台中茶旅2023(2)魚池で劇的に出会い、豊原へ

4月21日(金)魚池で

今朝はゆっくり目覚める。窓の下に台中駅が良く見える。8時半にはトミーが迎えに来てくれた。今日は久ぶりに魚池へ向かう。高速に乗ってちょっと行くともう埔里と魚池の境目まで来る。一体何度ここを通ったことだろうか。ちょっと時間があったので、そのまま魚池の街へ行き、王さんの茶工場、いやお茶屋さんを見学する。4年前はちょうど開店するところで、忙しくしていたのを思い出す。

ところが今や魚池で最も成功した茶業者となっていた。週末は5000人ものお客が列をなしてお茶を買いに来るらしい。ちょうど日月潭への通り道、その立地の良さと、彼のセンスでビジネスに成功した。彼のお父さんは造園業で成功しており、やはり血筋があるのだろうか。血筋と言えばお爺さんは林口茶業伝習所の卒業生で茶業に関わっていた人。残念ながら昨年亡くなられたと聞く。私が訪ねると喜んで迎えてくれた姿が忘れられない。

そして和果森林へ向かった。ここでデニス夫妻と森永紅茶の歴史について語り合うことになっていた。台中から台湾紅茶の歴史を研究する陳さんも駆けつけてきて、議論に加わる。やはり森永紅茶にはかなりインパクトがある。そして日本で森永紅茶復活プロジェクトが進んでいることを説明し、彼らもそこに参画したい、との希望があるようだった。そこで一度日本へ行ってプロジェクトメンバーなどとも会ってみてはどうか、という話なる。

昼ごはんはこちらで美味しいパスタをご馳走になった。旦那のスティーブは用事があると出掛けていく。そして食後の紅茶を飲んでいると、LINEでメッセージが入る。知り合いのKさんからだったが、何と送られてきた画像は和果森林の1階のショップのものだった。ということは下に居るのかと急いで降りて行ったがその影はなかった。電話すると、既に日月潭の方に移動したという。

我々も次の目的地が日月潭だったので、そちらに向かった。湖に臨む絶好の場所に新しいホテルが出来ていた。何とここのカフェを任されていたのが、以前茶旅にも参加してくれたチェスターだった。ホテルはまだ内装中だったが、屋上のバーからは日月潭が一望でき、ホテルの部屋もかなり豪華なもので、中には畳の部屋まであった。

カフェでは各種紅茶などを飲むことが出来、菓子類も充実しているようだった。取り敢えずこんな場所があることが分かり、ちょっと驚く。場所は文武廟の前だから、誰でもわかるだろう。そこへ先ほど連絡したKさんたちがやってきた。彼女とは何年ぶりだろうか。お互い台湾にいることすら知らなかったのに、何という偶然、いや必然だろうか。そういえば4年前にも香港で突然出っくわしたことがあったので、余程のご縁なのだろう。

Kさんたちはこれから豊原へ行くという。何とジョニーのところだと聞き、私も突如同行することとなり、トミーとはここで別れた。それにしても何という成り行きだろう。頼さんが運転する車に乗り、豊原へ向かった。頼さんは最近お茶の販売を始めた人だったが、昨年のエコ茶会でも会っていた。

突然豊原へ

車は1時間ほどかかって豊原に着いた。懐かしのジョニーの店。ここに来るのは久しぶりだ。彼はもうすぐ山の上の茶工場へ行くので、相当忙しいはずだが、Kさんのために時間を取ってくれていた。丁寧にお茶を淹れ、丁寧にお茶の説明をしている。会社の歴史についてもどんどん詳しい説明になっている。2時間ほどがあっという間に過ぎた。

夜は何といっても豊原の夜市へ行く。私が台湾で最も好きな夜市だ。まずは肉圓を食べてスタートする。肉羹は30分待ちの大行列。ジョニーが番号札を取っている間に、頼さんが菱角酥を買ってくれる。これもうまい。食べながら立って待っていると、どんどん客が増えてくる。ようやく順番が来て、肉羹にありつく。これはまた幸せなこと。

食後は歩いて泉芳茶荘へ向かう。夜遅いのにお母さんが『お茶飲んでいけ』と言ってくれる。お父さんの顔を見ることもできた。お母さんが今年の新茶を淹れてくれ、更には何とあの幻の鉄観音茶まで出してくれた。これはもう感激しかない。何と有り難いご縁で、有り難いお茶を頂く。素晴らしい夜だった。頼さんに車で送ってもらい、夜更けの台中へ帰る。

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