ある日のバンコック日記2020(6)バンコックの旧正月

《ある日のバンコック日記2020》  2020年1月23日-2月1日

1月24日(金)除夜

ヤンゴンから戻り、空港からタクシーで宿泊先に帰ると、途中の渋滞がかなりひどい。運転手は英語ができて、『明日は大晦日だから、華人は今日買い物をして、料理を作るから、クロントイ市場付近は大渋滞さ』と教えてくれた。恐らく彼は華人なのだろう。確かにその付近の渋滞が一番ひどかった。

その後ロータスのAISに行き、教えられたシムカードを買い、1か月使い放題200バーツというとてつもなく安いパッケージを購入した。もしこれが毎月あるのなら、これまでの旅行用シムなど全く不要だ。このパッケージ、プロモーションと言っているが何故あるのだろうか。ロータス店内はお客は多くない。

昨日は通り過ぎただけだったので、翌朝、クロントイ市場に行ってみる。宿泊先からは歩いて10分もかからない。午前中だからだろうか、既に買い物は終わったということだろうか、市場の店主たちは皆手持ち無沙汰に座っていた。籠の中の鶏たちは元気だったが、お客は殆ど歩いていなかった。かといって、店を閉める人もあまりいない。この付近も華人が多いエリアの一つだろうが、市場で働く人はタイ人ということか。


宿泊先の好意で、我々も昼ご飯を食べさせてもらっているが、やはりオーナーが華人ということで、本日は蒸し魚、焼き鳥などスペシャルランチが振る舞われ、従業員一同、ちょっとはしゃいでいる。デザートのフルーツも豊富、我々には金柑も配られた。如何にも華人の正月らしい。ここにはコロナウイルスの影はない。

部屋に戻ってテレビを見ていると、ニュースで我が故郷が取り上げられていた。実は昨年大洪水が起き、私が育った家も床上浸水したと聞いていた。母校はニュースでその浸水の様子が伝えられるほどの被害が出ていた。私が小さい頃には全く考えられない事態が今は起こるのだ。その復興イベントが開かれているという。今や日本では、これまでの想定にはなかったことが次々に起きている。

1月25日(土)旧正月

本日は旧正月初日。昨晩は深夜に花火も揚がったようだが、私は何事もないように寝てしまった。いつもに比べて中国からのあけおめメッセージが少ないのは、やはりコロナウイルスの影響で、武漢が封鎖された影響だろうか。これから中国はどうなっていくのだろうか、これは対岸の火事なのだろうか。

ずっと注目していた大相撲春場所。ついに一敗同士の正代と徳勝龍が対戦した。既に大関貴景勝に優勝の可能性はなく、この二人の争いに絞られていた。正代は以前から期待されてきた大型力士、かたや33歳で幕尻の徳勝龍だったが、勝負は意外にも幕尻に軍配が上がる。これは本当に面白い。

正月元日なのに?屋台で麺を食べたくなる。勿論タイ全体に正月ムードがあるわけではなく、屋台は通常営業しているわけだが、陽の高いうちに通りかかったその屋台になぜか惹かれた。麺に豚肉を入れてもらうと、これが何ともうまい。スープも濃厚で本格的な感じがする。それでも料金は僅か40バーツだ。ご馳走を食べるばかりが正月ではない。

1月26日(日)講座にて

旧正月中だが通常運転のバンコック生活。今日は昨年まで年に1回程度開催していたバンコク茶会を行った。これまでずっと会場を提供してくれていた主催者Mさんがお引越しを行い、初めて伺う。念のためバイタクで行ってみると、わずか10分で到着してしまい、周囲を少し散策する。スクンビットのソイは奥に入っても、色々なレストランなどがあり、結構華やかだ。

講座には沢山の人が来てくれ、満員御礼だった。今日は『台湾茶と日本の繋がり』についてお話ししたが、どの程度響いただろうか。勿論台湾でやれば興味を持たれ、かなり響く内容だとは思うが、タイではピンときただろうか。またかなりマニアックな内容も含まれており、茶業関係者でも全く知らない話も多いので、ちょっと厳しかったかな。うんちく好きな人には良かったかもしれない。

講座後、近所のレストランでランチ。やはりオシャレなお店が多く、訪ねたタイレストランもかなりきれいだった。旧正月2日目の日曜日ということか、華人が一族で来ていることもあり、店員不足か、料理がなかなか出て来ない。料理はインスタ映えが考慮されており、食べるのがもったいない。マッサマンカレーを初めて食べたが、非常に食べやすい。

あっという間に時間が過ぎてしまった。今日は大相撲の千秋楽があり、どうしても見たい。ランチがお開きになると、すぐにバイタクを見つけて宿に急行した。僅か10分ほどで着き、最後の五番を見ることが出来た。徳勝龍、ついに貴景勝にも勝ってしまい、堂々の優勝だ。優勝インタビューも茶目っ気があり、とても良かった。エンターテイメントとしての相撲界は従来のモンゴル中心の構図が飽きられてきているので、何かはじけるような工夫が必要だろう。そうしないと盛り上がらないことが証明された形だ。

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