ナムサン茶旅2016(2)ロンジーと携帯シム

TTM家には衛星放送が設置されている。いつもはSSが韓流ドラマを見ているのだが、私の為にNHKを流してくれている。何気なく見ていると、ちょうど相撲の千秋楽、琴奨菊が勝って、10年ぶりに日本出身力士が優勝した。その瞬間をミャンマーで見るというのも、何とも言えない味わいがある。日本に変化の兆しがあるのだろうか。相撲は日本の国技だ、というのは、正しい表現なのだろうか。

 

レーダンセンター付近

実は今日はH君と会う約束をしていた。H君は大学卒業と同時にヤンゴン駐在になったという変わり種。ヤンゴンに着いたら電話する、と言ってあったのだが、なんと半年前にダウエーで買ったシムカードはすでに使えなくなっていた。仕方なく、SSに携帯を借りて電話すると『レーダンセンターで待ち合わせましょう』と言われる。それはどこ?と思っているとTTMがそこは有名だ、というので、タクシーを呼んでもらい出掛けてみる。私は基本的にヤンゴンでは一人で行動することがこれまで滅多になく、楽しみなようで、怖いようで。

 

空港までTTMが迎えに来る時乗ってきたタクシーの運ちゃんもよく知っており安心だったが、言葉は通じない。代金は初めから6000kと決めていたので問題はなかったが、ショッピングセンターの場所は皆目わからないので、少し不安になる。おまけに途中から渋滞にはまり、何時着くのかと心配していたが、なんと目的地付近の道が渋滞していただけだった。

 

レーダンセンターは最近できた新しいショッピングセンターで付近の人通りも多かった。H君とはすぐに落ち合え、一安心。だがショッピングセンターには入らなかったため、中がどうなっているのかはわからなかった。H君は台湾人の若者を連れてきており、ヤンゴンで3人の会話は中国語になる。H君は学生時代に台湾留学経験がある。なんとも意外な展開で面白い。

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レーダンセンターのすぐ近くの横道に入ると、そこには若者がたくさん歩いていた。『ヤンゴンの竹下通りです』とH君は言うが、さすがに竹下通りには見えない。でもその賑わいにはちょっと驚く。特に目を惹いたのが、若い女性の多くがロンジーを履いていたこと。ロンジーはミャンマー伝統の服装だが、数年前には若い女性は履くのを嫌がり、ジーンズなどに人気が集まっていた。SSも20歳の頃はロンジーに抵抗しており、TTMとよくケンカになっていたのを思い出す。それが今では、おしゃれ、ファッションとして復活している。むしろ若い男性でロンジーを履いているものを見つけるほうがよほど難しい。面倒くさいのだろう。

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それからおしゃれなカフェに入る。オーナーはミャンマー北部出身で中国語も出来るとのことだったが、店が繁盛しており、我々と話す暇などなさそうだった。今日は日曜日、かき入れ時だろう。若者が引っ切り無しに入ってくる。ここのコーヒーは決して安いとは言えないが、ロケーションが大学にも近く、裕福な大学生がカップルでやってくる、デートスポットか。

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H君は1年間、ヤンゴンで飲食業に従事していたが、昨年転勤で一度東京に戻っていた。だが今度は別のビジネスで再度ヤンゴン赴任。今回はまだ来たばかりだが、以前の人脈は生きている。この店にも以前一緒に働いていたミャンマー人女性が務めているということで、彼女と挨拶していた。この店のウエートレスの給料は月2万kだそうだ。ちょっと前に比べれば、良い待遇とか。

 

ヤンゴン携帯事情

私は携帯のシムカードが買いたかった。半年前と違うのは、今はスマホを持っていること。H君は『3G を買いましょう』と率先して案内してくれる。カフェを出てすぐのところに販売店がある。私は前回KDDIが提携しているMPTを使ってよかったため、それを買おうと思ったが、H君が『今はオレドー(カタール)ですかね』というので、そちらにしてみた。シムは1500k、そしてチャージに3000kのカードを買った。H君はこの手の作業に慣れており、私のスマホへの設定を買って出てくれたのだが、いくらやっても、繋がらなかった。

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驚いて店に戻り事情を説明してもらう。だが店員が自分のスマホに繋いで確認するとちゃんと繋がる。『このスマホでは電話しかできない』と言われ、がっかり。それではと、タイのテレノールを購入し直し、店で設定してもらうと、こちらはOKだった。これはどういう違いだろうか。私のスマホに問題があるのか、しかしテレノールが繋がるのだから、オレドーに問題があるのか、原因などはさっぱりわからない。

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それにしても、ミャンマーの通信の普及はあまりにも急速だ。シムカードが日本円で僅か150円というのがすごい。1年前に1500円していた国営MPTのシムも競争の波にのまれて、今や同額の150円。シムの販売は道端でも行われており、若者を中心にスマホもどんどん広がっている。ちょっと前は携帯電話を持つことなど、夢のような出来事だったが、今やそれが簡単に実現できる夢になってしまっている。そしてWi-Fiフリーの場所も増えている。

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