北海道を旅する2016(4)驚きの十勝豚丼を食す

わが宿の横には立派なホテルがあり、その入り口には『飯沼貞吉ゆかりの地』という碑があった。飯沼貞吉というのは確か会津白虎隊の生き残りだが、彼は札幌にゆかりがあるのだろうか。調べてみると彼は明治に通信技師となっており、1905年から5年間、札幌郵便局工務課長として、ここに勤務していた。ただなぜこの碑が建てられているかは、全く不明である。

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夕方は明日のセミナーの打ち合わせに出向く。テレビ塔を目指して歩いていく。私は今回の主催者も、セミナー会場がどんなところかも、全く知らない。それでもご縁というものがあり、受けることにした。会場までスーツケースを引きずっていく。中には茶葉が一杯詰まっていた。道路に雪は見られなかったが、日陰にまだ雪が積まれているのは見えた。

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ビルの3階にひっそりとある手ごろな広さの日本茶カフェ、そこが会場だった。ただその隣には、畳の部屋があり、その横には手もみのほいろなどもあり、なんとも不思議な空間だった。因みにこのビルのエレベーターはとても広く、ここが元病院であることはなんとなくわかった。だからフロアーの部屋が1つ1つ小さく区切られ、狭かったわけだ。

 

初めて会った人々だが、お茶という共通項があったためか、すぐに打ち解けた。打ち合わせというより、雑談を連発しているうちに、時間は過ぎてしまい、夜の予定に向かう。札幌駅までゆっくり歩いていった。周囲が暗くなる中、ちょっと涼しかったが、寒いという感じはなく、歩くのにちょうどよかった。本日3回目の札幌駅。さすがに駅の構造も分ってきており、駅ビルの1つにある指定されたレストランにもスムーズに行けた。

 

今晩は北京繋がりのおふたりと、中国話や北海道の現状、訪日観光客事情などで大いに盛り上がる。盛り上がりすぎて、料理の写真を取り忘れたが、そこは地元食材を使ったおしゃれなところだった。北海道に限らないが、ジビエ料理なるものが流行っている。農家を回っていると、シカやイノシシの被害を訴えられることが多いが、その駆除は進んでいるのだろうか。野生のものがよいという消費者が多いが、その実、それはどうだろうか?

 

4月2日(日)

紅茶屋さんで

翌朝は1つ目のセミナー会場へ向かう。1つ目はスリランカ紅茶の話であり、ここだけは会場が違っていた。札幌ドームの近く、閑静な住宅街にある紅茶屋さんに向かう。と言っても地理が全く分からず、方向音痴気味の私を心配した主催者Kさんが、途中まで迎えに来てくれるという。地下鉄の終点、札幌ドームの最寄り駅まで一人で行く。これは簡単。

 

福住というその駅を地上に上がると、向こうに札幌ドームが見え、白い恋人と宣伝が見える。駅横には不二家の直営店があるのは、何とも懐かしい。函館からわざわざ私のセミナーを聞きに来てくれた女性も一緒に車で会場に運ばれる。確かに一人でバスに乗ってきては分らなかったかもしれない紅茶専門店ニルマーネル。一軒家の中は居心地の良い空間だった。

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ここで紅茶好きの方々にスリランカの話をした。スリランカから持ってきた各種紅茶を淹れてもらい、美味しいお菓子も登場した。専門的な紅茶の技術の話などは出来ないので、あくまでも茶旅、今回は東京の紅茶屋さんの買付に同行したので、一度に10軒以上の茶園を紹介できた。

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北海道には意外とお茶好きが多い、という印象を受けた。店主のTさんも紅茶が好きでお店を始めたが、こじんまりした店舗が好ましい。冬の寒い時期に、家の中で飲む紅茶は暖かいだろうな。先日ロシアに行ったばかりなので、なぜ紅茶が好まれるのかは、何となく分る。

 

ランチ

セミナーが終わり、Kさんの車で会場を移動する途中、お昼ご飯を食べにいく。十勝豚丼、私が食べたかったものなので、いそいそと付いていくが、入り口を入ろうとすると、携帯が鳴る。何と先ほどの紅茶屋さん、Tさんからで、Kさんがお店に携帯を忘れたらしい。豚丼屋さんは、土曜日のせいか、混んでいたが、まずはランチを優先し、携帯は後で取りに行った。

 

ここの豚丼は確かに美味しかったが、初心者の私にはそのオーダーは難しかった。例えば『大盛』は肉がレギュラーサイズでご飯は大盛、また『ハーフ大盛』というのは、肉が半分で、ご飯はレギュラーサイズだというのだから、理解できない。驚きだ。お店側は様々なニーズに応えようと悪戦苦闘して付けたに違いなのだが、これでは何がなんだかわからない。

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まあ常連だけ来ればよいということかもしれないが、少なくともこのような日本的な細やかさは海外では理解されないだろう。いや、台湾や香港など一部では面白がられるかもしれないが、本当にお客のことを考えるならば、豚丼が美味しいだけに、もっとシンプルに、と言いたい。豚肉大好きの中国人にも紹介したいが、どうなんだろうか。

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昨日も打ち合わせで来た会場へ戻るが、まだ時間があったので散歩した。すぐ近くには中国人観光客が多いと言われた狸小路があり、また外国人が喜びそうな二条市場という海鮮市場があり、かに汁などがその場で食べられるようになっていた。美味しそうだったが、残念ながら腹は一杯だった。

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