北海道を旅する2016(3)すすきののホテルはどこだ

4月1日(金)

翌朝は朝食がホテル代に付いていたので、早々に食べる。昨晩も食べ過ぎているので、和食中心に軽めにしてみた。大手新聞が無料で大量に置かれている。ホテルも色々とサービスに工夫を凝らしており、エアチケットのプリントなどができる機械も設置されていた。室蘭に中国人観光客がたくさん来るとの話はなかった(行くとしても登別温泉までらしい)が、中国語表記も随所にみられた。

DSCN4848m

DSCN4849m 

 

10時前のバスに乗るべく、駅の反対側にあるバス停に行く。実は勘違いがあり、予想より10分早くバスが来たが、いつもの癖でかなり早めに到着していたので、特に問題はなかった。札幌行のバスはやはり空いていた。そしてこのバスは昨日来た道を走り、その後新千歳には向かわずに、札幌市内に入った。札幌市内のどこで降りると予約したホテルに近いのかがわからず、ついに札幌駅まで来てしまった。この間、2時間20分、かなり早い。札幌市内には全く雪は見られず、また室蘭のような強い風もなく、生暖かい感じがした。

DSCN4853m

 

3. 札幌

ホテルはどこだ

札幌駅に着くとすぐに、すすきのを目指した。予約したホテルは地下鉄東豊線「豊水すすきの」駅の下車となっていた。札幌駅内を端から端まで歩いてようやく東豊線のホームに辿り着く。今日は午後1時に札幌駅で約束があるのだが、まずは大きな荷物を預けたいと思い、宿へ向かう。

 

豊水すすきの駅で降り、地上に出るとすぐに目指すチェーンホテルの看板が見えた。もう時間がないので助かったと思い、急いでフロントに駆け込んだ。ところが名前を伝えても予約がないという。『お客様はどちらのホテルを予約されましたか?』と聞かれ、予約表を見ると、何とこのホテルは『札幌すすきの駅前』だったが、私が予約したのは『札幌すすきの駅西』だったのだ。しかもこの付近には更に『札幌すすきの』『札幌すすきの駅南』まであるというのだ。1つの地下鉄の駅の周辺に同じホテルのチェーン店が4つとは、まさに驚きだ。

DSCN4857m

 

フロントに『特に予約サイトに4つもあるなんて書いてなかったけれど、お客がよく間違えないね』と言ってみると、『はい、よくお間違いになります』と平然と答えたので呆れてしまった。これに対する対策を何も取らないなんて、いくら近いと言ってもびっくりだ。そして『荷物だけ預けたいので、ここで預かってほしい。後で取りに来るから』と言ってみたが、勿論ダメだった。顧客サービスという概念はあるのだろうか。同じホテルチェーンの意味がない。

 

仕方なく急いで予約した宿へ行き、とにかく荷物を預けて、駅へ戻り、また札幌駅へ向かう。その慌ただしさと腹立たしさ。何とも言えない。更には札幌駅の待ち合わせ場所がさっき降りたバスターミナルの横にあり、またまた駅を端から端まで歩かなければならなかったことも、疲れを倍増させた。それでも何とか待ち合わせに間に合ったのでよかった。

 

ランチ

今日の昼は中国茶繋がりのSさんから札幌在住のYさんを紹介頂き、会うことになっていた。札幌駅からほど近い細長いビルの上でランチをした。かなりゆったりとした店だったが、Yさんが割引券を持っていたこともあり、格安でランチが食べられた。ホルジン定食なるものを注文したが、ホルモンとジンギスカンが混ざった料理で面白かった。さすが札幌。

DSCN4859m

 

Yさんは以前新部記者だったが、5年前に北海道に移住、主にロシア関係の情報を発信し、研究をしているという。実は私が初めてロシアへ行くことになった3月に、数人の方が情報を寄せてくれ、その中にYさんもあったのだが、何と札幌在住だったので、お会いできないだろうと思っていたが、期せずして、このような機会が転がり込んできたのはご縁というものだ。

 

日本におけるロシア情報は非常に限られている。中国情報なら、良い悪いは別にして実にたくさん流れてくるのだが、ロシアウオッチャーは非常に少ない。これほどの大国でしかも隣国、なぜ日本ではロシアに対する関心が薄いのだろうか。北方領土だけではなく、ロシアそのものの動きは中国にも、そして勿論日本の政治経済にも大きな影響があると思うのだが。だからYさんが発信する情報は貴重だと思われ、更に一段進化した情報、例えば中国とロシアなど、多極的な情報を期待したい。

 

2時間も話し込んでしまい、お別れするのが名残惜しかったが、時間が来たので、ホテルへ戻る。もう正直戻りたくなかったが、これから3日間も泊まるのである。行かない訳にはいかない。部屋はカード式キーではなかった。部屋に入るとかなり広く、ベッドも二つある。どうやら、以前は観光用のホテルであったところを買収したものらしい。昔のホテルのにおいがある。だからこの付近に同じような名前のホテルが4つもあるわけだ。

DSCN4863m

 

後で地元の人に聞いてみても、このホテルチェーンの評判は決して良くはない。どのような戦略でこんな買収をしたのだろうか。まあ、理解できるところでは、既存のホテルの非効率な経営が立ち行かなくなり、観光とビジネスの両方の需要を見込んだチェーン店の進出を許した、ということだろう。これが日本のホテル業界の現状、と言えるのかもしれない。ただこんなサービスレベルでは、とても経営が成り立つとは思えないのだが、どうだろうか。

DSCN4862m

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です