香港1泊茶旅2019(2)福建茶行で劇的に

結局自力で福建茶行を探して行って見る。看板が出ており場所はすぐに分かった。この店は以前前を通ったことがあるが、中に入る勇気がなかったところだ。今回は調べに必要なので勇気を振り絞って入ってみた。香港のお茶屋さん、一見さんには厳しい所もあるので、かなり緊張していった。奥の方でオーナーがお客さんと茶を飲んでいるのが見えた。

 

そこまで行って普通話で声を掛けた。オーナーより先に、お客の女性が飛び上がった。よく見たら、旧知のKさんではないか。彼女とは3月にも四川の旅を一緒にしている。しかし何でここにいるんだ。彼女の顔にも同じ意味合いが浮かんでいた。聞いてみたら、彼女はお茶関連のイベントで香港に来ており、たまたま香港の友人に連れられて、この店に立ち寄ったというのだ。そんな偶然、あるのだろうか。でもあったのだから驚くわけだ。

 

私はこの機会を十分に活用した。オーナーは日本女性が来ており上機嫌だったので、私に対してもとても優しかった。こちらは聞きたいことをどんどん質問した。Kさんはさぞや目を白黒させていたことだろう。Kさんたちは次の予定があると言って、お茶を買ってスッと去っていった。僅か20分ぐらいの出来事だった。

 

オーナーの楊さん(2代目)は上機嫌で、その後もお茶を淹れてくれ、色々な話をしてくれた。私自身の確認事項は張源美と福建茶行の関連だったが、どうやらさほど関係なく経営されていたらしいことが分かる。そして今に至るまで、東南アジアへの輸出は続けている。古い茶箱が歴史を物語っている。これから上環に来たら、この店にも寄ることにしよう。これもみな、Kさんとの出会いのお陰だろう。

 

ホンハムで
またMTRに乗ってTSTで降りる。そこからホンハムまで、ダラダラ歩いて向かう。今晩は久しぶりにIさんと会うことになっていたが、なんと彼は広州出張からちょうど戻ってくるところで、待ち合わせ場所はホンハム駅になった。広州からの直通列車に乗ってくるという。

 

駅で待っているとIさんが出てきたので、Iさんが知っているという駅近くの串焼き屋に向かった。ところがそこは大流行りで、待っている人々が沢山いた。まあ、金曜日の夜だし、日本食ブームの影響もあるのかもしれない。我々は近所の海南チキンライス屋に入り、なぜかハート形のライスの付いた、海南チキンを食べる。これもまた一興。

 

Iさんは旅行会社を経営しており、鉄道(乗り物)オタクでもあるので、旅関連の人として認識してきた。ところが今日話してみて意外な事実が分かった。彼は学生時代、中国現代文学を学んでおり、私は上海に留学した頃、すでに北京に留学していたらしい。学生時代、殆ど勉強しなかった私だが、強烈な印象を受けたのが中国人作家の劉賓雁だった。彼はその辺の作家を真面目に学んでいたというのだ。まさかこの話題でお互い理解できる、盛り上がれるとは思ってもいなかった。相当の驚きである。

 

食堂が寒すぎて、そこを出て、その昔ヤオハンがあった舟形のショッピングセンターまで歩いた。今はイオンなのだろうか。懐かしいというか、何というか。海まで出て夜景を眺める。知らないうちにこの辺にもMTRの駅が出来ており、それに乗って帰る。便利なったんだな、とちょっと寂しい。

 

5月25日(土)
深圳へ

狭いながらもよく眠れた。翌朝は10時前にサムスイポーへ向かった。昨晩買えなかった、中国用シムカードを購入するためだった。これがないと中国で生きていけないから必須だ。帰りにうまそうにご飯を食べている人がいたので、道端で朝食をとる。インスタント麺にソーセージと目玉焼きを入れる。やはりこの辺はジャンクだが安い。悪くない。

 

ホテルをチェックアウトして、太子駅付近で銀行を探したが私の用事がある所はATMしかなく、九龍塘まで出て、ショッピングモール内の銀行で用事を済ませた。何とパスポートが切れてから手続きをしていなかったので、カード使用が止められており、新しいカードが発行された。

 

そこから昔なじみのMTR東線で、深圳を目指した。偶には良いかと一等車に乗る。意外と混んでいて驚く。むしろ普通車の方がよかっただろうか。料金も昔に比べて結構高くなっていた。深圳のイミグレはいつものように混んではいたが、それほど待たずに境は越えた。さて果たしてこれからどうなるのだろうか。

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