静岡、三重、奈良茶旅2021(5)奈良を歩く

10月20日(水)奈良へ

今朝は晴れていた。そして今日は奈良へ移動する。移動ルートはいくつかあるようだったが、あまり考えずに来た電車に乗り込む。まずは近鉄で松阪方面へ向かい、伊勢中川という駅で大阪方面の電車に乗り換える。そこから桜井駅まで乗って、JRに乗り換える。JR駅までは少し距離があり、またなぜかホームは寒かったが、何とか電車に拾われて、奈良駅まで辿り着いた。これが一番料金が安いルートだったらしい。電車が奈良県に入ると、歴史的地名、遺跡の案内などもあり、何度か降りたい衝動にかられたが、荷物が重いので残念ながら控えた。

奈良駅前の某チェーンホテルを予約していたので、荷物を置きに行って驚いた。通路にずらっと荷物が野ざらし?に置かれており、これでは誰かが盗んでいっても全く分からない。思わずそれを指摘すると、フロントの女性は『いやなら、駅のコインロッカーに預けて』というではないか。さすがにすぐにマネージャーが出てきて、特別にフロント内で預かるという。見れば外の荷物は修学旅行の学生のものだった。コロナ禍でも何とか修学旅行に来られたのはよかったなと思うが、荷物はちょっとかわいそうな気がした。

チェックインまでかなり時間もあるので、取り敢えず駅前の観光案内所に立ち寄る。そこで地図をもらい、県立図書館の位置を確認するが地図に載っていない。街中とは正反対の方向で、しかも意外と遠い。バスも頻繁にはないらしい。まあ天気が良いので今日は歩いていくことにする。ただ折角の奈良なのに、住宅街を歩いているだけなんてつまらないなと思いながら歩く。

30分ほどして、図書館に到着した。今や日本の図書館はどこもきれいで立派だ。ここで昨日と同様、奈良の茶業関係資料を探しまくり、見付けるとコピーしていく。残念ながら目指していた奈良紅茶の歴史やそれにかかわった人物については、ほとんど資料は出てこなかった。奈良も歴史事案が多過ぎて、茶業などは当然のように埋もれてしまったのかもしれない。

朝ご飯はたくさん食べていたものの、さすがに腹が減った。帰り道にあったチェーン店のうどん屋に思わず入る。そして目に留まったかつ丼セットを注文。かつ丼意外とうまい。そして関西風うどんはいい味だしている。なんだかちょっと嬉しくなる。食後は元気になり、何となくその勢いで、街中に突入した。

ふらふらと歩いていると、突然茶道発祥の地、という文字が目に入る。近くには『茶礼祖 村田珠光』の文字も見える。称名寺というお寺は村田珠光がいたところだった。茶道関係者なら一度は訪れる場所かもしれないが、私はちょっと拝見するだけだった。それから奈良時代の聖武天皇の御陵(佐保山南陵)を通った。隣の佐保山東陵には光明皇后が埋葬されていた。やはり奈良を歩くと一気に1000数百年の時を超える。

東大寺の横も通る。狭い道を修学旅行の中学生が歩いてきて、思わず車道を歩く羽目になり、すれ違う際車に轢かれそうになる。奈良の人はきっとこんな光景には慣れているのだろう。旅行会社のガイドさんもさほど気にしている様子もない。何だか疲れてしまい、宿に戻ってチェックイン。すぐに大浴場へ向かったが、浴場の場所がフロントに近くて、お客さんと沢山鉢合わせ。ちょっと落ち着かない。

更にドリンクが無料で提供されているのだが、その食堂へ行くのに、フロントを通るので困る。よく見たら反対側から行けることが分かり一安心。実は翌朝朝食を食べようと浴衣で出かけたら、何と朝は反対側の通路は通行禁止で着替える羽目に。昨日まで3泊した宿があまりにも良くできていたので、その差が歴然とし過ぎていて怖い。いくらファシリティーがあっても、使い勝手が考慮されていない、それを補うべき人材に問題があれば、ただの猿真似ではないだろうか。

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