ラオスポンサリー茶旅2016(10)予約したトゥクトゥクが来ない

2月3日(水)
最後の日

翌朝は早く起きた。当たり前だ、前日は8時には寝たのだから。今日は鳥の鳴き声が聞こえる。外はかなりの霧がかかっていた。今日のフライトがあったとしても、これはダメだったかもしれない。バスに乗る諦めがついた。午前中はずっと部屋でPCをいじっていた。バスに乗れば、全ての通信が遮断され、何もできなくなるのだ。

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それでも11時頃になるとやはり腹が減ってきた。丸一日以上、ものを食べていないのだから、当然だ。クッキーなどは持っているがこれはとても食べられない。さてどうするか、と考えて、例のレストランにパンがあるのを思い出す。トーストなら食えそうだった。だが行ってみると『没有』と言われてしまう。何と旧正月直前でパン職人が国に帰ったというのだ。えー、ここのパン職人は中国人なのか。ラオスはフランス植民地だったからパンがうまいと思っていたのに、この田舎までフランスは来なかったらしい。とても残念な思いだ!

 

奥さんに『この辺で麺が食えるところは?』と聞くと、この道を這い上がったところに市場があると教えられ、そこへ行ってみる。小さいが街の市場だった。そして麺を茹でる湯気が気持ちよく上がっており、思わず中へ吸い込まれる。取り敢えずスープでも啜って、英気を養おうかと思っていてが、あまりにうまそうなので、つい麺も食べてしまう。2日ぶりの食事だった。それにしても田舎の麺はなんとも量が多い。肉や野菜もふんだんに入っており、結局全部食べてしまった。これは腹にもたれると思ったが、後の祭り。1.2万k。

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そしてとうとうポンサリーを離れることに。この街にはタクシーはなく、バスターミナルへ行く路線バスもないと言われた。ただトゥクトゥクが通れば、それに乗って行くのだという。だが私は体調も悪かったし、それなりに荷物も持っていたので、昨日のうちにツーリストインフォメーションの女性に頼んで、トゥクトゥクを予約していた。既に4万kの支払いも済んでおり、これで安心と思って、宿をチェックアウトしたのだが。

 

12時半に予約したトゥクトゥクはいくら待っても来なかった。教えられた携帯番号にかけても誰も出ない。ちょっと焦って、『どうしたものだろうか』と婆さんに聞いてみると、『歩いて行け』の一言だけ。トゥクトゥクに乗れば10分だが、歩くと30分は掛かりそうだったが、こうして待っていても埒が明かない。ここはそういう場所なのだ、私はどうしても2時のバスに乗らなければならないのだと、1時前には歩く決心を固める。

 

そして30分、下り坂とはいえ、荷物を引いて歩いていくのはそこそこ大変だった。それでも待っているイライラよりはずっとましに思えた。雨が降らなかったのも幸いだった。一昨日も昨日も通った道だったが、歩くと遠く感じる。途中で道を聞くと親切に教えてもらえた。そして何とかバスターミナルに着いた時にはさすがに汗が出ていた。

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バスチケットは難なく買えた。25万k、これまでで最高額であり、ビエンチャンまでが如何に遠いかを思い知った。そしてバスに荷物を載せ、自分も乗り込む。上下2段のスリーパー。ひとつのベッドは意外と広い。これなら快適な旅が送れそうだ。出発前にトイレを探していると携帯が鳴る。何とツーリストインフォの女性が『今どこにいるの?トゥクが迎えに行ったのに』というではないか。なぜ12時半に来なかったのだ、と詰め寄ると『予定が変わったので1時半になった』と言い、ではなぜ変更を連絡しなかったんだ、と聞けば、『連絡先が分らなかった』、ではなぜ電話に出なかったのか?と問い詰めると、ついに黙ってしまった。

 

当方が歩いてターミナルに着いたと知ると、さすがにバツが悪かったのだろう。『お金は3万k返す。運転手がこれからターミナルへ行く』と言ってきたので、それで了承したが、ついに2時の出発までに運転手は現れず、私のお金は戻らなかった。何といい加減なのだろうか?まあラオスはこんなものだろう、と諦める。バスが定刻に出発しただけでも良しとした。

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 7.ビエンチャンまで
2人で1つのベッド

乗客の中に外国人は一人も見られなかったが、ポンサリーからウドムサイまでは、一昨日既に経験済みだったので、あまり心配してはいなかった。だが最初の休憩所であるボーヌアあたりで、すでにバスは満員になった。そしてなんと、私のところにラオ人のにいちゃんが同居してきた。このベッドは2人で1つを使うのだと初めて分かった。さすがに男女はできるだけ別にするように各人が配慮していたが、知らない男が横で寝ているというのも、男の私でもかなり気にかかる。

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だが、さらにバスは超満員になり、通路まで一杯に人が溢れた。横になっていられるのはかなり幸運なのだ、と思うようにした。それでもかなりの揺れである。となりのベッドのお姐さんはずっと吐いている。可哀想だがどうすることもできない。行きのバスでのおばさんが同じ状況だったが、ラオスではまだ乗り物に慣れていない人がかなりいるように思う。

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途中でガソリンスタンドに寄る。日本なら乗客が乗る前の準備で満タンにしておくのだろうが、こちらではすべて乗務時間中に行う規定があるようだ。顧客サービスではなく、乗客のための運行してやっている、という感覚はさすがに社会主義国だ。昔の中国も同じだった。先日のミャンマーでもそうだった。1ℓ、7500前後。ラオスでは安いとは言えないガソリン代だが、日本に比べれば安い。

 

1 thought on “ラオスポンサリー茶旅2016(10)予約したトゥクトゥクが来ない

  1. ラオスのバスは立派?になりましたね。私はトラックバスしか知りません。山賊も出ない様ですね。山賊は外人には手を触れず、ラオス人だけが身包みはがれました。

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