ある日の台北日記2024その6(4)ラジオ番組に出演

まあちょっと焦ったが、指示されたラジオ局に辿り着いた。昨年お呼ばれできたアメリカンクラブの横、敷地は意外と広い。さすが国営。守衛さんも慣れており、すぐに入れてくれた。ビルの1階でBさんと落ち合い、収録室へ。今日はBさんがパーソナリティーを務める番組にゲスト出演する。スタジオはちょうどよい広さで、リラックスして話が出来たように思う。まあBさんとの付き合いは38年にもなるのだから、緊張はない。因みにこのラジオ局、世界中に番組を流しており、非常に多くの言語で番組が作られているのは面白い。

お話しは台湾茶と日本の繋がり、そして泰緬と台湾についての2本だったが、冒頭をちょっと収録すると、2本が3本に変更になった。まあどんどん話してしまい、良かったのか悪かったのかはよく分からないが個人的には楽しい時間を過ごした。思い出の曲を4つ選んでいたが、この選曲には苦労した。台湾で思い出に残る曲は非常に少ないことを知る。

何とか無事に収録を終えると、予定をちょっとオーバーしていた。今晩はBさんと共に台湾大学で開催されるイベントに行くことにしていたので、またバスに乗り、市内を目指した。1時間近くかかって台湾大学付近に到達。タイ料理屋へ入り、お疲れさん会。台湾人が好みそうなタイ料理で、セットメニューが充実していた。店員はタイ人もいたようだが、ミャンマー系が多そうな感じ。

真っ暗になった大学内を歩いて行く。初めて歩く場所に不安が募る中、こっちだよと声を掛けられ、何とか会場へ。今晩は、台南のDさんのお誘いで、何とも不思議なパフォーマンスを見た。文化人類学者の日本人が主催して、独特の世界を音楽や詩で表現していく。正直理解は難しかったが、偶にはこんな体験も面白い。世界中を民族、文化を見てくるとこのようなになるのだろうか。

5月23日(木)台南の奇跡、屏東まで続く

昨晩は遅く帰ったが、朝は早く起きて、また台北駅へ向かう。8時過ぎの高鐵に乗って一路台南へ向かう。ボッーと1時間半乗っていると高鐵台南駅に着く。早くて有り難いが旅情はない。駅を出ると、温先生が待っていてくれた。会うのは初めてだが、ホーチミンの張さんから紹介され、昨年からFBで連絡は取り合っていた。

先生の車で台南市内へ向かう。先生は何と76歳だったが、非常に元気で活発であり、好奇心も旺盛だ。元は師範大学の歴史系の先生で、何と大稲埕開発の歴史などの論文を書かれている。最後は台南の長栄大学で講義され、既に退職されていたが、台南暮らしを好み、今も歴史への関心は高い。

まずは台湾最古の茶行と言われている振發茶行へ行く。旧市内は駐車場が見つけにくく、温先生はかなり遠くまで車を停めに行く。店の前には温先生の部下だったという男性がいた。彼は日本語が出来、現在は何と熊本で働いているが、一時帰国中で同行してくれた。2人で先生の到着を待つ。

店内は6年前と変わった様子はなかった。女性がいたので話しかけると、店長の周さんだった。彼女は5代目オーナーの奥さん。6年前に私がこの店の歴史を尋ねたのはその息子さんだと分かった。更に周さんと温先生は同じ大学の卒業生だと分かり、一気に打ち解け、色々と話が聞けた。この店の歴史は1830年代に始まるが、台南に移って店を開いたのは1860年であるから、創業は1860年と修正したこと。また台湾最古の茶行の定義は『現存していて、途切れることなく継続して経営されていること』だと。

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