インド アユルベーダの旅(9)ロナワラ 苦痛、疲労からの脱却

苦痛、疲労からの脱却

夕方までボーっと過ごす。今回Hさんが一緒で本当に良かった。彼女がいなかったら孤独にも苛まれていただろう。話し相手がいる、それも経験者と一緒というのは何とも心強い。それにしても頭が痒い。これも偶々今日のトリートメントの順番のせいだと分かると気が楽だ。Hさんは早々にシャワーを浴びている。

 

この研究所、以前はWIFIが宿泊する建物でも接続できたが、今は図書館でしか繋がらない。講義に集中せずにネットばかりしている学生が増加したせいだとか。インドも猛烈な勢いでネット社会に突入している。この不便さのため、PCを持って図書館へ行く回数は自ずと制限される。また図書館の停電、またはWIFIの不調もあり、いつでも接続できるとは限らない。このような環境にあれば、自然とPCから目が離れる。

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実は今回の一番の休息は目だったかもしれない。勿論パンチャカルマ受講者はPCなど無理にやってはいけないと聞いていた。それでもとても暇なのでついつい旅行記などは書いてしまうのだが、自分が書くだけなのと、ネットで物を見るのとでは疲れ方に雲泥の差があることも分かる。『自分を見つめなおす』こと、これは実に重要だ。

 

夕方後5時からはアーサナクラス。今日も昨日と変わらないメニューで腰に張りが出る。先生の英語も聞き取りにくいが、何とかこなしていると『消化力』という言葉が何度も響いてくる。ねじりのポーズが比較的多く、その中で自らの腸の様子が観察できるようになってきた。人間に重要なのは食べたものを消化すること、食べ物の量と消化力のバランスだと分かる。それが体感できるのが良い。ひねりから苦痛が消える。

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続いてプラナヤーマの講義があったが、こちらは殆どが先生の話で、実践は少なくちょっと不満。我々英語が聞き取りにくい人々にとって実際にやってみないことは、苦痛以外の何もでもない。呼吸法は重要だとは分かっていたが、この講義はスキップしたい。

 

夕飯は昨晩と変わらない。ランチがギー入りで食べにくかったので、夜のチャパティが美味しく感じられる。肉や魚のない完全ベジタリアン、ある人曰くの、病院の入院食。体には優しいと思えるようになる。

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食事を終えるとすぐにシャワーに入る。午後7時以降しかダメ、と言われ、今日一日頭のベタベタが苦痛だったが、シャワーを浴びるだけでどれほどスッキリするかが分かる。せっけんやシャンプーも自前の物は使えず、与えられた泡の立たない石鹸で済ませる。とにかく目の前が急に明るくなった感じがした。これも一つの苦行だったのだろうか。

 

夜8時から講義が行われるが、恐らくは聞き取れないだろうこと、そして何よりも睡魔に襲われて講義サボり、すぐに寝る。ギーの匂いが取れない中、ぐっすりと眠る。披露、苦痛から少しずつ脱却していく自分がいた。

 

1月21日(火)

朝の雨

気持ちよく5時半に起床。6時にティを飲みに下りていく。日本人2人がいつものようにやってくる。隣のテーブルには中国人グループが座る。子供も連れている人もいた。旧正月が近いからだろうか。何となく、中国の話題になる。

 

気が付くと外は雨が降っていた。ロナウラは降水量が多い場所とは聞いていたが、この時期に雨が降るのは珍しいらしい。何となく昨晩も涼しかったが、これで一層涼しくなった。自分の体を観察する機会が増えているが、何となく昨日と変化がある。Hさんによれば、『気圧の変化かもしれない』という。日頃気圧の変化を意識して生活することなどないので新鮮。

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アーサナクラスに行くと誰も来ていない。時間を少し過ぎてボチボチ生徒が集まり、それからゆっくりと先生が登場した。中国人なら『雨が降ったので』などと言い訳しながら入って来そうだが、インド人に言い訳など不要のようだ。黙々とスタートした。

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昨日は足の先が非常に冷たかったので、靴下を履かなければと思っていたが、なぜか今朝は暖かい。昨日のオイルの効果が出たのだろうか。だが、途中足を上げる動作をしたところ、また急に冷たくなった。これはどんな変化なのだろうか。足を上げる動作が出来ない。60度ぐらいまでしか行かない。これも50歳を過ぎて筋力の急速な衰えではないかと思われる。普段ヨーガを日常的にやっているHさんでも自覚があるというから、何か運動しないといけない。

 

また膝を胸の所に持ってきて体を丸める動作も出来なくなっていた。頭を維持することが出来ない。これもちょっとショックだ。意識して腹筋を使うようにしないといけない。こんなことを意識させてくれるのがヨーガの良いところかもしれない。それにしても日頃の旅では一体どこの筋肉を使っているんだろう。

 

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