パクセー茶旅2020(2)バスで国境を越え、パクセーへ

2月17日(月)パクセーへ

翌朝は早めに起きて、宿の朝食を食べた。思ったより多くの人が宿泊していたことが分かる。その中にはやけに偉そうにしているタイ人の爺さんもいた。大声で皆に話しかけているから街の有力者かもしれないが、朝の大声は耳に響く。料理は色々とあってなかなか良い。このホテルの料金が安いのはコロナのせいなのだろうか。

午前8時にはGrabで車を呼んで、急いでチェックアウトした。Grabがあるので、交通に困ることはなく、何とも有り難い。月曜日の朝だが特に渋滞もなく、すぐにターミナルに着いてしまった。昨日の切符売り場に行くと、かなりの席は埋まっていたが、私は予約してあったので、一番前の席を確保した。

9時過ぎにバスに乗り込み、出発を待ったが時刻を過ぎても発車しない。誰かが荷物でも運んでくるのだろう。特に急ぐ旅でもないので、ゆっくり構えていた。乗客は意外と白人が多い。子供連れまでいる。20分ほど遅れてバスは動き出す。街の郊外、特に見るべきものはなくウトウトしていたら、1時間半ほどで、ラオス国境に到着した。

特に車掌は指示もせず、皆勝手にタイのイミグレで出国手続きをする。そこからどう行けばよいか分からなかったが、タクシーの客引きや物売りのおばさんから情報を得て、地下道を通り、上に上がるとテントがあり、いきなり検温された。コロナ対策だ。それが済むと、向こうにラオス側のイミグレの建物が見えたので向かう。

窓口がどれか分からなかったので、前の人が出したところに私もパスポートを差し出してみた。すると向こうから『100バーツ』との声がかかる。なぜここで賄賂払うんじゃ、と思い、ノー、と言って見たら、パスポートを突っ返された。何と入国カードを書いていなかったことが判明。直ぐに用紙を探して提出したら、あっという間にスタンプをくれる。入国カード代筆が100バーツか。

その頃、白人たちはゆっくりと歩をラオスに進めていた。そして皆がアライバルビザの申請を行い、その許可をもって窓口の審査を受けるのだから、そんな直ぐに出来るわけない。あっという間に30分が過ぎたがまだバスすら来ない。そんな時、おばさんが『ラオスのシムカード、要らない?』というので、100バーツで買ってみた。おばさんが親切に使えるように挿入してくれた。これでパクセーに着いても安心だ。

バスが来たので乗り込んだが、白人たちが乗っても未だ出発しない。外へ出ようとすると車掌が入り口に座り込んで、邪魔している。誰かがどこかへ行ってしまうと探すのが大変なのだろう。確かこのバス、3時間でパクセーに着くとか言っていたが、もう3時間は過ぎていた。

結局バスは国境で2時間立ち往生した。最後に乗ってきたのは、恐らくはラオス人の若者たちだ。私の隣に乗っていた若者もやってきた。地元民なので、とっくに別の手段で出発したと思っていたのだが。何で彼らだけ検査が厳しいのか。それを説明してくれる人はここにはいない。

そこからまだパクセーまで50㎞ぐらいある。3時間で着く?全然話が違うが、これがアジア旅だろう。バスは順調に進み、パクセーの街に入る時、大きな川を越えた。これがメコン川か。するとこの大きな橋が日本の資金援助でできた友好橋か。そしてついに5時間弱かかってパクセーのバスターミナルに到着した。

バスを降りない人も多かった。これから街へ向かうのかもしれないが、私は尻が痛かったので、とにかくバスから降りた。トゥクトゥクおじさんたちが近づいてきたが、料金が高そうだったので、端にひっそりと立っていたおじさんに乗せてもらった。80バーツ、ここではタイバーツが普通に使える。

街中まで風に吹かれていくのはとても気持ちがよい。大きな街ではないが、川沿いは少し道が入り組んでおり、目指す宿に行くのに迷った。ホテルサイトでは高評価だった宿だったが、フロントの態度も今一つで、部屋も今一つ。料金もさほど安くはない。特に部屋の窓に隙間があり、風でかなりの音がするのには困った。これは早々に逃げ出そうと思う。

とても腹が減っていた。もう午後3時近い。さっき見たカフェが良さそうだったので、入ってみる。客は白人が多く、英語メニューがある。ラオスに来たらパンが食べたかったので、サンドイッチを注文。お茶もアイスグリーンティーにしてみた。これは甘いが意外と満足できる味だった。ラオキープを持っていなかったので、ATMで引き出して、支払ってみる。

旅行会社を探すと、すぐに見つかり、『明日茶畑へ行きたい』というと、簡単に車のチャーターが出来た。パクセーは白人も多くやって来る、観光地だったのだ。そして大きな滝などがあり、自然を見るツアーが多いようで、茶畑だけ行きたいというのはやはり変わった客だったらしい。

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