ボルネオ探検記2019(6)サンダカンからKKへ

2月19日(火)
サンダカン散策

特に何があるという訳でもないのだが、何だかすっかりサンダカンが気に入ってしまった。今日も腹一杯朝食を食べてから、ちょっと冒険してみようと思い、郊外の寺を目指す。その行き方もよく分からないので、バスターミナルで聞き込みしてみる。最初は首を傾げたマレー人運転手だったが、何とか乗るべきミニバンが分かり、そこへ行くと既に数人の先客がいた。その多くが華人の老人たちで、広東語を話していたが、私には普通話で話しかけてくれた。とても親切。

 

バスは一般道から山道に入っていく。ちょっと行くと『ここで降りろ』と教えてもらい、この辺に住んでいるという老婆と一緒に降りた。この老人たちにもとても興味があったが、聞いても『私はここで生まれたのよ』というだけで、あまり祖先の話をしない。すぐに老婆とも別れて、一人で歩き出す。少し行くと坂があり、そこを登るときれいな寺が現れた。

 

そこは海が一望できる大きな寺で、ちょうど何かの儀式が行われており、大勢の人が堂内におり、外にも溢れていた。30年ぐらい前に出来た寺のようだ。下の方にも大きな建物があり、どんどん広がっているように見える。やはりここサンダカンにおける華人パワーの強さを実感する。

 

帰りも先ほどの道を戻り、バス停でバスを待った。ちょうど小雨が降ってくる。少しするとミニバンがやってきたが、うまく言葉が通じない。それでも親切に乗せてくれ、山を下りたところで、バンを乗り換えるように指示される。料金を払おうとしたが、要らないという。よく分からないが、有り難い。

 

乗り換えたバスは、バスターミナル手前で停まってしまった。ちょうど雨が強くなり、雨宿りを兼ねて、そこにあったスーパーに入った。飲み物コーナーではやはりインスタントコーヒーが多いが、緑茶なども置かれており、関心が出てきていることが分かる。サバティーなど、地元の紅茶もある。

 

雨はすぐに止んだので、そのまま街を散策。実は両替所を探していたが、殆どないようだ。よく見掛けるのは、消費者金融?金利などが書かれており、入り口から中が見えないようになっているので、質屋など個人がお金を借りる場所だと推測する。なぜこんなに多いんだ、と訝るほど店がある。

 

その向こう側に人だかりが出きており、鳴り物が響き渡る。ライオンダンスではなく、ドラゴンダンスが始まった。十数人の若者たちが一生懸命ドラゴンを回し、練り歩いている。ただよく見ると華人の子だけではなく、マレー系やインド系に見える子たちも一緒になって楽しそうに踊っている。これは華人の知恵、民族融合の一つの手法ではなかろうか。リーダーは男前の女子だった。

 

昼前にホテルに帰り、そのまま休息に入った。ご飯は食べ過ぎで昼は抜き、疲れもたまっているので、昼寝する。夕方どうしても腹が減り、早目に外へ出るが、また同じ食堂に入ってしまう。もう私の専用食堂でよいだろう。それから海辺に行き、昨日とは違う場所からまた夕日を眺めた。夕日は何度見てもよい。市民も食べ物や飲み物を持って見に来ており、ここは憩いの場となっていた。

 

2月20日(水)
KKへ

翌日の午前は完全休養として、チェックアウトまで、諸所の作業を行う。12時半にホテルを出て、呼んでもらったタクシーで空港へ向かう。今日は一度KKへ戻り、明日に備える。タクシーは先日の郊外バスターミナルの方向へ向かい、そして途中で分かれた。それでも空港までは20分ぐらい。これで30MRは安くはない。

 

今日のフライトはエアアジア。チェックインは簡単だろうと思ってカウンターに行くも、色々と面倒があり、困惑。荷物検査や自動チェックインなど、もう少しちゃんとした表示や説明があるべきでは、と思ってしまう。空港は小さく、食事をとる所も1つぐらいしかない。折角なので摂生に努める。

 

フライト時間は1時間弱。KK空港は先日下りて分かっているが、今回は空港バスに乗ってみる。5MRでタクシーの6分の1。僅か20分ほどの行程だからこれで十分だが、40分に1本しかなく、乗客は少ない。街に入ると3か所に停まる。私は2つ目で降り、歩いて5分ほどで、予約した宿に到着した。

 

そこはきれいではあるが、すごく居心地がよいとは思えない宿。だが予約サイトでは非常に高評価がついていたので、ちょっとビックリ。この料金なら前回のホテルに泊まればよかったと思うが後の祭り。腹が減ったのですぐ外に出てインド系の店に入り、炒飯を食べるがこれも不満足。サンダカンの食堂が既に懐かしい。

 

両替を探してショッピングモールへ。その後は海沿いでまた夕日を見る。サンダカンと違って、こちらは観光客が主体。夕日自体も、観光用?なのかと思う程で、船の間から劇的に沈んでいった。明日は朝が早いので、早々に寝入る。

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