パクセー茶旅2020(1)ウボンラチャタニーで

《パクセー茶旅2020》  2020年2月16日-19日

3月初めまでバンコックを拠点に活動する予定だった。そして5年マルチのインドビザを用意し、コルカタ経由でアッサムに乗り込むつもりだったのだが、コロナウイルスの影響で急激に雲行きが怪しくなる。もしインド国内で隔離されたら、と思うと、インド行きに二の足を踏んでしまい、ビザを捨てて、ラオスに走ることにしてしまった。この判断が正しかったのかは、後に分るだろう。今回は行ったことがない南部ラオス、パクセーを目指す。

2月16日(日)ウボンへ

バンコックから直接パクセーに行ってもよかったのだが、それではやはりつまらない。今回は陸路で国境を越えようと思い、ラオス国境に近い街、ウボンラチャタニーまで飛行機で行って、そこに泊まることにした。実は2年前、コンケーンからウボンに行こうとしたことがあったが、バスの時間の関係でシーサケットに行ってしまい、結局ウボンだけ取り残してしまっていたのだ。

国内線に乗るべく、ドムアン空港を目指す。日曜日ということもあるが、MRTは空いていた。マスク姿が殆どだ。チャドチャックから空港バスに乗ると乗客は何と2人だけ。既にバックパッカーなどは随分と減っていることが分かる。ある意味でこれだけ人がいなければ安心かな。

ところがドムアンでは相変わらず乗客がかなりいた。マスクしていないのは、ほぼ白人というのが面白い。白人は感染症に敏感だとずっと思ってきたが、違うのだろうか。それともマスクが買えないのだろうか。飛行機に向かうバスも満員。機内はタイ人が多く、7割程度の乗客だった。

1時間でウボン空港に到着する。直ぐに外へ出ると、ここにも空港バスが出来ていたので乗ろうとして聞いたら、このバスは、お前が予約した宿にはいかない、と乗せてもらえなかった。タクシーに乗れと言われたが、何となく嫌で、そのまま歩き出してしまう。この空港、街とくっついているので、宿まで3㎞程度だった。ちょっと暑いが歩けないほどでもなく、街を散策しながらゆるゆると行く。

街はゆったりとしており、それほど大きくもない。宿までもう少しというところで腹が減ったので、食堂に入ってみた。そこには何ととんかつなどと書かれている。注文してみると,薄いカツに、不思議なソースが掛かっており、どんぶりでもなく皿に載ってくる。ライスの上には、目玉焼きが載る。完全な創作料理で面白い。

宿は結構立派で部屋も広い。料金は意外と安かったので、嬉しい。早速明日のパクセー行き情報を集めようとしたが、残念ながらフロントの女性たちはあまり英語が得意ではない。それでも一生懸命対応してくれ、何とか分かったのは、ここからかなり離れたバスターミナルから1日2本バスが出る、ということだけだった。

仕方なく、周辺を歩いて、旅行会社などを探すが、見つからない。大きな通りに出ると、ウボン国立博物館があったので、取り敢えず見学してみる。タイの博物館はどこもそうだが、ここも発掘された仏像の展示が中心。見学者は誰もいないので、係員も手持無沙汰でおしゃべりに夢中。

商店街があったが、日曜日のせいかほぼ閉まっていて人気がない。旅行社が一軒開いていたので、入ってみると何とか英語は通じたが、やはりバスの予約はターミナルへ行かないとできないと教えられる。その場所はBigCの近くだと聞く。そのまま川沿いに歩いて行くと、市場があったが、既にほぼ店じまいしており、のんびりした雰囲気。少し川を眺める。

橋の所へ行くと、ソンテウが停まっていたので、『BigC』と言ってみると、乗れ、と合図されたので乗ってみた。大通りをまっすぐ行けばBigCなのだが、ソンテウはくねくねと横道に入りながら、北に向かって行き、最後のBigCで停まった。地方都市のソンテウは10バーツだから安い。

地図で見るとすぐのはずだったが、ターミナルまでは実はかなり距離があった。テクテク歩く。郊外のバイパス道を何とか渡り、ようやくたどり着く。私はウボンで何しているんだろうか。パクセー行のバスは午前9時半と午後3時の2本、料金は200バーツ。午前便を予約したかったが、当日しか売らないと言いながら、座席表に私の名前を書き込んでくれたので、安心してまたソンテウで戻る。

まだ陽が高かったので、もう少し散歩を続ける。大きな教会が見えたので、ちょっと眺めていると、シスターが子供たちに声を掛け、何か話している。その親しげな様子は好ましい。私にも英語で声を掛けてくれた。

国境の街だから、貿易などに携わる華人は沢山いると思うのだが、華人廟も見つからないし、漢字の看板もさほどない。華人は一体どこへ消えたのだろうか。夜は何とか見つけた華人経営の店で麺をすすったが、言葉は英語だった。

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