バンコク滞在記2023その1(4)潮州系の若者たち

そのレストランの向こうには、おしゃれなカフェがあった。スティーブンの用事で訪ねたのだが、何とここでは日本茶が飲まれていた。お茶請けも抹茶アイスから団子まで、和のテーストがふんだんにあって驚いた。このカフェのオーナーTは38歳で、潮州系の4代目。高校からアメリカに留学し、30歳で一号店を開き、現在バンコクに7店舗を持っているという。ちょうど今日は一号店開店から8周年の記念日だとか。

抹茶だけでなく煎茶などもかなりこだわって出している。お茶は全てTが日本へ行き、茶農家を1軒ずつ訪問して仕入れてくるというからすごい。竹炭の抹茶アイスはかなり斬新でおしゃれ。お店の雰囲気も良く、常にお客で満員状態だった。ピースという名前はバンコクでかなり知られている存在だった。

その後Yさんとルンピニ公園で休息。ここで潮州人とは何か。今日の調査を踏まえて3時間に渡り、Yさんの講義を聞いたのは大変参考になった。福建人や広東人は身近な存在だったが、潮州人は全くと言ってよいほど分からない。例えば台湾で潮州系に出会ったことはない(こちらが聞かない、意識していないからだろうか)。日本で潮州人を研究している人はかなり少ないようなので、何とも有難い。今後は潮州人と潮州地域について、もっと気を配りながら旅をしたい。

2月24日(金)バンコクの金継ぎ師に会う

今日は午前中をお休みとして、昼から出掛けた。バンコクもどんどん暑さが増してくる季節に入った。バスも何となくすぐに来ない。今日は乗ったことがない路線に乗る。しかも途中で乗り換える。まあ今はアプリがあるので、いつ来るのか分からない、という状態ではないが、渋滞などもあれば、ちょっと面倒ではある。

訪ねたのは、バンコク中心部にありながら、BTSやMRTが通っていないため、昔の雰囲気が残る地域。そして華人が多く住んでいそうな場所だった。訪ねた人も潮州系華人の4代目。成功した華人が建てたビルに住み、その屋上に工房を構えていた。ただ彼はまだ若く、非常に柔軟性がある。潮州から渡ってきたお爺さんが、工夫茶が好きで、彼も幼い頃より興味を持ったらしい。

バンコクで金継ぎとは珍しい。彼によれば、8年ほど前に始めたが、バンコク最初の金継ぎ師だという。そして日本人の師匠を持たず、自力でノウハウを集め、バンコクに合う材料を探して、活動している。今では金継ぎ教室の講師をしたり、バンコク在住日本人からも依頼が舞い込んでくる、知られた存在らしい。茶の歴史ばかりではなく、バンコクの華人は非常に興味深い。

バスで一度宿に戻る。夕方、パンを買いに行くついでに、偶には食べたいとはちばんらーめんへ行く。ラーメンのお供に、いつの間にかメンチカツというメニューが出来ており、思わず注文する。ところがラーメンが出てきて食べていても一向にメンチカツは出てこない。結局別々に食べる羽目になる。まあタイだから仕方がないとは思うものの、やはりどうなんだろうとも思ってしまう。

2月25日(土)ミライさんと

朝はいつものコムヤーンを食べて、そこから近所の散歩。実は昨年ホテルが出来たことにより、裏の道への通路が確保された。そこを通ると、裏側は完全な下町の風情。トウガラシや肉が屋外で干されており、これが食卓に上るのかなと眺めてしまう。簡単な食事を提供する店もいくつかあるが、近所の顔見知りしか食べられない雰囲気もある。

夕方バスに乗ってアソークへ。そこからスクンビットを歩いてナナまで行ってみる。目的は本屋探しだったが、英語の本屋はかなり撤退しており、見付けられない。こんなに観光客は戻ってきているのに、一度無くなったものが復活するのは難しいようだ。そこから今度はプロンポーン方面へ歩く。かなりの距離の散歩となる。先日チェンマイで訪ねたMonsoon Teaのバンコク支店があるというので行ってみる。だがよく見ると6時閉店となっており、前まで行って引き返す。

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