまでホテルカートで送ってくれた。これは本当に助かる。1㎞以上の道のりを荷物を引いていくのはかなり大変だから。ターミナルではパタヤ行バスがすぐに見つかり、120bで乗り込む。ロットゥは本当に便利な乗り物だ。

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1時間半、昨日と同じような風景の中、バスは国道を走っている。結構乗り降りがあり、チャンタブリー‐ラヨーンより幹線であることも分る。ロットゥは私を国道脇で落とした。ホテルでも丁寧に『ロットゥを降りたら、トゥクトゥク乗り場へ行け。ビーチ付近まではかなり遠いよ』と説明されていた。バス停付近にはバイタクのおじさんたちがいたが、私には見向きもしなかった。こちらから声を掛けてみても、『そこで待て』と素っ気ない。

 

そこへ一台のソンテウがやっていた。ビーチまで20bで行くと聞こえたので、後ろに乗り込んだ。バイタクのおじさんがなにか叫んだが聞こえなかった。途中で中東系の一家を更に乗せたトゥクは幹線を左折し、街のような通りを通り過ぎ、ホテルなどがあるところを走っていく。私はどこへ泊ろうかと目を凝らしたが、いつまで経っても停まらないので、こちらから合図した。

 

6. パタヤ
豪華なホテルに泊まるも

ソンテウを降りて20bを支払おうとすると、運転手がすごい剣幕で200bと言っただろう、言い出す。これには驚いた。確かに20bは安すぎるのかもしれないが、200bとはまた何とも高い。観光地のボッタくりだ。こちらも引く気はなく、にらみ合いが続く。後ろに乗っている中東系も、何が起こったのかと、興味深そうに見ている。私は運転手に20bを押し付けるように渡し、彼はそれをかたくなに拒否した。5分位そうしていたら、彼は捨て台詞を残して去って行った。20bは最後まで受け取らなかった。

 

何が正しいのかよくわからないが、タイの観光地、プーケットもチェンマイも、このような交通利権が蔓延しており、折角楽しい観光に来た人が嫌な思いをする。わざと交通を発展させず、古くからの利権を守る人々、タイも時代が変わり、このような状況を是正しなければならないはずなのだが。特に物価が上がってきた今日、昔のような安いから許す、というレベルではなくなってきている。

 

さて、ここはどこだろうかとみると、ビーチ方面は高級リゾートホテルが並んでいる。ビーチの北のはずれに近いらしい。またここから交通手段を見付けて乗るのは、さっきの経験から言って、あまり好ましくない。仕方なく、一番安そうなフランス系のホテルへ行ってみる。ところが『本日は満員です』というではないか。さすがパタヤ、平日でも混んでいる。フロントで聞くと、系列ホテルが後ろ側に2つあり、すぐ前の方が、それほど高くないというので行ってみる。

 

そこは昔ジャカルタで泊まったことがある、ちょっとおしゃれなホテルだった。フロントの愛想もよいのだが、料金は2500b。これまで泊まってきたホテルの3倍近い。まあ、1泊ぐらい経験だと思い、チェックインすることにしたのだが、朝食も付けて、最終料金は2900bにもなっている。これまでのホテルは税サも込みで、話しているのだが、ここではルームレートのみ。ちょっと後悔したが、今さら仕方がない。

 

その部屋からはパタヤのビーチが見えたのでちょっと満足したが、広くもなく、機能的にもすごく優れているようには見えない。これで3倍払うのなら、ラヨーンのホテルに戻りたい。観光地価格、ブランド価格、色々とあると思うが、このような形で比較すると、どのホテルが価格に値するのか、もう一度見直す良い機会となる。

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街歩き

既に昼を過ぎている。腹が減ったので、外へ出た。先ほどロットゥを降りた時はトラブルで気が付かなかったが、唐人街なる場所があった。ランチでもと思ったが、なんとも観光客用の場所で面白くないし、客も殆どいなかった。ふらふら歩いていくと、通りの横道でタイ料理の屋台などがあったが、何となく麵が食べたくなり、そこも通り過ぎた。観光地で一人ご飯は意外と難しい。

 

誰も観光客など通らない道に麺の屋台があり、そこで食べた。ある意味で、わざわざ観光地まで来て、どこでも行けるような屋台に行くのはどうかとも思うのだが、それが私の旅らしい気もする。おばさんも英語などできないが愛想がよく、好ましい。具もたくさん入っていて60bは安いのか高いのか。外で食べるのは暑かったが、それもまたよい。

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ファミマで水を買い、ビーチサイドを少し歩いて見たが、やはり暑いので疲れてしまった。自分には観光地は面白みがない、ということだろうか。歩いていてもウキウキしない。高いホテルの部屋でホテルライフを楽しむ方がよさそうだった。だがプールへ行きたくとても、水着も持っておらず、一人で何をしているのかと、いやになる。

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