ある日のバンコック日記2020(10)驚きの再会

2月7日(金)ベーリングへ

夕方、近所のバスターミナルに行った。コロナ感染防止の観点から言えば、タクシーは乗りたくない。バイタクも濃厚接触か。そんな中で安くて、窓が開いていて、人がそれほど多くない赤バスが良いのではないかと乗りに行ってみる。今日はBTSに乗り継ぐ(結局コロナ対策意味なし)ため、エカマイ駅へ行けるバスに初めて乗る。

タイで初めてのバス乗るのは緊張する。何しろ言葉が通じず、字も読めないので、どこへ行ってしまうか分からない。またいつ出発するかも不明なので、相当時間に余裕をもって出る。かなり面倒だが、時間を持て余しているなら、これがよい。今日のバスも期待に違わず、あらぬ方向へスタートして、なるほどというルートで進んでくれた。ワクワク。

エカマイ駅に着くとまだ時間があったので、懐かしいエカマイゲートウエイに行ってみた。相変らず上の階に日本専門階があり、多くの和食レストランがあったが、何となく、店も変わっており、メニューもタイ風になり、お客も多くはない。外にあった巨大招き猫も無くなっただろうか。BTSに乗ると、マスクしている率が急に上がる。バンナー方面に乗る。数年前、この方面に半拠点があった時は、終点の駅がベーリングという今日の目的地で分かりやすかったが、今やBTSは四方八方に伸びており、全く知らない駅が終点になっていた。

ベーリング、意外と遠い。如何にも郊外の駅らしく、閑散としている。駅前にはなぜかインター(高校)がある。その建物を上から見てみると、なぜかジムが併設されており、バイクを漕いでいる人が見えるのが、タイらしくない。

Mさんが時々行くという食堂に入る。Mさんからは、イサーン料理と聞いていたのに、ウエートレスが中国語のメニューを持ってきたので驚く。しかも内容はイサーン料理ではなく、普通の中国料理だったので、この辺にも中国人観光客が沢山泊まるんだな、と気が付く。彼らは私と同様、タイ語が読めないので、写真付きのメニューだが、結局よく分からず、慣れ親しんだ食べ物を頼むようで、それを見越して華人が作っている。

Mさんはオーナーに口頭で料理を注文した。彼は文字が読めるし、話せるので心強い。そして先日旅したインド、特にアッサムからナガランド、インパール、そしてミャンマーへ抜けるルートの様子を教えてくれる。この旅には何ともワクワクするが、私は行くことができるだろうか。すでにインド5年マルチビザの申請は終わっている。今回はコルカタだけにしてまずはビザをゲットしようか。もし滞在中にコロナ関連で異変があれば、隔離されてしまう恐れもある。インドで隔離は辛いな。いつものことだが、インド旅は簡単にはいかないのだ。

2月8日(土)驚きの再会

今日は土曜日。何となく静かなので、少し外出してみようという気になる。昨日エカマイまで乗った赤バス、実は終点は国立図書館だということが分かった。やはりタイの歴史など、図書館で調べたいことがあるが、タイの図書館は英語が通じるのか、そもそも外国人は閲覧できるのかも分からない。

バスは順調にエカマイを過ぎ、何と大回りしてマッカサン駅の横を通り、パヤタイ駅まで来た。だがバスはUターンしてしまった。慌ててバスを降り、この先のバス停を探し、バスを待つ。この辺が文字の読めない辛さ。それでもなんとかバスを乗り継ぎ、遂に終点まで来た。ちょっと腹が減ったのでその辺で麺を注文する。すると小学1年生ぐらいの男の子が一生懸命働いている。言葉が通じなくても何とかしようとするのがとても良い。ここでチップをあげようとすれば、まさに深夜特急の沢木耕太郎だな。

図書館は歩いて3分の所にあり、とても広い敷地に立派な建物だった。さすが国立。だが何と、今日は祝日で休館日だった。がっかり。仕方なくそこからテクテク歩きだすと、教会系の学校がある。今年100周年だ。15分ぐらい歩いて、川沿いに出ると、この付近は昔の建物なども残り、ちょっと雰囲気が違っていた。

そのまさに川沿いに水尾聖娘廟があった。ここは知らなければ来られない場所だ。廟は海南系、ちょうど元宵節の午餐が終わったばかりで人々が帰りかけていた。実はバンコック、海南系もそれなりの勢力があるのだが、一般的には知られていない。そこに橋が架かっているので渡っていくと、本当に川にくっ付いた廟が見え、往時は川からお参りに来たことが分かる。

そのまま川を越えたら、そこにMRTの表示が見えたので行ってみる。10分ぐらい歩くと、新しくできたスリンドーン駅に到達した。今日は無料だと聞き、乗り込んでみる。乗客は多くはなかったが、何と目の前に昨晩一緒だったMさんが現れたのには心底驚いた。そんなに深いご縁だったのか。彼は鉄道好きで、新しい線に試乗していたのだ。

取り敢えず終点(と言っても環状線だが、今は乗り換え必要)で降り、Mさんと共にラクソン駅方面に乗ってみる。ここは元々の住宅街にMRTを通した感じで新しい感じはなく、観光地もない。帰りはそのままあり返して最寄り駅まで30分もかからない。バンコックもどんどん便利になっている。

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