関釜フェリーで行く韓国2023(4)ソウルの電車で困惑?

昼前に宿をチェックアウトして、プサン駅へ向かう。駅弁はなく、腹も減っていないので、いきなりホームへ向かう。KTXは以前から改札がない。全席指定なのだろうか、車掌が回ってきて、不審な場合のみチケットをチェックするというきわめて合理的な手法を取っている。車両は何となく古びた感はある。外国人も乗り込んできてほぼ満席のように見える。

そこから約3時間、列車は郊外の道を走り抜けるように主要な駅を通って、ソウルまでやってきた。窓から外を眺めていても特筆すべきことはない。ただ70年前北朝鮮軍が南下した道はここだったろうかなどと考えてしまう。車内では原則まだ皆がマスクをつけている。

ソウル駅で降りたが、8年ぶりで方向が全く分からず、反対に歩いてしまうなど手間取る。何とか旧ソウル駅の駅舎から入り、京義線へ。ところが切符がなかなか買えず困る。何とか30秒前にホームに飛び込み、辛うじて乗車した。もしこれを逃すと直通列車は1時間以上なかったので緊張する。

この京義線は日本時代の産物らしい。朝鮮半島から満州方面へ向かったのだろうか。車内には軍服を着た若者が何人か乗っていた。韓国ではいまだに戦争は終わっていないと感じる。駅のホームはほぼ二重ドアが設置されている。20分ほど今回の宿泊地、幸信(ハンシン)駅に到着した。

ここで大問題が起こる。ソウル駅で買った切符を使ってみたが、残高不足だと機械が日本語で言い、外に出られない。チャージしようにもそのような機械設定もない。周囲にはほぼ人がいない。このままでは大声で誰かを呼ばなければならないが、言葉は通じるだろうか。そう思っていると、一つの改札口に非常ボタンがあったので、押してみるとちゃんと英語が通じた。そしてチケットの磁気の問題らしいと判断され、外に誘導され、窓口で保証金の返還を受けて開放された。進んでいるようでアナログな韓国の一面。

駅前は整然としており、ソウルの郊外に来た、という感じだった。歩いて5分ほどのところに予約したホテルがあった。新しくて若者向け、ちょっとおしゃれ。だが電源に繋ぐコンセントがない。韓国はコンセントが違うとは全く思いつかなかった。フロントで聞くと、何とか一つ貸してくれて、充電出来た。実は3月末ということか、ソウル中心部のホテルは予約が難しく、郊外に泊まることになったのだった。

そんなことをしていると、今回会う予定のK社長が迎えに来てくれた。K社長は実に9年ぶりの再会だろうか。何とも懐かしい。更に私の上海時代の中国語の先生、林さんも登場。この3人での再会が今回の主要目的だった。昔話や近況を話していると、K社長の知り合いでYouTuberとして人気の花緒さんも加わった。何だか面白いメンバーで、韓国の話から中国台湾、東南アジアまで幅広い話題に花が咲く。

その後ホテル近くの食堂に移動して夕飯。焼き魚、チゲ、焼き肉など、豪華な料理がテーブル一杯に並び、どんどん食べてしまう。おまけにキムチなどのサイドデッシュが充実しており、いくらでもお替りできてしまうので、腹一杯になるまで詰め込んでしまった。何とも有難い。ご馳走様。

更にスタバに場所を移して、話し続ける。花緒さんのYouTubeは今や2万人の登録者がいて大人気。韓国だけでなく、上海、台北などの滞在経験もあるので、中国語も出来る才女だった。K社長の出版社もいつの間にか韓国で最大手になったというから驚いた。林さんも不動産事業を拡大しており、お気楽なのは私だけ、という場違いな感じがまた良い。

3月29日(水)国境へ

朝はゆっくりと目覚めた。林さんは昨晩あれから韓国サウナへ行ったらしいが、私は疲れていたので早々に寝た。今朝はちょうどよい感じだ。散歩に出た。さほど寒さもなく、歩きやすい。この街には若干古い建物が残っている。教会は周囲に3つもあった。どんな成り立ちでここは出来たのだろうか。朝鮮戦争とも関連があるだろうか。

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