広州茶葉市場ツアー2014(3)世界の雑貨市場 一徳路

今年は日本でも白茶ブームだそうだ。特に月光白と言う名の白茶を求める人が多い。中国で火が付いたようで、白茶屋さんには段ボールに月光白が積まれていた。いくつか試飲してみたが、うーん、という感じ。ほんの少しだけお茶会用に買おうとすると『サンプルだ』と言って、無料で分けてくれた。

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買付人が中国全国からやって来ており、引っ切り無しに商談が進められている。売り子も沢山いるが、手が足りないほど。我々はその横でまったりとお茶を飲む。今の中国と日本のスピード感が良く出ている光景だった。そして買い付けられた白茶がどんどん箱詰めされ、運び出されていく。勢いが感じられる。

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実は最初のお店で1年半前も購入したプーアール茶、可以興を買っていた。前回は1塊のブロックで35元、これは手で砕けるお茶で飲みやすい。更には私の体で実験した結果、便の通りが非常によくなることがわかり、また購入したのだが。店のおやじは『今は200元で売っている』という。え、1年半で6倍?I夫人が長年の付き合いで50元にまけさせてくれたが、『もう次回はないから』と念を押された。

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なぜ急にそんなに高くなったのか、それはこの老舗の可以興(1926年創業)が昨年四川省の大手資本に買収され、そこがブランド化を一気に進めているからだという。試しに新しくなった可以興の専門店へ行って驚いた。パッケージも全く違っており、店もすごくきれいになっていた。だがそこで売れられていたお茶の値段は何と800元だった。中味は私が50元で手に入れた物と同じだという。一体どういうことだ?それが今の中国だ、ということか。

 

3時間ほど茶葉市場を歩くと限界が来る。今日はここでおしまいとなり、ホテルへ戻る。ホテルで体を休め、夜も9時を過ぎてから『夜飲茶』に出掛ける。昼と同じ、陶陶居。夜もまた混んでいる。今日はそこで焼いていた焼きそばを食べてみる。このおばさんがまた無愛想で美味しそうに見えないのだが、食べると実にぱりぱりしていて美味い。思わずお代わりするほどだ。まあ夜の10時過ぎに活気のある食堂で、美味い物を食う。極楽気分で寝る。

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8月30日(土)

一徳路市場

翌朝は世界の雑貨市場と呼ばれる広州を見に行く。一徳路にある雑貨の店店、その数も凄いが売っている商品のバリエーションも半端ない。道も午前中から荷卸しと荷積みの車でかなり塞がっている。中国経済の減速が言われて久しいが、土曜日の午前中でも、ここには活気が感じられる。

 

私とI夫人は茶葉を詰める小袋を買いに行ったのだが、その専門店だけでも何軒かある。更には店内に置かれている品揃えも豊富で、どれを選んでよいか迷ってしまう。カタログを見て多過ぎて選べない。どうやってこんなに大量に作っているのだろうか。またそのトレンドをどのように掴んで生産しているのか、疑問なほどだ。

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世界の工場と呼ばれた中国、安価な商品の大量生産にかけては世界で誰も真似が出来ない。それをまざまざと見せつけられるのが、この市場だ。周辺国はもとより、アフリカあたりからも買付人が大勢やってくる。広州にはアフリカ系だけでも10万人単位の人が住んでいると言われている。

 

我々が選んだ小袋も極めて安い。100枚で10₋20元、日本なら10倍ぐらいはするのではないだろうか。文具を売る店では色鉛筆からノートまで物凄い種類があった。陳皮などの生薬も大量販売されている。I夫人は『安い』と言って買っている。とは言っても店側から見れば卸の量ではないので、それほど歓迎はされていないかもしれない。

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付近には実に立派な教会もある。1555年にイエズス会がこの地にやって来て布教が始まったらしい。現在の教会は恐らくは広州で一番、いや中国でも有数の素晴らしい作りだと思われる。この教会を見るだけで荘厳な心持になる。ただ兎に角暑い。これには堪らず、短時間で退散する。

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茶葉市場2

昼ごはんは市場の帰りにホテル近くでテイクアウト。私は油鶏飯を頼む。僅か12元で、山盛りのごはんとおかず。これも広州ならでは、ではないだろうか。勿論中国の物価は上がっており、ここ広州でも上がっているが、それでも他の中国と比べると、そのコストパフォーマンスが実に良い。日本人が広東料理と合う、と言う以外にも理由はありそうだ。

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午後は再度茶葉市場へ。今日は土曜日のせいか、タクシーも直ぐに拾えて、回り道もなかった。今日はメインのビルではなく、道の反対側にある、小さな店に足を運ぶ。この店、既に外に出ている商品からして凄い。数十年前の黒茶、どう見てもその辺の倉庫から掘り出して来たままの状態で、放置されている。

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店内に入ると、骨董市場と見まがうような、古い茶葉がぼんぼん置かれている。竹籠に入った60年代の広西六堡茶、年代不明の湖南の茯磚茶なども無造作に飾られている。店のおばさんも無愛想で、聞いたことに生返事するだけ。恐らくはご主人が相当なマニアなのだろう。これは中国中を回って掘り出してきているに違いない。ここでなぜか祁門紅茶を買う。美味い!

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細かい餅米茶、1粒、1粒売っている。量り売りだ。これもI夫人は籠にどさっと入れて買っている。私も真似して買ってみる。タイ人には玄米やもち米茶が良いと聞いたので、今度飲ませてみようと思う。

 

それから昨日も行った茶器屋へ行く。I夫人は何と茶杯を数百個持ってこさせて、気に入ったのを選んでいる。私はお茶を飲んで待つ。店の奥さんが客と丁々発止のやり取りをしている。気に入った急須が欲しいお客、出来るだけ値切ろうとするが、そうはさせない。かなり長い交渉になっており、間に笑い話あり、泣き落としありでなかなか面白い。

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1 thought on “広州茶葉市場ツアー2014(3)世界の雑貨市場 一徳路

  1. 茶葉の高級ブランドとはどういう事なのかと思っておりました
    大手資本の買収によってのブランド化とは驚きました

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