インドムナールお茶散歩2014(2)歴史に溢れた街 ムンバイ散策

4月20日(日)

郊外電車で

少し寝覚めが悪かったが、今日はムンバイを散策する日。先ずは腹ごしらえと朝食に。一応パンや卵、など、揃っており、ウエスタンスタイルでコーヒーを飲みながら過ごす。このホテルグループは昨日送迎の問題があったものの、居心地の良い空間の提供、という意味では悪くないかもしれない。ただビュッフェなのにオーダーしないと卵料理が食べられないなど、多分にインド的な要素も取り込んでいるから、注意は必要。

さて、どこへ行って良いかよく分からない。先ずは自らの現在位置を確認し、電車に乗れば市内中心に出られることが分かる。ホテルから歩いて15分、ビレパレという駅に着く。だがチケット売り場がない。インドでは無賃乗車が当たり前なのかとも思ったが、乗車してから何か言われるのは大変面倒なので意地になって探す。ようやく駅の反対がの端まで行き、見つけて購入。10r。

電車は結構頻繁にくる。インドの列車と言えば、乗客が多過ぎて屋根の上に乗っている映像が思い浮かぶが、今日の電車はガラガラ。ラクラク座れた。ところが途中の駅で人が大勢乗り込んできて、満員となる。席は3人掛けだが、少しでも余裕があるともう一人が尻を突っ込んできて4人掛けになる。既に1月にプネーで経験済みのため、驚きはしなかったが、面白い。車両はかなり新し目で、汚くもない。

小1時間かかって、終点のチャーチゲートという駅で降りる。ホームがかなり広い、イギリス風の建物だった。外へ出たが方向が良く分からない。適当に歩き出す。すぐ広場がある。どこかの学校の校庭だろうか?かなりの暑さの中、クリケットをやっている人々が大勢いた。国民スポーツだ、と感じる。

それにしてもムンバイの中心地、イギリス時代の古き良き建物が随所に散りばめられている。素晴らしい。途中劇場のような所にCitibankのATMがあったので、お金を下ろしてみるとちゃんとルピーが出てきた。近代化か。

インド門など

ムンバイの観光名所と言えばやはりインド門。取り敢えず歩いて行くと、何とか辿り着く。門は見えたがその前にはゲートがあり、チケットを売っている男がいた、何となく胡散臭いので無視して進むと、普通に入場できた。これだからインドは油断できない。

インド門は海に突き出したところに立つ大きな門だった。観光客が大勢来ており皆が写真を撮る。インド人も多い。1911年に建てられたとある。どういう意味で建てられたのか、と思ったが、イギリス国王の来訪に合わせて作られ、記念式典が行われた場所らしい。インドにとっては決して愉快な門ではない。

その横に素晴らしい形の建物が建っていた。飾りも鮮やかでビクトリア朝の様式のように見えた。近づいてみたが、警備が厳重、何か大切な場所なのだろうと、スルーしてしまう。あとでここが行ってみたかった、タージマハールホテルだと気が付いたが遅かった。ここで紅茶の一杯も飲みたかったが、ここへ入るような格好もしていないと諦める。

ここはインド人お断りに憤ったタタが1903年に作ったホテル。シンガポールのラッフルズと並び、アジア最高峰のホテルと称される。一度は泊まってみたい、いやお茶を飲んでみたい。最近のテロでホテルへ入るにもかなりのチェックがありそうで気が引ける。

それからグルグルとその辺を歩き回った。旧ビクトリアターミナスという駅までたどり着いた。ここは1887年に建造された教会のような建物の駅。コロニアル建築の代表として世界遺産にも登録されている。しかし現役の駅として今も使われているところがすごい。私もここから電車に乗ってみたかったが、ホテルのある場所とは路線が違うようで、間違えると面倒なので断念した。

更に歩いて行くと歴史的な建物の1階に何とスターバックスが入っていた。インドにもこのような時代がやってきたのだ。入ってみるとお洒落でバーのような雰囲気。コーヒーもケーキもかなりの値段がする。アイスティを頼んでみたが、なぜかなかなか出て来ない。店員も私を放置した。もう要らない、というと慌てて作り出した。何となく不愉快な思いで席に着く。WIFIも使えるようだがPCを持ってきていない。

それから駅に戻り、電車に乗って帰る。だが途中でまた降りてみたくなる。ドービーガート、100年以上前からあるムンバイ最大の屋外物干し場。映画のロケにも使われたというので、ちょっと覗いてみることに。マハラクスミという駅で降りる。駅のすぐ脇とあったがホームからは見えないので、外へ出てみる。

駅の高架から、その光景は鮮やかに見えた。それにしてもビッシリと洗濯物で埋め尽くされている。今日は天気も良く、何とも洗濯日和なのだろう。だがこの光景こそがある意味でインドなのである。職業を制限されてきた人々、生まれた時から洗濯をすると決まっていた人々がいたということではないのか。鮮やかなだけに一層考えさせられる光景だった。

そのまま電車に乗り、元の駅で降りる。ちょっと腹が減ってきたところで、ちょうどコーヒーチェーン店があった。インドで一人で食事をする際は、出来れば涼しくてあまり辛くない物を食べたい。それにはこのような店が適していた。サンドイッチとレモンスカッシュ、いい組み合わせだ。

バラナシ行

ホテルに戻りネットを繋ぐと、Facebookにメッセージが来ていた。台北の知り合いからだったが、なぜか突然に『インドにいるならバラナシへ行ってくれ』という。そう簡単に行けるわけがないし、そもそも明日から南インドの茶畑に行くのだから無理だ、と行ってみたが『行けるはずだ』と譲らない。

日程を調べてみると、バンコックに戻る予定を3日間ずらすことは可能だと分かる。そして今やネットでインドの国内線のチケットを取ることも可能だ。だが国際線の変更、バンコックへ帰るフライトは容易ではないだろうと思った。そういえばこのホテルから国内線空港は歩いて行ける。ちょっと確かめてみようと行ってみると、ジェットエアーは簡単に『1回だけなら変更可能』と回答した。全てがバラナシを目指していた。

こうなれば流れに任せるしかない。ネットでバラナシ行チケットを予約し、バンコックへ帰るフライトも3日遅らせた。今やインドもスムーズな社会になってきた。ちょっと前なら想像もできないことだろう。

夕飯

昨日の夜も軽め、今日の昼も軽めで済ませたので、正直腹が減った。恐らくはバラナシ行のストレス?もあったのではないだろうか。何しろ最近手際よく事を捌くなどということとは無縁だったのだから。

ホテルの周辺を歩いていると、中華系のレストランがあった。いや、実際には中華料理と書いてあっただけでインド系がやっていたはずだ。なぜかここに入った。メニューを見ると見慣れない物が並んでいた。『香港ヌードル』って何だ?頼んでみたが、良く分からなかった。春巻きは妙にデカかった。

ウエーターは珍しそうに寄って来ては『美味いか』などと聞いてくる。日本人が来るような場所ではないのかもしれない。インドの中華とはスナック感覚なのだろうか?お客もちょっと食べては出ていく。暑い中、レモンジュースが妙に美味い。

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