先生と行く高知茶旅2017(5)高知散策

それでは困るので、他の宿へ行くも、料金が1000円以上上がっても、Wi-Fiは繋がらないことがある、というのだから本当に困ってしまう。過去3日はスマホのみの使用となっており、今晩は色々と作業があるので、Wi-Fiが繋がらないと言われると泊る訳には行かない。更に歩いていき、日本各地にあるチェーンホテルで尋ねても『この辺でWi-Fiがちゃんとつながる保証なんてありませんよ』とさも当然という声が出てきて、本当に驚いた。日本ではスマホのみを使用し、PCを使うことはないのだろうか。

 

最後にダメもとで行ったきれいなビジネスホテル、そこのフロント女性は『Wi-Fi、繋がりますよ。今まで問題があったとは聞いていませんよ』と言ってくれた。私はその答えを待っていたのだ。ここに投宿。部屋は狭いがきれいでよい。高知駅から数百メートルという立地もよい。少し疲れが出たので、この部屋で休みながら、色々と作業をした。

 

日が暮れて、腹が減る。香港時代に知り合いから是非行くようにと言われていたラーメン屋があったのだが、行ってみると店は閉まっている。何と午後8時開店だというのだ。高知では飲んだ後の〆はラーメンということなのだろうか。酒を飲まない人はお客にあらず、というか。

 

ホテルのフロンで紹介された店へ行ってみた。そこも夜7時から開店のテント屋台だったが、既に人が並んでいたので、その後ろに並ぶ。屋台餃子安兵衛、どこかで聞いた名前だなと思ったら、昼にひろめ市場で餃子を食べたばかりだった。ただ入ってしまったので、ラーメンと餃子を注文する。

 

一人で来る客は稀で、ほぼ全員が酒を飲み始めている。ラーメン屋の屋台とは違うようで、おでんなども出てくる。餃子は昼と同じで形は小さめだったが、パリっと焼き上げられており、中の肉汁がうまかった。ラーメンはシンプルであっさりしているが、うまみがあり、細麺とよく合っている。十分に満足してしまった。お客がどんどん列を作るので早々に退散した。

 

11月28日(火)
高知散策

翌朝はボーっとしていた。9時半頃になり、今日はどこへ行こうかと検索を始めると、My遊バスというのが、あることが分かる。これなら植物園にも桂浜の龍馬像も見に行けるらしい。ただ時間を見ると、駅前を10時に出発する。慌ててホテルをチェックアウトし、荷物を預けて、走って高知駅へ。バスセンターで1000円の1日乗り放題チケットを買い、また駅の反対側へ戻る。バスはまだ停まっており、何とか乗り込むことができた。乗客は数人しかいない。

 

まずは五台山展望台へ向かった。ここは初日に看板を見てIさんが反応した場所だった。そう五台山と言えば中国にもあるので、何かゆかりがあるに違いない。20分ちょっとで山を登り、バス停で降りた。運転手さんに聞くと『2時間後にバスがあるから、ここを歩いて竹林寺へ降りて、そこから乗るといい』とアドバイスを受けた。そして彼はバス停に掛かる札をひっくり返して去っていく。バスが通過したかどうかはこの札で分かる仕組み。有り難い。

 

展望台からは高知市が一望できた。庭園になっているところも、色々な木が植えられており、きれいである。ただ殆ど人がいなくて寂しい。すぐに坂を下りていくと、竹林寺が見えた。ここはちょうど紅葉の時期になっており、予想もしなかった美しい景色に遭遇することができた。境内はかなり広く、趣もあり、その中で見る紅葉は実に鮮やかだった。ここには結構観光客やお遍路さんがいた。

 

更に歩いていくと牧野植物園の裏門に出たので、そこから入ってみる。温室には世界中の植物が植えられており、南国ムードが漂い、目をキョロキョロさせてしまう。かなり広い敷地には、本当に様々な樹木が植わっている。ただ茶樹は見付けることは出来なかった。後で聞くと入れないエリアにあったらしい。

 

ここは日本植物学の父、と呼ばれている牧野富太郎が作った植物園だった。彼は高知に生まれ、小学校中退ながら、最後は博士にもなる人物。記念館にはその苦労の連続であった植物研究の活動内容が詳細に展示されていた。このような人物が出てくるのも高知ならではかもしれない。

 

正門でバスに乗り、そのまま桂浜へ向かった。浜へ下る所に龍馬記念館があったので降りたかったがどうやら休館中らしい。終点で降りると何とも寂しい所だった。ちょっと歩くと、坂本龍馬の大きな像があったが、それも改修工事中。天気もあまりよくないためか、桂浜も寂しく見えた。観光客の数も少ない。近くの水族館でイルカショーの入場を呼びかける声がこだましているが、殆ど観客はいないだろう。残念だがこれが地方の実態だ。海津見神社という小高い所にある神社から浜を眺めるのみ。

 

そこで味気ない親子丼を食べた。何だか寅さんの映画を思い出す。またバスに乗り、駅へ引き返した。まだ時間があったので、路面電車に乗り(バスチケットで無料)、龍馬生誕の地に行き、碑を見る。更にその付近を散策、才谷屋の跡にも巡り合う。路面電車はかなりゆっくり走っていく。最後にはりまや橋で降り、昨日のお菓子屋でお菓子を買い、駅から空港バスに乗り込む。高知空港は小さな空港でお土産物を眺めて時間を潰すしかなかった。

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