チェンマイ滞在記2023その2(5)6 再びドイプーメンへ

村に着く。最初の村は赤ラフ族と前回言われた。ジャファーが住み、ドームが生まれたのは、この村だった。今はその家がどこにあったかも分からなくなっているらしい。こちらは伝統的な精霊信仰でキリスト教徒ではない。更に行くと黒ラフ村がある。こちらは後からビルマ方面よりやってきたラフ族。更にタイ国内で移動している人々らしい。

前回来て、見学だけした建物に入っていく。そこにはランチが用意されており、夢にまで見た囲炉裏の焼き鳥、そして竹筒で茹でた豚肉、新鮮な野菜、カオニャオなどが出てきて、驚喜した。これは本当に自然で、シンプル、そして美味い。焼き芋もいい。こういうご飯が食べたかった、というものだ。お茶は番茶、タマダー。囲炉裏が何とも優しい。

食後は外へ出て茶畑を見る。茶摘み体験もできるようだが遠慮して、その歴史を聞く。目の前の畑は40年ほど前、ジャファーが暗殺された後、ドームがアッサム種を他から分けてもらい、植えたという。製茶された茶葉は今日も天日干しされている。標高1300m、更にかなり上れば背の高い茶樹もあるようだった。

名残惜しいドイプーメンを離れた。帰りに滝があるというので見に行く。道路脇から300mとのことだったが、それは障害物競走のようで、非常に長かった。倒れた木の下を潜り、時に跨ぎ、狭い山道を歩いて行く。何とか辿り着くと、そこは轟然とした音が鳴り響く、実に水量が多い、勢いのある滝だった。これは素晴らしい景色だが、ここまで来る外国人は少ないだろう。立派な竹が生え、キノコが何種類も生えている。毒キノコもあるらしい。

30分ぐらいで街へ降りてくると茶工場へ行った。そこはドームの弟が経営しているという。行ってみてびっくり。かなりの規模であり、茶だけではなく、コーヒーなども扱っている。英語で挨拶するとすぐに日本茶の話になったので驚いた。彼はこの兄弟の中では最もビジネスマンであり、最大の関心事がビジネスであることはすぐに分かった。これからの時代、こういう人材がタイの茶業を引っ張っていくのだろう。

そこからファーンの街を抜けて帰路についた。同じ道を帰るのだからあまり変化はないと思ったが、途中で温泉へ寄るという。そこは幹線から少し入っただけであり、川が流れる中にあった。タイ人や白人が水着で川に入っている。その前に嵌る筒のようなものが埋まっており、そこにも温泉が流れ込んでいる。『チェンダオ土管温泉』と日本語で書かれているのは面白い。20年ほど前、日本人がこれを作ったらしいが、今や日本人の利用は少ないようだ。

夕方5時ごろ、無事にチェンマイへ戻り、ドームと別れた。急に腹が減ってしまい、少し歩いて麺を食べに行く。いつものクイッティアオではない気分だったので、思い切って豚肉乾麺すき焼きソースを頼んでみた。まあ、こんな麵もあるのか、という感じだが、とにかくタイの麺は多様で面白い。

11月5日(日)ダンバウ

ファーンの旅の疲れもあり、翌日は大人しくスポーツ観戦。その翌日もまた大学駅伝などを見て過ごす。昼ごはんに何を食べようかと歩いていると、今まで目に入らなかった店が見えてきた。よく見るとあれはミャンマーで食べたダンバウではないか。思い切って店に入り、メニューを見ると間違いない。カレー味の米と蒸し鶏。食べてみると久しぶりで美味い。この辺にもミャンマー系の人が沢山いるのだろう。昼時の店は満席で、その人気ぶりも分かる。料金的にも満足でリピート確定だ。

夜また外へ出る。朝美味い焼き鳥を焼いてみる店が、夜は人を変えてもっと大掛かりに焼いている。思わず何本か鶏を買って、カオニャオと共に持ち帰り、部屋で食べた。カオニャオの量が多過ぎて、どう見ても食べ過ぎだが、やはり美味しいのでよい。そして何より安いのがよい。

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