変化するヤンゴンを歩く2014Ⅱ(4)寺の法要と水中寺院

ナッセンダヤ寺院の法要

TTMが迎えに来た。今日はお寺へ行く。あの食事が美味しいお寺だ。前回訪問した際、住職より『毎月ミャンマーの地方へ出向き、10万人に施しをいている』と聞き、とても興味を持った。そういうと住職は『だったら、お前も行ってみればよい。飛行機代は寺で出してあげるよ』というではないか。そんなお寺があるのだろうか。益々興味を持つ。

 

今回SSに『今月のお寺の施しはどこであるのか、いつあるのか』と聞いてもらったが、何と今月はお寺で大きな法要があるとの回答だった。ちょっと残念だったが、まあお寺へ行けばご飯も食べられるし、良しとしよう。ということで、またやって来たのだ。

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今日の法要は民間人が親孝行の為に『龍の像』をお寺に建てた、その建立式だった。お坊さんが集められ、にぎにぎしく法要が営まれる。尼僧も参加しており、TTMとSSはその背後に座り、一緒に祈る。恰幅の良い紳士が老いた両親を支えながら、龍の像にお祈りしていた。彼は政府の高官らしい。このような親孝行もミャンマーでは重視されており、功なり名を成した者のある種の義務、徳を積む行為となる。

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それから食事となる。私は外国人ということで、また一番先に席を与えられる。すると周囲にはご奉仕の女子学生がやってきて、ご飯をよそってくれ、おかずを取ってくれる。更には暑いので、団扇で扇いでくれる。これではハーレムではないか。とてもお寺とは思えないサービスだが、彼女たちはご奉仕ということで一生懸命やっているし、そんなことを考える方が間違いのようだ。

 

向こうの方で何か始まった。人々がざわめいている。それからそちらの方へ群がって行く。先ほどの紳士がお金を撒き始めた。1000チャット札。日本では建て前の儀式の時などに見たことはあるが、ここではお寺の中で、お札をばらまいている。人々は争ってそれを取る。金額ではなく、その札を財布に入れているとお金が入ってくる、という言い伝えらしい。

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我々は外から眺めていたが、老紳士が近づいてきて、私にお札を手渡ししてくれた。法要主の父親だった。続いて紳士もやって来て、英語で話し掛けながら、お札をくれた。勿論私が外国人だからだが、このような行為もまたうれしい。そして会はお開きとなり、我々も外へ出た。

 

河の対岸の寺 イェレー・パゴダ

そのまま帰るのかと思っていたが、『もう1つのお寺へ行きましょう』とTTMが言い、更に街と反対へ進む。しばらく河沿いを走ってチャウタンと言う村に着き、車は停まったが、そこに寺はなかった。何とここから渡し船で河を渡り、対岸にある寺へ行く。ボート代5000チャットを払って河へ行くと立派なエンジン付きボートが待っていた。その横には手漕ぎの小さなボートがあり、あれに乗りたかったが、ミャンマー人用だと言われてしまう。

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船で行く寺、バンコックのワットアルンを思い出すが、こちらは青空に映える浮き島、水中寺院、気持ちの良い寺だった。ボートにサンダルを預けて裸足で上陸すると結構広いお寺。スリランカから贈られた仏陀の遺髪が納められているという。台湾の仏教団体が訪れた記念プレートがあったりする。奥の方にある仏像は空を見上げており、珍しい。天気を見る仏陀なのだとか。天候は人々の生活に直結する重要なファクターだ。

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寺の周囲は河。その河には沢山の魚がいる。かなり大きい。放鳥、と同じ、放魚が行われているのかもしれない。これも徳を積む一種だ。そして参詣者がえさを与えると魚が群がってくる。これでも徳が積めるのだろうか。何だか競争を煽っているだけ、という気もするのだが。

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ヨーロッパ人の観光客も来ており、結構有名な所だと分かる。ミャンマーの大学生が友人同士でくるなど、ちょっとした郊外の遊び場なのかもしれない。帰りも同じ船に乗り、対岸へ戻る。冷たい飲み物が欲しくなり探すが、コーラが何とか見つかった。まだまだ田舎は冷蔵庫も置いていない。

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ホテルを探して

市内へ戻る。今朝ホテルはチェックアウトしており、今晩泊まるところを探す必要がある。実はTTMは3月に家を引っ越しており、かなり郊外に移っていた。ヤンゴンの家賃高騰はこんなところにも影響が出ている。今回はTTM家近くにホテルを探すことに。しかもできるだけ安く、そしてホットシャワーとWIFIを条件とした。

 

最初に行ったホテルは雰囲気があまり良くないと却下。最近ヤンゴンはホテル料金高騰に合わせてどんどんホテルができており、質もまちまち。特にちょっと郊外のホテルは外国人が泊まることも少なく、施設が充実しているとは言い難い。それでも最低30-40ドルはするから、恐ろしい。

 

次ぎに行った所は倉庫が前にあった。この付近はヤンゴンへ入るための荷物に集積地のようだった。これは面白い。ホテルの部屋もそう悪くはなく、WIFIが繋がり、お湯も出るという。しかも雨季のため、60ドルの部屋を現在45ドルで出しているというので、ここに決めた。だが夜ホテルに戻ってネットを繋ごうとしても繋がらなかった。フロントの担当は何でも『OK』というのだが、とても信じられない。

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