クアラルンプール茶旅2023(2)KL旧市内をフラフラ歩く

昼は近くで海南チキンライスを食べる。以前からある有名店だが、その観光客向け対応が進み、もはや私が食べる場所ではないように思えた。そこからもう一つの老舗茶荘、高泉発を探す。4年前に行ったのだが、今では場所も定かでない。許さんから教えられた通り慎重に歩いて行くと、途中に安渓会館なども出てきて、雰囲気が増す。

以前はもう少しオープンだった高泉発だが、コロナの影響か、今はピンポンを押さないと入れないので、普通のお客さんはいない。中に入ると女性がいたので華語で『オーナーは居るか?』と聞くと一瞬怪訝な顔をしたので、私が4年前に書いた記事にある写真を見せるとすぐに対応してくれた。後で聞けば娘さんだった。

黄さんは、4年経ってもあまり変わらない。最初日本人が来たというので簡単な日本語を使ったが、すぐに『ああ、あんたのことは覚えているよ』と華語に代わった。お茶を飲もうと岩茶を淹れてくれる。言い方は変だが、おばあちゃんの家に来たような気分になる。そして店に飾られたお茶や茶缶を眺めながら、ゆるゆると話す。店内には本当に貴重な品々が並んでいた。

そこからふらふらと図書館を探して歩き出す。クラン川とゴンバック川が合流する地点がクアラルンプール発祥の地とされており、その西側に芝生が映えるムルデカ・スクエアが見えた。その前には1897年に建てられたスルタン・アブドゥル・サマド・ビル(旧連邦事務局ビル)が聳え立つ。複合様式で圧倒的存在。

その先のナショナル・テキスタイル・ミュージアム(国立織物博物館)は、もとは1905年に鉄道事務局として建てられた。そこから右に曲がるとKLシティギャラリーが見えてくる。1898年に建てられたコロニアル式の建物を改築した資料館。1階にはKLの歴史が学べる展示室があり、KLの街が形成された様子、客家が大いに貢献したことなどが分かる。2階にはKLの町を模型で再現したコーナーがある。この辺観光客が多い。

さらに進むとお目当ての図書館がある。ここの1階には先ほどよりさらに詳しいKLの歴史が通路のように展示されていて面白い。2階に上がるとほぼ人はいないので、ゆっくりと本を探して読む。もし観光に疲れたら、ここで休むのも良いだろう。私は茶に関する書籍を探すが、かなり限られている。

その後ムルデカ広場をちょっと歩く。この広場の周囲に歴史的建物がごっそり集まっているのが面白い。更に向こうは高層ビル。古びた教会があるのもちょっと気になるが、その背景は書かれていない。スルタン・アブドゥル・サマドビルに入ってみたかったが、門は閉ざされている。今も現役で使用されているのか。その横に観光案内所があったので、地図をもらいながら、お勧めを聞く。更にはこの建物写真を撮る。

フラフラとこの地域を脱出すると、ちょうどよい所に食堂があった。ここで焼肉鶏飯を食べる。広東系で、こりゃいい味出している。11リンギ。お茶と言えば、すぐに中国茶アイスが出て来るのも良い。こんな感じで簡単なご飯を食べるのが私のKLかな。

そこからまた歩く。KLの2大モスク、マスジットネガラはちょっと遠い。その向かいには1910年にイギリス人建築家の設計で建てられたクアラルンプール駅(旧中央駅)が見える。ミナレット(尖塔)があったのでモスクと見間違えてしまった。KLセントラルが今は中央駅だが、ここも現役。この駅の横から線路を撮るのは鉄道オタク的か。裏に回って眺めていると、インド系の女性から『駅の入り口はどこ?』と聞かれたので、教えてあげた。一日とても良く歩いたので、疲れ果て、宿に帰ってシャワーを浴びて熟睡する。

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