ラオスポンサリー茶旅2016(3)一人バスツアーでファーサイからウドムサイへ

DSCN2412m

 

一人車でファーサイのバスターミナルへ着いた。運転手は手早く窓口へ行き、ルアンナムター行のバスチケットを入手して私に手渡した。そして『ここで待っていろ』というジェスチャーをして、そのまま去っていってしまった。これでツアー終了?完全に取り残された。現在の時刻は10時10分。だがバスの出発は12:30と書かれている(料金は6万k)。えー、このあと2時間半もここにいるのか。ここはターミナルとはいっても、本当に何もないところ。椅子はあるが、食事すらできる場所はない。どうすればよいのだろうか?確かに昨晩旅行会社の女性が言った『待つのよ』という言葉が頭に蘇る。

 

仕方なく周囲をウロウロする。バスの時刻表を眺めてみると、何と9:30にウドムサイ行きがあった。私はあの国境で30分以上白人たちを待ったが、もしあれがなければ、このバスに乗って、午後にはウドムサイについていたはずだ。ウドムサイまで行ければ、翌日確実にポンサリー行のバスに乗れたはずだ。何とも残念でならないが、今さら何を言っても遅い。やはりこのツアーに乗る人間など基本的にいないということがよくわかる。というか、ツアーの体すらもなしてはいなかった。

 

ところが10:30にはバスが所定の位置にやってきた。すると何人もの人が急いでバスに乗り込んだ。座席に荷物を置いている。場所取りのようだったので、私は運転手の横の助手席に荷物を置いた。しかし言葉が通じないので一体何時に出発するのか、全く分からない。ただ着々とバスの出発準備が続いている。大きな荷物は車の上にあげられた。車内にも荷物が運ばれてくる。もうすぐなのかな、と思っていたが、それからは長かった。そして何となく11:30には発車した。発車直前に若者が私の横に押し込まれ、助手席は相当に窮屈になったが、まあ思ったより1時間早く出てくれたのでホッとした。

DSCN2420m

 

バスはファーサイの街に入らずに、そのまま郊外の道路を行く。この道は悪くはないが高速道路ではない。若干のアップダウンもあるが、大きく揺れることもない。中国ナンバーの車がタイ方面に向かって多く走っていくのが、助手席からはよく見える。この風景は昨年タイ側で見た光景だった。標識にも中国語が書かれており、如何に中国人ドライバーが多いかもよくわかる。

DSCN2424m

 

途中からも乗客がバスに乗り込んでくるが、すでに満員で、後から来た者は床に座っていたが、それももう限界に来ていた。ラオスの交通事情は相当に悪い。基本はバス移動だが、そのバスが相当年代物であり、かつ乗客が多すぎた。旅行会社の話ではルアンナムターまで4時間かかるとのことだったが、結構辛い旅になりそうだ。勿論定期的なトイレ休憩などもなかった。途中一度だけ道路脇に停まった。運転手が用を足すためだったが、我々も降りて、民家?のトイレを借りた。これがなければ、休憩なしだった。

DSCN2430m

 

4時間と言われたが15:00にルアンナムター着。3時間半の乗車だった。今日はここまでだなと思い、ルアンナムター泊を決意。明日の予定を立てるために何となく時刻表を見ると、なんと朝のポンサリー行きバスがここから出ているのを発見した。なんだ、ウドムサイへ行かなくても、ここから直接ポンサリーに行けるんだ、と喜んだ。そして一気に気が抜けた。取り敢えず明日のチケットを買おうと、窓口へ行ったが誰もいない。ようやくお姐さんを探し出して聞くと、なんと『そのバスにはあなたは乗れない』とはっきりした英語でいう。

 

ぬか喜びから一転、また奈落の底へ突き落された。このルートはラオ人と中国人のみが乗車できるという。というのは、第三国人が通過できない国境を通るためで、だからこそ近道なのだ。これに乗りたかった、とい気持ちが『じゃあどうすればいいんだ!』とお姐さんに聞いてしまった。すると、『そこに停まっているバスにすぐに乗って』という意外なリアクションがあった。だが時刻表には今日のウドムサイ行はもうなかった。あったのは15;30発のシェンクワーン行きのみ。だがお姐さんはこのバスの切符を4万kで私に売った。

DSCN2439m

 

半信半疑でバスに近づくと運ちゃんが私の荷物を上に上げてしまった。そうか、やはり行くのか。これはラッキーだった。もし今日ウドムサイへ行けなければ、明日の朝のポンサリー行には乗れないため、一日ロスしてしまうところだったのだ。人生はなんとなく上手くできている。転んでもまた起き上がれる。このバスは満員でもなかったので、ちょっとゆったりできた。少しく行くと、左へ曲がれば中国国境のボーテン、右へ行けばウドムサイ、という表示が見えた。すでに中国国境は近かったが、私の目的地ははるかに遠い。むしろここから中国へ抜け、雲南省から帰りたい心境だったがミッション第一!

DSCN2444m

 

先ほどよりは、少し山道が多くなる。ラオスの内陸部へ入った感じだった。窓の外を見ても、山か畑ばかり。のどかといえばのどかだが、退屈といえば退屈な旅である。歳のせいか、トイレが近いのがとても気になり始める。休憩はあるのかないのか、全く分からない。ウドムサイまでも4時間と聞いていたいのだが、急いで乗ったため、トイレに行っていない。

DSCN2448m

 

どうしよか。などと考えていると、何と18:00頃に『ウドムサイに着いた、降りろ』と声がかかる。なんとそこで降りたのは私だけで、乗ってくる人は誰もいない。そうか、このバスはウドムサイを本来通過するのだが、ターミナルへ入らずに私を道端に落としてくれたのだ。これは何とも有り難い処置だった。おまけに僅か、2時間半しかかからなかったのは、幸運というしかない。ああ、今日のバス旅は何とか終わった!明日はどうなるのか?

1 thought on “ラオスポンサリー茶旅2016(3)一人バスツアーでファーサイからウドムサイへ

  1. 下流のゴールデン・トライアングル(チェンコーン)からフエイサイ経由中国雲南省南部を往復する客船のクルーズ?はマニアに人気があります。日数は雨季乾季の川の状況で変わります。スピードボートをチャーターして爆走も出来ますが、これはリスクを覚悟です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です