神の島久高を再訪して(10)那覇 エリーの車で

7.那覇3

エリーの迎え

行きと同様ANAはあっという間に那覇へ私を運んでしまった。那覇空港でちょっと夢から覚めた気がした。そして人を探す。台北のゲストハウスで知り合ったエリーが来てくれるはずだった。が、いなかった。スマホを持たないので、PCを開け、繋ぐと『30分遅れる』とのメッセージが。この辺の緩さはいい。

 

エリーは車でやって来て私を乗せた。変な話だが、GHで1度知り合っただけで、良く知らないオジサンを車に乗せる若い女子、何だか良く分からない感じだが、現実はそこにある。『沖縄は車がないと動けないからー』とゆるい感じで言われ、それでいいと思ってしまう。夕方の那覇は車が多かったが、それでも他の都市に比べればラッシュとは言えない。それもまたよい。

 

夕飯はエリーお勧めのやんばる食堂へ。学生などもよく来るという庶民的な食堂。働いているおばさんの雰囲気が実にいい。なかみ汁定食を頼む。なかみ汁とは茹でた豚の内臓を入れたスープ。内臓系大好きの私にとってはまたとない一品。美味過ぎ!!だがこの定食はどんぶり一杯のなかみ汁だけではない。皿一杯のキャベツに目玉焼き、刺身、そして漬物、更に大盛りのごはんが付いている。これで800円。死ぬほど食える。実際死ぬほど食ってしまい、しばし動けない状態に陥る。この店には地元の人が入れ替わり立ち代わりやってきて、豪快に食べていく。確かにこの量でこの値段。学生がやってくるわけだ。女性もやって来てガッツリ食べている姿は頼もしい!

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外は雨が降っていた。那覇は梅雨だった。車は100均ショップを目指す。エリーが『すぐに乾くタオルがある。便利だから買おう』という。確かにすぐに乾けば便利だ。その100均はかなりの規模があった。駐車場も大きい。隣のユニクロに入り、明日の台北行に備えて靴下を調達する。エリーが選んでくれたが、さすが、どれも私が選ぶものとは全然違う色と柄。娘がいるとお父さんの服装も変わるのかもしれないと思ってしまう。

 

夜9時前の雨の夜だが、店は繁盛していた。沖縄の人は基本的に車だから、雨はあまり関係ないようだ。そして宵っ張り。この時間から続々と人がやって来て、買い物している。エリーは沖縄舞踊などをやっていたが、今はバイトして、そのお金で海外旅行をしている。最近は愛知県の工場にバイトに行ったが、すぐに嫌になり帰ってきた。大企業が沖縄で労働力を確保しようとしていた。内地では『沖縄人と外国人を同列に扱っている』と言ったのが印象的。非常に微妙な感覚がそこにある気がした。

 

宿まで車で送ってもらい、あっさり別れた。別れ際に『次は島の北部にドライブ行きましょう』と明るく言われた。何だか来年あたり、ドライブしていそうな気になる。面白い夜だった。

 

5月23日(金)

空港電源なし

翌朝は慣れ親しんだ新恵荘を出発し、台北へ移動する。新恵荘のおばさんも最初はとっつきにくいかと思っていたが、3度も出入りする私を見て、少し対応が変わってきていた。このように徐々に交流していくこと、何度も繰り返すこと、も大切だなと思う。

 

エリーは空港まで送ると言ってくれたが、朝はラッシュだし、大変そうだったのでゆいレールで空港に向かった。朝8時前さすがに車内は混んでいたが、一駅行った県庁前でかなり降りてしまい、緩い雰囲気になる。いいな、これ。

 

 

那覇の空港に着くと、台湾で使う携帯の充電をしていないことに気が付く。ところが空港のどこにもコンセントがない。充電は出来ないのであった。インフォメーションで聞くと、『携帯の充電できますよ』と言われたが、それは日本の携帯専用の充電器であり、海外用は当然できない。台湾人や香港人はここに来てそんなことで困らないのだろうか?

 

仕方がないのでシャトルバスに乗り、LCCターミナルへ行ってみた。バスで5分程度の場所にあるが、行って驚いた。倉庫でも改造したのか、天井の高い建屋だったが、がらんとしていた。今日乗る予定のピーチのチェックインカウンターがあったが、殆どの人が自動チェックインしている。既に航空券をプリントしているのだ。私は何も持っていない。カウンターで何とかチェックインした。

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お土産でも買おうかと思っていたが、殆どなにも売っていなかった。仕方なくシャトルバスで普通のターミナルまで戻り、買い物をした。知らなかったとはいえ、実に不便を感じた。台湾人客は多かったが、彼らの方が余程研究し尽くしており、スムーズに事を運んでいた。

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ピーチには色々と因縁があるが、乗るのは初めて。お客の半数以上は台湾人だったが、CAは日本人。安いことも含めてそこがまたいいのかもしれない。1時間ちょっとのフライトで台北に着いてしまった。今回の旅を振り返り間もなく、次の旅は始まっていた。

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