ハノイ茶旅2023 その1(4)ハノイ初のメトロに乗る

どこの都市でも最初に鉄道が敷かれても、その駅まで行く交通手段に苦労する。私は歩いて行くことにしたが、宿から最寄り駅(始発駅)まで約3㎞の道のり。折角なのでふらふら散歩しながら行く。すぐ近くにその昔泊まったゲストハウスの場所を見つけた。勿論今はもうやっていないが、この付近は妙に懐かしい。

更に行くと孔子廟がある。今日は特別な日なのだろうか。卒業する幼稚園生?小学生などが記念写真を撮っている。中に入っても子供たちが多い。そこに紛れて外国人観光客も写真を撮っている。ここの展示を見ると、ベトナムの歴史の一端が分かってくるので、何とか頭に入れようとするが入らない。

途中メトロ路線の工事現場が出て来る。いくつもの路線が準備されているようだが、開通までにはかなりの時間が掛かっている。ようやく2A線の始発駅、カトリンまで辿り着く。この路線は2021年11月に開通したらしいが、周囲は雑然としており、乗客も多くはなかった。

駅のシステムなどはどこかの国と同じようであり、何となく機械で切符は買えてしまう。初乗りは8000ドンか。メトロだけれど、道路の上を走るのも、車両を見ても、近年のバンコクMRTとほぼ変わらない。これは中国が建設したらしい。小学生が社会科見学?で乗ってくる。出発すると道路沿いの建物がかなり近づく。モノレールを思い出す。

僅か2駅で降りた。そこからまた歩き出す。途中にHSBCの看板が見えたので、ここでタイの銀行カードを使ってドンを引き出してみる。ところがATM、最初は英語表示だったのに、なぜか途中からすべてタイ語になってしまう。タイ語が読めない私は困り果て、窓口の人にその旨伝えると、彼女もベトナム人だから首を傾げてしまう。ただ彼女は自分のスマホを持ってきて、Google翻訳を当てて、すぐに読み取り、作業は完了する。そして『外国に来るのだから翻訳アプリぐらい入れてね』と言われて、思わず恐縮した。確かに言うとおりだが、なぜタイ語になったのかは釈然としない。

ユニクロまではかなりの距離があり、しかもちょっと風情がある横道に入ると行き止まりが多く、なかなか進まない。立派なお寺などもあるが、漢字が書かれているのはどこか別の国の人が建てたのだろうか。何だかタイ語のような文字が見えたり、仏歴だけが読めたりする。

ユニクロの入っているビル前は道路工事中で、なかなか近づけないというおまけ付き。ようやくビルの中に入ったが、ユニクロ店舗にほぼお客はいなかった(平日の午前中だからだろうか)。そしてヒートテックは恐らくベトナム製なのだが、日本より高い。まあ凍え死ぬより良いと、先ほど引き出したドンで支払う。

そこから宿まで引き返したが、かなり疲れてしまい、また道に迷う。迷い込んだ道を抜けると、そこはさっき歩き始めた付近。確かこの辺にブンチャー屋があったはずと、探してみると、ちゃんとあるではないか。しかしお客が押し寄せており、席が見付からない。それでも店の人が何とか一席空けてくれ、ようやくブンチャーにありつく。この店、昔は外国人が多かったが、今やベトナム人が来るらしい。これが食べたかったんだ!美味しく頂き、大満足。

宿に帰って完全休息。普通チェックアウトは12時だが、Nさんが更に半日分を払ってくれており、『ここは鉄道ホテルだから、列車の出発までは居て大丈夫』というので、ゆっくり過ごす。何だか日本人の大家族(祖父母、父母、孫たち)が3部屋ほどを使っており、ドアを開けたまま、大声で話しているのはちょっと気になる。煩いのは中国人だけではない。

夜になるとやはり腹が減る。列車に乗ってもすぐに寝てしまうはずだから、腹ごしらえは必要だ。外に出て食堂を探すと、ちょうど総菜が出ている食堂があり、料理を手で指して注文する。何だかキャベツが柔らかくてうまい。見ているとスープを飲んでいる人もいたので、それを指さすと『大丈夫か?』という表情で提供された。これはちょっと酸っぱい、タイ北部にもありそうなスープ。美味しく全部平らげても、ブンチャーと同じ値段だった。

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