梨山に登る2014(1)台北 同行取材で満腹

《梨山に登る2014》  2014年5月23日-6月4日

 

3月に久しぶりにやってきた台湾。やっぱり台湾は居心地がいいし、食事も美味いし、出会いもある。前回出会ったお茶屋のJonny、彼の茶園ははるか2500mの梨山にあると聞き、訪ねることにした。直前の沖縄の旅からそのまま台湾入り。だがJonnyと直前に連絡すると、『最近天候がおかしい。もしやすると23日頃で茶摘みは終わるかもしれない』と言われ、焦る。と言ってもどうなるものでもない。淡々と旅を進めるのみ。

 

5月23日(金)

1.台北

いきなり取材同行

いつものようにバスに乗り、台北駅前へ。そして定宿、EZStayへ。まあ何とも便利だ、相変わらず。宿へ行くとちょうどリビングに人が集まっていた。何と編集会議中だった。ここはGHだが、ガイドブック作成基地でもある。もうすぐ出版される今年の分の取材分担会議だった。

 

そしてそのままGHオーナーHさん達の取材に同行。台北駅の中に食堂街があり、その1つに入る。こんなところにきれいな食堂街があるなんて初めて知る。美味しいごはんが山のように出てきて、皆で真剣に写真を撮り、そして試食する。創作上海料理、小籠包、豚角煮からスイーツまで、いいな、この仕事、と思うが、何でも沢山食べなければならないのは意外と辛い。店側も宣伝のためのどんどん出してくる。

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その後Hさんの車で深坑に向かう。歴史ある儒昌茶行、3年前にHさんに連れられて、ここに王さんを訪ねた。王さんは茶商だが、静岡の試験場に研修に行き、日本茶にも詳しい、日本語もうまい若手台湾人、茶人だった。その後幕張のFoodexでも再会し、台湾茶の歴史についてなど、色々と教えてもらった。

 

その王さんが今年のFoodex後台湾に戻り、急逝した、と聞いた。正直信じられない思いだった。Hさんに伝えると『とにかく深坑に行こう』と言い、車で連れて行ってくれた。お店は開いていた。王さんのお母さんがお店に居たので、お悔やみを述べた。台湾ではこのような場合、どのような会話をするのだろうか、いや、日本でも同じだろう。お母さんは淡々とお茶を淹れてくれ、淡々と話したが、その顔には疲れが見え、そして口惜しさが滲み出ていた。かける言葉がなかった。王さんの訃報に接して日本から何人もの知り合いが訪ねてきたという。故人の生前が偲ばれる。

 

それからHさんの家に寄る。彼はこれからインドへ旅立つため、荷物を取りに来たのだ。先日私が行ったバラナシの伝説のゲストハウスを訪ねる予定。夕方の台北はラッシュアワー。バスに乗ったがなかなか進まず、MRTに乗り換えていく。夜7時前に台北駅前に着いたが、彼のフライトは何と9時発。急いで空港に行きのバスに乗って行った。

 

突然Yさんと

実は台北に着いた時、一つのメッセージを受け取っていた。それは『茶旅に連れて行ってほしい』という内容だった。だが相手は知らない日本人女性、Facebookのお友達繋がりだった。彼女は1か月、台北のお茶屋さんで仕事をしていたが、帰国前に茶畑など現場を見たいという希望を持っていた。だが私は明日の朝から梨山へ行く。いくらなんでも連れて行くのは無理だ、と伝えたかった。電話で話したかったが、彼女は携帯を持っていない。公衆電話から電話を貰ったが、なぜか途中で切れた。メールでやり取りし、今晩会うことにした。

 

三越の前で待ち合わせ、何とか落ち合った。見付からなかった携帯で連絡、が出来ないので意外と緊張した。彼女はSIMカードの存在を知らなかった。日本でも来年からSIMフリーらしいが、アジアではこれが常識。SIMが入る携帯を持っていないと使えないが、彼女も『そんなに安いのだったら、買えばよかった』と後悔していた。

 

取り敢えずどこかで食事、と思ったが、私は腹が一杯だった。さっき試食し過ぎた。ちょうど目の前が台北駅。ここは逆張り、さっき取材で行った店に行こうと考える。ところがさっきは皆に着いていって行けた店になぜか自力では辿り着けない。一体どうなっているのだろうか?きっとこれは行くな、というお告げだ。

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仕方なく、Hさんに教えられた四川料理屋へ行ってみる。店は3階にあり、エレベーターで上がると、お客が沢山待っていた。人気店だ。店のおばさんに聞くと10分でテーブルが空くという。メニューを見ると美味しそうだったのでそのまま待ち、Yさんとお茶の話を始める。話は止まらない。いつの間にか席に着き、食事をしていた。そして梨山から台北に私が戻った後、どこかのお茶屋へ一緒に行こうということで話はまとまる。

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締め出し

夜10時前、GHに戻る。今日は満室のため、新館に泊まることになっていた。この鍵はSという人が持っていた。10時までは別の仕事があるというので彼を待ったが、10時半になっても戻ってこない。仕方なく電話すると『中に誰かいるので大丈夫』との回答だったので、荷物を持って10分以上歩いて行った。

 

ところがベルを鳴らしても誰も出て来ない。後で分かったことにはベルが壊れていた。Sに電話すると『急いで戻る』ということだったが、彼がやってきたのは20分も経ってからだった。ようやく部屋に入った時にはクタクタになっていた。

 

この新館、施設は悪くないし、部屋も広いのだが、ちょっと不便だった。ただもうすぐ近くに地下鉄の駅が出来るということで、将来性はある。勿論台北駅へも歩いて行けるが、荷物を持っているとちょっと辛い。

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