台中茶旅2023(1)茶の本の山に埋もれて

《台中茶旅2023》  2023年4月20日-22日

台北到着後、茶旅の相棒である台中のトミーに連絡したところ、この日なら空いている、と言われ、早々に台中まで行ってみる。彼も今や茶業界の大先生なので時間がある時に会っておこうと思う。

4月20日(木)3年半ぶりの台中で

雨の中、MRTで台北駅へ行く。駅の自販機で高鐵の切符を買った。だが高鐵の改札が通れない。おかしいと首を傾げると、隣の乗客が『ここはMRTの出口だ』と教えてくれる。何と自販機がMRT駅内にあったということをすっかり忘れていた。かなり恥ずかしい。高鐵は値上がりがなく、日本の新幹線の半額だ。客は意外と多い。1時間で高鐵台中駅まで行く。

雨が降っているということで、いつもと違う場所で待っていたトミーと再会。既にFacebookでは見ていたが、3年前と比べてトミーはすごく痩せていた。30㎏以上の減量をしたと言い、今はすごく軽い感じになっている。彼の車も変わっていた。まっすぐ彼の家へ行く。お父さんとお母さんが笑顔で迎えてくれた。

取り敢えずランチでも、ということで、以前も通った近所の小籠包屋へ行ったが、何故か閉まっており、初めて行くハンバーガー屋へ。ハンバーガーなんか食べて痩せられたのはすごいと思う。メニューを見ると金三角サンドイッチがあり、思わずそれを注文する。まだチェンマイ滞在を引きずっている自分がいる。

トミーとは3年半の溝を埋めるのにそれほど時間はかからない。ただ話したいことが多過ぎて収拾がつかない。お家に戻り、お茶を頂く。この後新しくできたお茶屋さんへ行く予定だったが、トミーが『実は最近姉が友人からお茶の本を大量にもらった』と言い出した。よく分からないが、まずはそれを見てからということで、2階に上げる。

驚いたことに段ボール3箱はあった。お茶関係者が亡くなり、その人が集めていた本が遺族を通じて回ってきたらしい。確かに必要のない人にとっては、場所を取るだけの厄介ものだろう。だがその箱を開けてみると、私には宝箱に見えた。そして何気なく一番上の本を開いて驚愕する。そこにはなんと『森薗市二』の名前があったからだ。これは著者が森薗に贈呈した本だった。まさかこんなところで会えるとは。この本により森薗が戦中台湾に滞在したことは完全に証明された。

それから約5時間、そこにあった本を片っ端から読み漁る。よくもこんなに集めたものだ。まずは何があるかを見ているだけで日は暮れてしまった。お茶屋さんに行く暇もなくなった。何とか切りの良い所で本を納めてホテルに向かった。トミーが車で送ってくれたが、夕飯を食べようとは言わなかった。それで彼のダイエット法が夕飯をぬくことであると知る。

ホテルは台中駅の横。以前の定宿だったが、名前が変わり、経営も変わった。料金はそれほど変わっていないが、4年分劣化している。朝食もない。4年前は窓のない部屋でぐっすり眠ったが、今回は窓ありだった。こんな部屋もあったのか。窓からきれいになった新しい台中駅と保存された昔の台中駅のライトアップが良く見える。

腹が減ったので、近所を散策すると、ここは完全に東南アジアだった。ベトナム系のレストラン、雑貨屋、美容室などが軒を連ねている。インドネシア、タイなども見られる。食堂は何となく8時頃閉まるようで、片付け中のところも多い。何とかベトナム系の店に入り、フォーを注文する。まあハノイと値段は変わらないか。中国語が通じるだけ有り難い。台湾には一体どれだけの東南アジア出稼ぎ者が来ているのだろうか。

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