バンコク・ハジャイ旅2024(5)初めてのサトゥーンで

『ペナンに行くには?』と窓口で聞いてみると『フェリーはランカウイ行きしかない。それも1日1便だけだ』といい、それ以外の手段はなく『早く行きたいならハジャイに戻れ』とまで言われてしまう。更に『もし今から行くなら200バーツ出せば送ってやる。フェリーの出航時間は11時半だぞ』とも。時計を見るともうすぐ11時。ここから港まで10分、チケットを買い出国審査はちょっと面倒なので、一度サトゥーンの街へ行くことにした。この街は陸の孤島だったのだ。

出口にはおじさんがぽつんと座っていた。バイタクのおじさんだったので40バーツで行ってもらう。街の真ん中の宿で部屋を頼むと680バーツ。部屋からの眺めも良いのでここに泊まることにした。しかも何と洗濯機が置いてあったので、まずは洗濯に励む。天気が良く風も吹いているので気持ちがよい。部屋に電気ポットが無いのでおばさんからお湯を貰う。ついでにペナン行きの相談をしたが、やはり答えは一緒だった。どんづまりに来てしまったわけだ。

仕方なく外へ出てランチを探す。日差しが何となく強く、暑さを感じたので、時計台の横で早々に見つけたマレー系料理屋に入る。言葉は通じないので、魚と野菜を指さしてよそってもらう。ちょっとスパイシーだが、十分に美味しい。また外へ出ると、先ほどドリンクを飲んでいなかったので、雑貨屋でコーラを買う。何と小さなペットボトルで10バーツ。景気が悪くなると小分けで売る、ということだろうか。

その先にサトゥーン博物館があった。その建物が何とも良い。元々ラーマ五世の南部視察に合わせて建てられたらしい。1902年以降は地方事務所となり、第2次大戦中は日本軍の本部として使われたとある。現在は博物館となっており、サトゥーンの歴史を学ぶことが出来る。

その近くを歩いていると、刑務所跡があった。かなり立派な壁が連なっており、ちょっと見学してみたくなる。正門を見付けて入っていくと、警備員が『どこへ行くんだ』と聞いてくる。『ちょっと中に入りたい』というと、エッという顔をして周囲の同僚に向かって『中に入りたいんだって』とおどけた表情をした。皆がどっと笑ったので、ここが刑務所跡ではなく、現役の刑務所であることを初めて悟り、私も大笑いした。

市内をフラフラ歩いていると、勿論モスクもあるが中国系寺院なども見られ、この街もまたかなりミックスされた世界であることが分かる。まあマレーシアとの国境の街だから、当然ではあろう。街は小規模なのである程度歩くと一回りできた。部屋に戻って休んでいたが、シャワーを浴びたくなる。だが何とお湯が出ない。

フロントに聞きに行くと『実は昨日から壊れていて、今日直る予定だったが、業者がチェックした結果、今晩熱いお湯は出ない』と説明される。何とも景色の良い部屋だったので、一晩ぐらいいいかとも思ったが、何だかシャワーが頭から離れず、ホテルを替わることにしてしまった。

そして裏のもう少しだけいいホテルへ荷物を引きずる。フロントで料金を聞いてみるとネットよりかなり高い。交渉していると『とにかくネットで予約すれば』というので面倒になって予約ボタンを押すと、何と料金は現金フロント払いになっているではないか。希望通りで喜ぶ。更に先ほどの宿と同様、親切なおばさんが出てきて、明日のペナン行きの方法を色々と考えてくれた。だがこちらはどうしてもいい方法は見付からない。

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