バンコク滞在記2022その7(2)バンカチャオとタイスキの原点

バンカチャオへ

ところがポートの入り口で止められ、どこへ行くのかと聞かれる。残念ながら言葉が通じず、困っていたら、英語ができる人が出てきて、『あっちだ』と指をさす。そちらへ向かったが、敷地内は水浸しで、やはり見つからなかった。その人はずっと私の行動を見ていたようで、更に『そこじゃない、もっとあっちだ』とジェスチャーで教えてくれた。何と優しいことか。

そこを入っていくと、お寺があり、小さな店が並んでいる路地だった。抜けて行くと、突然川が現れ、そこから木製ボートに乗れた。1回10b。雨期で水かさは増しているが、天気が良かったこともあり、風が気持ちよい。ボートの人も何だか優しげで良い。外国人が自転車を持って乗ったりしている。対岸はどんな所なのだろうか。

這い上がると、そこに建物があり、自転車が沢山置かれていた。貸自転車で回るような場所らしい。自転車に乗ることが禁じられている?私は一人トボトボ歩いて行く。近くにある公園を目指したが、道を間違えたようでどんどん離れていく。ここはバンコク中心地からほぼ近い場所なのに、完全にタイの田舎の雰囲気がする。家は結構あるが、観光地と言った雰囲気でもない。確かにここなら、自転車で回るのが良い。

公園の裏から入ったら、大自然の中だった。バンコク都民憩いの場、という感じだろうか。白人さんのツアーも来ている。日本人らしき姿は全くない。日本人はバンコクに自然を求めてはいないだろう。公園の敷地はとても広い。ゆっくり歩いていたら1時間ぐらい経ってしまい、またピアーに戻ってボートで帰った。偶にはこんな散歩も良い。

10月31日(月)タイスキの原点を訪ねる

いつものようにランチを食べているとS氏が『今晩暇?』と聞いてきた。毎日暇です、と答えたところ、夕方MRTに乗った。降りた駅に出来たきれいなパン屋さんの写真を撮る。今やバンコクもおしゃれなパン屋の時代なのだ。そこからずっと歩いて行くと、今晩の目的地があった。

漢字で『金島』と書いているから、華人の店なのだろう。聞けば、ここがあのタイスキを最初に作った店だというのだ。タイスキと言えばコカレストランが有名で、現在ではMKが圧倒的なプレゼンスを持ち、タイの国民食とも言われる食べ物に成長している。だがこの店は昔ながらのやり方で、ここ一店舗のみで営業しているらしい。

いかにも華人の店という昔の雰囲気を保ち、注文を取りに来る女性も華人で年季が入っている。食べている客も華人の顔が目立ち、常連客も多いようだ。肉や魚介に独特の味付けがされており、それがこの店の特徴そのものとなっている。最初は少したんぱくな味かと思われたが、具を煮込むほどに、味わいが増していき、最後はスープを飲み干してしまうほど美味しかった。なるほど本来のタイスキとはこういうものか、と実感する。

11月1日(火)Visit Japan

昨晩の帰りは道がかなり混んでおり、タクシーで宿まで相当時間が掛かった。バンコクの脱コロナは完全に進んでいる。一方1週間後に戻る東京はどうなっているのだろうか。いまだに入国時にWeb登録が必要と言われ、My SOSなるアプリを眺めた。すると何と本日より新たにVisit Japanというアプリが導入され、私が帰国する時点では両者併用という、いかにも日本的な対応がとられていて戸惑う。

事前検疫(ファストトラック)だけのアプリから、「入国審査」、「税関申告」、「検疫(ファストトラック)」がWebでまとめて出来、スムーズな入国手続きを可能にするのだそうだ。しかしこれまで日本のアプリで『スムーズ』とか『利便性』とかいう言葉を見たことはなかった。案の定、登録までかなりの時間を要した。さて、これでスムーズな入国はできるのだろうか。不安が募る。

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