ある日の埔里日記2017(8)山茶の茶畑へ

119日(木)
山茶の茶畑へ

 

翌日はさすがに疲れが出て、かなり遅く起き上がる。だが今日もまた声がかかる。これは何とも嬉しいことだ。先日夜突然迎えに来てくれた王さんが、彼の茶畑に連れて行ってくれるというのだ。折角なので、行ってみることにした。今回は迎えに来てもらうのも悪いので、こちらからバスに乗ってお店へ行く。

 

午後1時のバスに乗ると、20分ぐらいで魚池農会に着く。約束は2時だったので、少し付近を散策する。魚池には何度も来ているが、一人であることなどなかったのでちょうどよかった。意外と建物が多い街並み。そこで売られているのが、苗だったりするのがよい。昼下がりは人も歩いておらず、静かだった。

 

王さんの店に行くとすぐに車で出発。鹿嵩にあるその茶畑へ行く途中、やはりアッサム種の古い茶樹が所々で見られた。そして辿り着いたところは景色抜群の茶畑。向こうに檳榔の木が生い茂る。斜面にはかなり古いと思われる茶樹が株単位で植わっていた。その歴史は分らないところもあるが、アッサムとも違う種類であり、山茶と言っている。日本統治が始まる前からあるのではないかともいう。確かに南投県には原生種と言われる茶樹が存在するとは聞いているが、どうだろうか。その真偽は私のような者には全く分らないが、この茶畑を眺めていると何だか気持ちがよい。

 

もう一つの茶畑にも行った。そこは最近台茶18号を植えた畑だった。こちらは比較的平らな場所に茶樹がズラッと植わっていた。やはり主力は台茶18号らしい。これは育ちもよく、収量がある。先ほどの山茶は貴重だが、収量がなく、付加価値が認められなければ、商品にはなり難い。ここにはフルーツも色々と植えられており、季節ごとに採って食べることもできるらしい。

 

店に戻ると奥さんが『山のバナナは美味しいよ』と言って一房くれた。ただくれたのではなく、1週間は食べるな、と指示があり、バナナは段ボールに詰められ、リンゴも入れられ、厳重に縛られた。旧正月前に開けて食べるように言われ、ワクワク、ドキドキ。台湾では昨年の台風の影響でバナナの産量が激減、現在価格もこれまでにないほど高くなっている。私は台湾バナナが大好き。

 

更には店の向かいのレストランで夕飯までご馳走になってしまった。ここの料理は豚肉など、地元の新鮮な食材を使い、何ともうまい。またなぜか魚やしじみも味わいがある。調理がうまいのだろうか。王さんの子供たちもやってきて、皆で美味しく頂いた。帰りはまた車で送ってもらう。何とも有り難い半日だった。

 

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