ミャンマー紀行2005(12)ラショーの温泉

(2)温泉

ラショーの郊外に温泉があることはガイドブックに載っている。既に昼時ではあったが、午後はメイミョーに戻る為、無理に連れて行ってもらう。前回インレー湖付近の温泉を訪れ、なかなか面白い体験が出来たので、是非行ってみようということになった。将来のロングスティに備える意味合いもある?温泉は必須アイテムか?

 

車で15分ほど北に行くと、囲われた敷地がある。入り口には警備員がおり、車の通行をチェックしている。どうやらお金持ちが来るところのようだ。ここが温泉?前回と違って仰々しい。中にはいくつも建物がある。TAMは私の為に手配をしてくれる。係の女性が浴室を見せてくれる。ここは皆個室のようで、中には浴槽があり、お湯が溜められる。外国人用とミャンマー人用は分かれている。外国人用はコテージのような概観でお洒落。ミャンマー人用は長屋風。お湯もホースで引き込んでいる。そこの1つに入る。真昼間からこんな所に入って良いのだろうか、少し罪悪感があるほど外は明るい。露天風呂があればいいのに??

Myanmar2005b 004m

Myanmar2005b 013m

 

お湯はゆっくり溜まり、足を伸ばして入る。これまで色々と疲れることがあったが、いっぺんに吹き飛んだ。開放感はないが、車の狭い空間から脱出し、一人で考え事が出来る環境は何とも有難い。お湯は無色透明。何に効くのか聞いてもらったが、分からないようだ。この辺りの人は日本人の様に何でも効能だ、何湯だ、と細かいことには拘らない。そこが良い。

 

風呂から出てトイレに行こうとすると鍵が掛っている。係の女性もランチか、昼寝か見つからない。何でトイレに鍵が?5分ほどして別の従業員からようやく鍵を借りる。英語が出来るので聞いてみると勝手に入って汚されない為だという。しかしこの温泉、従業員が英語を話すということは、外国人が来ることを想定しているのであろうか?尚料金はUS$3であったと思う。

 

奥の方へ行く。裏側にプールのような場所があり、吊橋や小屋が見える。ここは一般の人が服のまま入っている。子供が裸で走り回る。女性が洗濯している。何だか原始時代というはこんな風景ではなかったかと思ってしまう。それ程自然で、のどかな、それ程時間がゆっくり流れている。

Myanmar2005b 007m

 

レストランがあり、TAMとSSが待っていた。昼ごはんである。ここで朝出来なかった充電を頼む。ティボーでの朝の揉め事など遥か昔のことのように思える。何だか今回の旅は電気を求めて歩く旅となってしまった。このレストラン(木造の小屋)の場合も電源は会計の横にしかなかったので、会計の見える場所に座り、カメラを見張りながらの食事となる。地鶏焼や野菜炒め。中に鹿の肉の干したものがあったが、総じて普通の食べ物だった。腹が減っていたので一杯食べてしまう。鹿肉は塩気があって食べやすかった。

Myanmar2005b 006m

 

SSに温泉の感想を聞くと、何と入らなかったという。料金が高過ぎる、1000kもするといっていたが、これから添乗員、それも日本人を案内する立場であれば必ず入っておくべきだと叱ってしまった。よく考えて見ればこちらの配慮が足りなかったのだが。帰りにもう一度料金を確認させるとミャンマー人は実は300kであったことがわかり、2人とも非常に残念がっていた。言ってくれればよかったのに?後の祭り。

 

(3)チャウメイまで

今夜はメイミョーに行く。前回会えなかった日本人Kさんを訪れる予定なのだ。それには間に合わないといけないと思いながらも、私はどうしてもチャウメイという街に惹かれていた。何しろ名前が『チャ(茶)ウメイ(美味い)』と言う名前なのだから、きっと何かあるだろう?

 

昨夜泊ったティボーまで2時間走り、更に戻っていくことは退屈に思われたが、そこはプロのガイドTAM、何かやってくれる。先ずは道端の小屋の前で停まる。みかんを作っている。本当に日本のみかんのような大きさで皮が硬い。見ると漢字で農園名が書いてある。どうやら中国系が投資している農園らしい。横の方には金柑の鉢が沢山置かれている。これは中国人が旧正月に飾るものであろう。この辺りにも大量の中国人が既にいるのであろうか?

Myanmar2005b 019m

 

みかんを食べてみると実に甘い。ミャンマーの果物は総じて自然である。自然と言うことは極端に甘いということはない。しかしここのみかんは極端に甘い。SSなどはTTMへのお土産として買い込んでいる。甘いことは喜ぶべきことではあるが、何だか不自然なものの侵略、中国の侵略、悪しき文明の侵略と感じてしまう。この広大な、そして安価な労働力を持つミャンマーに、日本が中国に教えたであろう技術を持ち込んで金を稼ごうとしている。地元の人も潤うのであればそれは良いことだが、そんな簡単な話ではないのであろう。

Myanmar2005b 020m

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です