関西茶旅2024(2)初めての新農生活

ここに来た理由、それはXさんに会うためだった。実は彼女のお父さんと先日天津で会い、娘さんが京都で就職したと聞いたのでちょっと会いに来たのだ。頼まれてはいないが、お父さんも願っていたようだ。彼女とは大学1年生の時東京で1度あっただけだったが、当たり前だが随分と大人になっていた。

何と就職先はお茶関係だという。このミュージアムのカフェも、その会社が手掛けているらしい。お菓子とほうじ茶が美味しく、まったりと話す。日本で働いていてくれること、お茶が好きなことなど、嬉しい話題が続いて行く。どこかで何らかの力になりたいが、その機会はあるだろうか。

彼女と一緒に宇治橋まで戻る。その径はなかなか風情があってよい。橋の袂には紫式部の像があったが、これまた初めて見た。雨は止んでいたので、帰りは京阪を止めてJRにしてみた。京都で乗り換えようとしたら、何だか電車が遅れており、1つ前の電車に乗ってしまった。だがこれは鈍行、途中で快速に抜かれた。それでも山崎などという地名を見ると何となく嬉しい。

新大阪で荷物を拾い、心斎橋まで行き、今日の宿に入った。アパとあまり料金が変わらないのに、あまりにも違う部屋の古さ。ここもルートイン系に吸収されたらしいが、リノベが出来ておらず、残念な感じだった。無理して部屋を動かなければよかったと後悔したが、先に立たず。部屋で相撲を見る。

夕飯を探しに外へ出た。が、意外と良さそうな店がない。オフィス街だからだろうか。地下に潜ると店が結構あり、その中の一つに入って焼き魚を頼んだ。だが、注文したものはなかなか出て来ない。普通のサラリーマンはまずはつまみで一杯やってから、定食を食べるのだろう。その時間をわざと空けているのだろうか。鶏皮を頼んだらすぐ来たのはそのせいか。何だかサックと食べられなかったので消化不良に終わる。

3月13日(水)新農生活でお茶を

何となく朝を食べる気が無く、ブラブラしてから天王寺に向かう。10時少し前に到着すると、近鉄百貨店の地下入り口にお客が開店を待っている。あべのハルカス、名前だけは何度も聞いていたが、初めて来た。大きな施設でちょっと戸惑うが、なんとか10階まで辿り着く。

そこにあるのが新農生活。ここには台湾関連の食品、雑貨などが売られており、台湾まで行かなくても台湾が買える場所になっている。埔里米粉から大同電鍋まで、すごい数の物が並んでいる。勿論お茶も何種類かある。そしてその横には食べ物コーナーもあり、牛肉麺などがメニューにある。1320円、高いのかなと思ったが、今や1台湾元=5円の時代。台湾でもちょっといい牛肉麺は250元ぐらいするから、同じぐらいか(開店前で食べておらず、クオリティーは不明)。

その向かいに台湾茶のお店があった。ここには喫茶コーナーもあるようだったが、開店は11時から。今日はここで烏龍茶の歴史を研究しているKさんと待ち合わせたので、取り敢えず開店まで椅子に座って話を始める。近年彼女の活躍により、国産烏龍茶への認識も高まり、また藤江勝太郎の認知度もかなり上がっている。何とも有難い人だ。

店が開いて、鉄観音茶を飲みながらお茶話に花を咲かせる。私が昔書いた物には、間違いも多く、修正が必要なものばかりだが、彼女は研究者の視点からそれを的確に指摘してくれるので、なんとも勉強になる。ただ文献ありき、根拠の明示が必須の世界には、息苦しさもあるようで、私の活動の自由さは、自分では心地よい。

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