台南・高雄茶旅2023(1)奇美博物館へ

《台南高雄茶旅2023》  2023年5月23日-25日

台北滞在も1か月を過ぎ、一度南部へも行こうと思い立つ。はたしてどこまで行けるのだろうか。今回はちょっといつもと違う感じの旅となる。

5月23日(火)奇美博物館へ

朝起きて台北駅へ行く。ちょうど1か月前台中に向かった時とほぼ同じ感じだ。今回は台中を通り越して台南まで行ってみる。時間的には30-40分伸びるだけで、料金も高鐵で600元ほど増えている。実は台南には何度も行っているが、高鐵駅で降りた記憶がない。なぜだろうか。

高鐵台南駅へ降りてみたが、やはり記憶はない。そしてここから台南方面へ向かう電車がどこから出ているのか、良く分からずまごつく。改札を出ると、珍しく日本人の団体さんと遭遇した。高齢者が多く、ガイドさんが日本語で細かい注意事項を伝えており、大変そうだった。

台鐵沙崙駅を何とか探し当てる。三井アウトレットモールの看板が見える。台中だけでなく、台南にも進出か。電車は既にホームに停まっていた。2両編成の車両は上を走っていく。車内はきれいだが乗客は少ない。中洲駅で高雄方面は乗り換えとなる。私は台南方面に一駅乗って保安駅で下車した。

保安駅の駅舎(1908年建造)は実にレトロでよい。そういえばその昔『保安‐永康』間の切符がブームになったことを思い出す。駅前を歩き出すとバス停もレトロだったが、今はかなり荒れていた。更に橋を渡り、向こう側を見ると広大な敷地が見えてくる。駐車場側から入っていく。ここが奇美博物館だった。

奇美実業は台湾有数の企業であり、その老板許文龍氏の名は各方面で知られている。私ももう30年近く前に一度だけ仕事で会ったことがあるが、実に飄々とした人物であった。ただその事業は極めて合理的で、先進的だったことは良く覚えている。帰りに当時の奇美本社ビルの上にあった博物館を見学した。許氏は自らも芸術家であり、世界中から美術品、工芸品を収集し、台南の子供たちに見せていた。

その博物館がいつの間にか郊外の巨大スペースに移されていた。入場料を払い、中に入ってみると、自然科学から歴史まで、展示物はかなり多い。鎧があると思えば、楽器があり、美術品が納められた部屋があれば、はく製なども自然に置かれている。それでもスペースはかなりゆったり取られており、2階まで上がって一生懸命見た。だが私の今回の目的、許氏が自ら作成した日本人胸像を見付けることは出来なかった。この胸像、先日盛岡で新渡戸さんの物を見たし、新井さんについては魚池と沼田で見てはいるのだが、他の人もまとめて見られれば、と思った次第だ。

仕方なく一回りして外へ出た。インフォメーションへ行き、日本人像について尋ねると『以前特別展をやっていた記憶はあるが、今それがどこにあるのか分からない。メールで問い合わせてみては』といい、メールアドレスを教えてもらった。そこへメールしてみたが、その後も何の返答もない。私の言語が不明瞭であったろうか。

台北に比べて南部はかなり暑い。ここから台南行きバスも出ているようだがいつ来るか分からず、結局また保安駅へ戻り、台南駅まで一駅乗る。台南駅は4年前来た時も改装中だったと思うが、今も尚改装中で驚いた。後で聞いたら、途中で工事が中断したらしい。コロナのせいではあるまい。

今日は駅前の老舗ホテルを予約していた。1時過ぎにチェックインしようと思い行ってみると何と『チェックインは4時からです』で言われてしまう。これではまるで東横インだ、と日本語で言うとフロントの女性は『では3時まで荷物を預かります』と今度は日本語で答えた。後ろでも日本語が聞こえるこのホテル、どうなっているのだ。

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