熊本・福岡茶旅2023(3)出水にあった栄西ゆかりの寺

12月13日(水)出水で

今朝も温泉に浸かりパンを食べてから、荷物を整える。Aさんが迎えに来てくれ、名残惜しいこの地を離れた。そして車で山越えして30分。鹿児島県に入っていた。出水市、そこには若者Kさんが待っていた。Aさんは用事で福岡へ行くというのでお別れ。今回は実にお世話になった。感謝しかない。Kさんは地域おこし協力隊に属しているが、茶業を目指しているという。

Kさんの車で感応禅寺という寺へやってきた。ここは栄西が開山ということで案内されたのだが、何とあの島津氏の初代から5代目までの墓がある、菩提寺だったのでびっくりした。いつもは静かなお寺らしいが、今日は暮れの大掃除の日だったようで、檀家さん総出で庭を掃き、本堂をきれいにしている。

そこには普段は見られない仏像があり、ちょうどお掃除で拝むことが出来、何とも感激。ただ栄西に関しても、特に資料は残されていないという。栄西がここにも茶を植えた可能性はあるということか、最近茶業者がこの周囲にお茶を植えて作っているという話もあった。まあ、何ともご縁だな。栄西はこの地にやってきたのだろうか。

続いて、出水茶業の歴史として知られる、小木原三楽翁が江戸後期に宇治製法を導入した場所へ向かう。今は説明板が作られており、その付近に少し茶畑が残されていた。ご近所の人に聞いてみると、昔は茶業が盛んだったらしいが、あまりよく分からない。やはり歴史は埋もれていく。

お昼をKさんと食べる。彼は以前有名なお茶ショップで働いており、奥さんの実家があるこちらに移住して茶業を目指していた。昔の品種を探して植えてみたとのことだったので、ちょっと調べのお手伝いをした。こういう人たちが出て来ると、茶業界も徐々に変わっていくだろうか。

駅まで送ってもらい、新幹線を待つ。駅周辺は歴史感を出しているが、お客さんは多いのだろうか。そこから僅かな時間で熊本駅まで行く。更に路面電車に乗り、宿へ。更にまた路面電車に乗り、県立図書館で調べ物をしていたら、日が暮れた。夕飯にいつものとんかつ屋へ行くと、何と台湾人が行列している。これに中国人と韓国人を合わせると実に9割が外国人客になっており、大いに驚く。これもTSMC効果だろうか。ポストコロナだな。まあとんかつは美味しく頂き、すぐに退散する。

12月14日(木)博多で日本茶

朝ご飯は宿で美味しく頂く。それからバスで武蔵塚公園へ行ってみる。ここは勿論宮本武蔵関連の場所。園内には武蔵の像が立っており、墓もある。武蔵に憧れ、西南戦争で亡くなった人物の碑まである。武蔵はなぜ晩年をこの地で過ごしたのだろうか。何度来ても熊本は興味深い。

宿へ戻り、熊本駅へ向かう。また新幹線に乗り博多へ。新幹線はつまらないが、とにかく速い。あっという間に博多に着く。そして予約した宿を探して歩く。今日の宿はちょっと不思議。書店ホテルというらしい。看板はほぼ出ておらず、1階はカフェなので、通り過ぎてしまう。フロントも外国人が担当(日本語で会話)。そしてエレベーターの前には本が置かれている。部屋にもある。ここに潜り込んで本を読み耽る、というコンセプトだろうか。

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