東マレーシア散歩2016(4)ティオマン島へ

3.    ティオマン島
メルシンで

豪華長距離バスがやってきた。シートもちゃんと決まっている。これは快適だ。乗客はマレー人が多い。ここからは南国のムードが漂う田舎道をひた走る。すっと眠りに落ちると、すぐに時間が過ぎていく。2時間ほどで、目的地メルシンに着いた。このバスターミナル、やけに白人が多い。やはりリゾート地、ティオマン島へ行った帰りの人々らしい。私はビーチリゾートが好きではないが、この旅で一度ぐらいは良いかと思い、ティオンマン行を決意した。

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ただどうやって行くのだろうか。バスチケット売り場で聞くと、このターミナルの向かいでフェリーチケットを売っているらしい。行ってみるとインド系の女性が、『ティオンマン行チケットはここでしか買えないから往復買っていけ』という。これだけのリゾートでそんなはずはない、と思いながらも、1カ月有効というので取り敢えず買ってみる。往復70mrは結構な値段だ。バスは安いがフェリーは高い。

 

フェリーターミナルはここから歩いて10分だという。仕方がないので、荷物を引いていく。途中メルシンの街があるのだが、あまりに小さいので、やはりティオマン島へ行くのが正解だった。フェリーターミナルにはやはりいくつものチケット売り場があった。こんなすぐに分かる嘘が付ける、というのはある意味ですごい。

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そしてフェリーに乗るための手続きが意外とややこしい。入島税のようなものを支払い、フェリーチケットを手に入れ、更にその検閲を受けた。雇用対策だろうか。外国人にはわからないような仕組みを作っているに違いない。リゾートとは外国人から金を巻き上げるシステムだと考えている。

 

腹が減ったので、昼ご飯を食べる。ナシレマック、という、ご飯に目玉焼きが乗っている定番メニューだ。ジュースと合わせて5mrは、このターミナルとしては良識的な値段だろう。フェリーは1時発。バスにうまく乗れたから、今日ティオマンへ行くことができる。有り難い。だがそのフェリーは定刻を過ぎてもなかなか来なかった。

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ようやく来たフェリーに乗り込む。かなり乗客が多い。白人も多いがインド系の顔をしたファミリーが凄い量の荷物を積んでいる。食料も入っているのだろう。彼らはイスラムとはまた違った食生活なので、食べ物を持参すると聞く。日本人も1-2人はいたが、リゾートっぽくない、バックパッカーだった。

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ティオマン上陸

フェリーは大海原を1時間以上、ゆっくり航行した。所々で波が高く、揺れもあったが、それほど影響はなかった。12月頃に行くと、船が欠航するほど揺れると聞いていたので、このシーズンは良かった。ただティオマン島にはいくつもの桟橋があった。どこで降りるのだ、と聞かれても何の当てもない私は困ってしまう。

 

結局空港もある一番大きそうな場所で降りることにしたが、そこへはなかなか到達しない。一つずつきれいな海の小さな桟橋に船が横付けされ、数人ずつ降りていく。ここでいきなり降りても、宿があるのだろうかと思ってしまう。何とか桟橋に辿り着くと、私の荷物はフェリーの上から若者が降ろしてくれる。

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宿探し

桟橋を出て、キョロキョロしたが、宿のようなところはない。白人などの一団は、迎えの車に乗り込み去っていく。どうやら大型リゾートホテルがここにはあるようだ。実は今から20年以上前、香港に住んでいる時、同僚が家族とティオマン島へ来ていた。大自然がとても良い、と勧められたが、小型セスナで行くと聞いて躊躇した。その空港からこの桟橋のすぐそこにあった。確かに今でも小型機しか離発着できないだろう。

 

仕方なく歩き出す。小さなレストランや土産物屋、売店などはあるが、宿は見付からない。荷物を引いて、炎天下歩いているのは私しかいない。すると、後ろから『どこへ行くんだ』と中国語で声が掛かる。華人のおじさんが、バイクに乗っていた。『乗りな』と言ってくれたが、その後で『うちは宿屋をやっている。ホテルは高いからうちに泊まれ』と言われ、逆に躊躇した。ここで乗ってしまっては選択肢がなくなる。

 

選択肢もないのに、おじさんの誘いを断り、前に進む。太陽が照り付け、暑さが身に染みる。そのうちおじさんの宿の前を通った。ビーチリゾートではなく、単なるゲストハウスだ。ここまで来て、ビーチがないのは残念だと思い、更に行くと、一軒の宿がある。サーフボードなどもあり、いかにもリゾートだ。ここがいいと思い聞いてみたが、部屋は奥まったところしか空いていない。いいところは長期滞在の白人が占拠しているという。

 

そういえばさっきのおじさんの宿の前に宿の看板が出ていたのを思い出し、行ってみる。そこは細長くなっており、奥に行くとコテージがあり、その先に海があった。ビーチに面した部屋を見てもらうと、160mr220mrがあり、どうみても220mrの方がよいので、そこに泊まることにした。

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オーナーは何人か分らないが気軽な若者。雰囲気も悪くない。コテージにはテレビもあり、エアコンもある。そして宿には洗濯機が備えられていたので、早速洗濯に行く。使っている人がいたので、順番を待つ間、ロビーでPCをやる。ネット環境も問題はない。いい風が吹いてくる。

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