バンコク滞在記2022その7(5)サパンタクシンで食べ尽くす

それから散歩に出る。川沿いに寺があった。龍船寺という如何にも中国的な名前が付いていた。元々1648年建立とあるが、ラーマ3世時代に中国との貿易が盛んになり、船のモニュメントが作られ、寺の名前も変わったと書かれている。敷地は広く、川べりまである。そして船のモニュメントもある。

何だか船に乗りたくなってピアーに行くと、ICONSIAM行のボートがちょうど出る所だった。無料ということもあり、パッと飛び乗ってしまう。意外と大きなボートに観光客がどっと乗り込んでくる。このボートは対岸のモールへ向かうらしい。気持ちのよい川風に煽られながら、川面を眺めているとすぐに着いてしまった。

そこは立派なモールで、高島屋も入っていた。1階のフードコートでは沢山の観光客がタイ料理を頬張っている。思わず食べたくなったが、私はもう食べるものが決まっているので我慢する。何とスシローまで登場した。裏へ行くとMRTと繋がっており、ボートでなくても簡単に来られることが分かる。私は宿に戻るためボートにまた乗り込む。オリエンタルやシャングリラなどの有名ホテルが並んでいる。

ようやく部屋にチェックイン。何となく前回より狭い印象がある。夕方までゆっくりと休む。部屋の窓から見える夕日はチャオプラヤ河に映えて美しい。そうするとまた腹が減る。外へ出て何を食べようかと見ていると『鴨肉』の文字が目に入る。だがその屋台は既に閉まっていた。そこで私は隣の屋台へ行き『ダック』と怒鳴る。するとそこにいたおじさんが『ダックならあっちの店が旨いぞ』と言って連れて行ってくれた。

その店、新記はかなり混んでいたが、何とか席を見付けて座り込む。鴨肉焼肉飯を注文すると、これが実にうまい。さすが地元の人が教えてくれただけのことはある。そして常に客がいる理由もわかる。柔らかい肉とジューシーな汁、これはなかなか食べられない。いい物を教えてもらった。

そこから散歩でもと思って歩き出したが、またすぐ引っかかった。屋台の麺屋が旨そうなので、立ち止まり、結局ここでも食べてしまう。潮州系の麺に具沢山、何とも有難い。スープもあっさりの割には美味しい。ちょっと歩くだけでいくらでも食べたい物が見付けられるこの場所、これまでなぜ来なかったのだろうか。

夜8時過ぎに部屋に戻ってくると、突然大きな音が聞こえてきて驚く。何と河の上に花火が華麗に上がっていた。それも何発も何発も上がっていく。今日な何の日なのだろうかと訝るも、分からない。少なくとも観光客が戻ってきたことを知らせ、祝うものであるようには思う。先月はサッカープレミアリーグを遅くまで見たが、今夜は早寝した。

11月6日(日)サパンタクシンで食べ尽くす2

朝6時前にきっちりと目覚め、すぐに外へ出た。今回はホテルの朝食を頼まず、朝から食べまくる予定だった。まずは宿の横に向かう。午前しかやっていない『魚の胃袋スープ』を食す。6時過ぎでも既にお客がいる。席数が殆どないのだが、何とか座る。さすがに少し涼しい早朝にこれを食べると温まる。私が食べ終わる頃にはお客が何人も来て、テイクアウトしていた。

帰らずにそのまま次に行く。前回夜8時過ぎに食べたジョークを今回は朝食べる。店に客の姿は殆どなく、中国人グループの声だけが響く。だが空いたテーブルにはジョークの入った袋が山積み状態で、近所のおじさんとデリバリーのおにいさんがひしめき合う。食べている間も電話が鳴りやまない。この昭和感、悪くない。地元に愛さている証拠である。

それから満腹で思わず寝そうになる所を耐えて、オンライン講座に一生懸命に取り組んだ。それが終わると荷物を纏めてチェックアウト。だが帰る前にどうしても食べたい物があった。昨日の夕飯に食べた鴨肉、その時隣のおばさんが食べていた麺。鴨肉叉焼ワンタン麺。店に行くと当然満席だったが、奇跡的一席空いて滑り込む。この麺は期待に違わぬクオリティーで大満足。

それでも定宿に戻り、休んでいるとまだ麵が食べたくなり、付近で一番安いバンミー屋へ向かってしまう。僅か30バーツだが、クオリティー的にはかなり高い。今時バンコクで30バーツの麺が食べられるところなどほぼないだろう。何とも有難い場所だ。

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