ある日の台北日記2023その5(1)陳悦記から鉄道博物館へ

《ある日の台北日記2023その5》  2023年5月18日-22日

5月18日(木)陳悦記から鉄道博物館へ

何だかコメダに行きたくなる。確か近所に一軒あったな、と探してみると健在だった。11時前満席で少し待っていたが、案内された席が狭すぎてモーニングを食べるのを辞めた。日本でもこんなに席が狭かっただろうか。それに台湾では当たり前も知れないが、店員の対応はいいとは言えない。

何となくそのままバスに乗って、出掛ける。先日大稲埕で訪ねた同安楽の元、陳悦記の建物が残っていると聞き、行ってみる。大稲埕よりちょっと北に位置していたその場所まで意外と時間が掛かってしまった。一部改修中だったが、そこへ入ることは出来た。如何にも100年以上前のお屋敷の一部だな、という三合院の造り、先祖を祭る廟などが見られた。この陳家は1930年代初め、ソ連人が茶の買い付けに来た際、気に入られた茶を輸出していたらしい。もっと色々と知りたいが、資料などはあるだろうか。

そんなことをしていると待ち合わせ時間がやってくる。急いでバスに乗り、大稲埕に向かう。何だか雰囲気の良い食堂、ランチ時は満員盛況の混雑だった。そこに先日も会った呉さんと、茶を商っているという郭さんが待っていた。二人とも30代の若者、郭さんは大学在学中に茶に可能性を見出し、茶業に乗り出して10年だという。今でも自らのブランドを立ち上げ、ネット通販を中心に有名になっているという。因みに奥さんは日本人、実にさわやかな青年だった。

茶の歴史などについてかなり話し込んだ。それから呉さんと大稲埕を散歩しながらまた話す。王福記の前を通りかかり、ちょっと寄ってみる。お母さんは私を覚えていなかったが、お父さんと話すとすぐに思い出してくれた。初代王泰友さんの奥様は昨年100歳を超えて亡くなっていた。

ついに北門まで歩いて来て呉さんと別れる。ふと見ると旧鉄道部の建物が博物館になっていた。コロナ前に来た時は準備中だったが、今回は中に入れた。つい先日新元鉄道部長の話を聞いたので、そんな展示を探したがなかった。それでもかなりの展示品があり、結構な時間をかけて見ていると、5時の閉館時間になってしまった。隣には旧三井の倉庫跡もある。台北はどんどん古い建物を保存している。

そこから呉さんに教えてもらい、もう一度華西街方面へ向かう。広州街、その突き当りまで歩くと、目的地が見えた。ただそこは改修中で中を見ることは出来ない。古跡学海書院、この辺りに150年前ジョンドットの宝順茶舗があったというが、今やその痕跡は何も見いだせない。まあこの付近と分かっただけでも収穫だ。

それからMRTを乗り継いで、今晩の食事会へ向かう。いつものTさんアレンジ、今晩はタイ駐在経験のある方々の集まりというので興味を持って出席したが、それほどタイに詳しい方はいなかった。そして料理もタイ料理を謳っているものの、ほぼ中国料理でちょっと残念。

5月19日(金)茶商公会で

台北滞在も1か月が過ぎ、少し行き詰ってきた。そんな時にいつもいいアドバイスをくれる茶商公会の総幹事を訪ねた。何の用事ということもないが、フラフラと訪ねていき、雑談していると、絶妙のヒントをくれるので何とも有難い存在だ。今回も訪ねていくと、早々にいくつもの情報を提供してくれた。最高のアドバイザーということだろうか。これも彼が歴史好きであり、世話好きであることに起因している。

それから先日来、なかなか行けていない金春発に向かった。今日は開いていたので、早々に座って注文する。牛雑と牛雑湯、特製のたれをつけて食べると旨い。1897年創業と書かれている。100年以上前、日本時代初期から牛肉を食べている人がいたのだろうか。これはちょっと興味深い。そしてこの料理はどこから来たのか。

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