シンガポールで老舗茶商を探す2019(3)図書館のサービスが素晴らしい

7月31日(水)
肉骨茶と図書館

今朝も昨日と同じバスに乗る。今日は国立図書館へ行ってみることにした。実は昨日安渓会館で出会った男性が『国立図書館は本や資料が相当充実しており、冷房も効いて環境がよいから行ってみる価値はあるよ』と教えてくれたのだ。その場所を確認すると、ちょうどランチを約した場所に近かったので、覗きに行く。

 

バスをブギスで降りた。すぐそこに立派な建物が見えた。確かに室内は涼しい。エレベーターで上に上がる。荷物検査も簡単で預ける必要もない。書棚は充実しすぎていて、自ら探すのは不可能に見えたので、係の人に、必要な人物の名前や茶貿易と言ったキーワードを渡してみる。係員は華人で、英語でも中国語でも対応してくれる。そしてあっと言う間に取り敢えず2冊の本を探し出し、教えてくれた。

 

その本は英語だったが、私が必要としている内容がかなり含まれていて驚いた。検索能力が極めて高いのだ、と思われた。そしてそのフロアーはリサーチャー向けになっており、デスクもあり充電もできる。朝からここで勉強したり、資料をまとめたりすれば、効率が上がりそうだ。席についている顔を見ても、多国籍という感じで、研究者が集まっているようだった。

 

それから1時間半ほど、しっかり資料を読み込んでいたが、何しろ英語の資料は久しぶりで単語も忘れており、なかなか進まない。時間が来てしまったので、係に本を返しに行くと、『まだ使うなら保管しますよ』というではないか。夕方に戻ると約束して、預けて外へ出た。

 

図書館から近くにある有名な肉骨茶の店に行った。まだ11時半と早かったので、席は空いており、座ることができた。周囲を見ると中国人観光客が多い。今日は数年ぶりにFさんと会うことになっていた。彼女は結婚後シンガポールにやってきた。元は中国関係の人だから、この国は問題ないと思っていたが、意外と英語を使う機会が多いので疲れるという。

 

肉骨茶はマレーシア発だと思うのだが、シンガポール発だという人もいる。ご飯と漬物も頼み、美味しく頂く。スープのお替りも注いでくれる。お茶も注文できたので、烏龍茶を飲んでみたが、こちらはまあ、という感じだった。それでもランチ時間にお茶を飲ませてくれるだけ有難い。前回行った店は茶を飲ませてくれなかったので、それでは肉骨茶ではないだろう、と文句を言いそうになった思い出がある。

 

それからカフェに移動して更に話続けた。数年ぶりだと話すことは沢山ある。カフェもかなりおしゃれで、最近流行りというレインボーケーキまで食べる。やはりシンガポールは、若干のお金を払えば、快適な空間が保証されるような気がする。外は暑いが、室内はかなり涼しい。そのギャップで風邪をひかないように注意は必要だが。

 

3時ぐらいまで話し込み、次に向かう。地下鉄に乗るが、やはり複雑で乗り換えで迷う。それでも何とか待ち合わせのホテルまで辿り着く。午後は6年前にこの地で会ったSさんと再会した。いつも私のFBを見ていてくれるようだったので、連絡してみた次第だ。Sさんはシンガポール在住22年というベテラン。シンガポール事情を聴くにはうってつけの人物だった。

 

ホテルの最上階のラウンジでお茶をした。アイスティーを頼むと、出てきた紅茶専用メニューは何とTWGだった。今やシンガポールの名物なのだろう。ラウンジからは、セントーサ島などいい景色が見られた。港に船が停まっていたが、実は今この港は移転が決まっており、近日中に風景は一変するらしい。シンガポールは常に動いている。

 

この6年でシンガポールの不動産は値上がりが止まったという。さすがに高くなり過ぎ、中国マネーが注がれた香港の方が高くなったようだ。この国、不動産価格が安くなり、物価が安定すれば、住みやすい場所かもしれない。中国人投資移民の流入は食い止めようとしているが、適切なコントロールが出来ればよいかと思う。

 

Sさんと別れて、また地下鉄に乗り、図書館に舞い戻った。係員は代わっていたが、私が預けた本はちゃんと出てきた上、しかももう1冊本が加えられていた。どうやらさっきの係員が検索を加え、必要であろう本を探しておいてくれたらしい。こんなサービス、日本では考えられない。サービスの国、シンガポールらしい計らいに感激する。

 

 

 

 

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