モンゴル草原を行く2013(1)夏のウランバートルへ

《モンゴル草原を行く》 2013年8月10日-24日

 

モンゴルへ行ったのは2009年3月。あの時の印象は強烈だった。N先生調査団に同行したのだが、私には時間がなくウランバートルしか行かなかった。そして実に寒かった。

 

モンゴル草原はどうなっているのか、ゲルでの生活は?いつかは見てみたいと思っていたら、またN先生が調査団を出すという。今回は2週間、全日程に参加した。ウランバートルの変化、そしてウランバートルだけでは全くわからないモンゴルが見えてきた。

 

8月10日(土)

1.ウランバートルまで

北京経由で

バンコックの空港に夜向かった。午前1時発の飛行機に乗るのに、9時半に空港に着いてしまう。早過ぎた。チェックインは10時からしか始まらない。同じ便に乗ると思われる中国人が大勢待っていた。今夏休み、満員だ。

 

バンコックを深夜に発ち、北京を経由した。中国人乗客はタイで遊び疲れたのか、殆どが眠り込んでおり、異常に静かだった。4時間半で北京に着く。朝の北京は爽やかだった。空気が汚いと言われていたが、感じられない。ここで国際線乗り継ぎのイミグレを通るのだが、いつも1つしかゲートが開いていないので、長い列ができる。この辺のサービスはもう少し充実してほしい。何しろトランジットでも金を取っているのだから。

 

そしてウランバートルへ。欧米人の子供たちがサマーキャンプに行くらしい。大勢乗り込んでいた。非常に順調な飛行で定刻には着陸した。4年前に聞いた話では、このチンギスハーン空港は世界でも有数の『離発着が難しい空港』だそうで、私はえらい目に合ったのだが、素人にはどこが難しいのか全く分からない。一見何もない場所にしか見えない。風の関係が大きいようだ。

迎えが来ない空港

イミグレも実にスムーズ。だが預けた荷物が出て来ると、何とスーツケースが凹んでいた。え、と思い、職員に伝えると、マッチョな彼は『ケース開けて』と言い、内側から思いっきり叩き、一発で元に戻した。さすがモンゴル。

 

出口には沢山の出迎えが待っていたが、私の名前はなかった。周囲を確認したが、迎えの人はいなかった。そうなると突然途方に暮れる。ホテルの名前は聞いているが、電話番号すらなかった。勿論迎えの人に番号もなく、頼みの綱のN先生とモンゴル人Uさんも今こちらに向かっているので、連絡は取れない。

 

タクシーの運転手が近づいてきた。日本語ができる。空港のインフォメーションに相談したが、どうにもならない。仕方なく彼のタクシーに乗ろうとしたが、モンゴルのトゥグルグをもっていなかった。運転手が両替は2階だ、と連れて行ってくれた。案外いい人かもしれない。両替したが、公式の両替所なのに、レシートすら出さない。どうなっているんだ。

 

そして1階に下り、タクシーに乗ろうと進むと、何と私の名前が書かれた紙を持った男性が立っていた。彼は突然『探しましたよ』と流ちょうな日本語で言う。旅行会社のガイドか。車に乗ると彼自身が運転している。聞いてみると運転手兼ガイドだと答えるが、一人三役の活躍だ。

 

何とその彼は日本に5年間住んでいた。しかも通っていたのは防衛大。え、日本人以外でも防衛大に入れるの?『防衛大には中国以外のアジア各国から勉強に来ている』というではないか。日本人が知らない、意外ない事実に唖然。

 

空港からの道路は専用道路になっており、4年前とは違う。空も抜けるような青空。気持ちの良い空気。だが、市内に入るとことから渋滞が起こり、新しいマンションが見えてくる。『ウランバートルは急激に発展して、インフラが付いて行かない』のだそうだ。モンゴルの変化が既にっ随所に表れている。楽しみだ。

2.     ウランバートル1

誰もいないホテル

宿泊するホテルに到着。何だかやけに立派に見える。中に入ると人気はない。部屋はとても広かった。キッチンもあり、冷蔵庫もある。ここは長期滞在者用アパートらしい。インターネットも簡単に繋がり、何だか拍子抜けするほど、快適。

 

ただこの辺にはレストランがない。外へ出ると、観覧車が見える。遊園地があるようだが、動いてはいない。その付近はマンション建設ラッシュ。どんどん建物が建っていく。ウランバートルの勢いが分かる。

 

近所にスーパーがあるというので出かけてみる。4年前に比べて、品揃えが豊富に見える。モンゴルは基本的に輸入品が多いが、韓国製が目立つ。お茶も韓国製緑茶が売られている。ここでバナナと水を買い、ホテルに戻って食べた。

 

午後は何をしようかと思っていたが、何だかとても疲れてきた。昨晩の夜行便の疲れか、または最近の過密日程の旅の疲れか、いずれにしてもこれからの長いモンゴルの旅を考えるとここは休むのが一番と判断。ベッドに潜り込むとあっという間に寝入る。このような休息が私には必要だ。しかも部屋の環境が良いとよく眠れることも分かっていた。

 

夕方目覚める。そろそろN先生が到着しているはずだと電話してみるとちょうどチェックインしていた。N先生とモンゴル人のアレンジャーUさんは東京からソウル経由でやってきた。とにかくモンゴルは夏が旅行のかき入れ時。便数も多いが、料金も非常に高い。

 

夜はN先生と2人で食事をした。面倒なのでホテルのレストランへ行ってみたが、お客がいないばかりか、従業員の姿さえなかった。ようやく探してきて注文する。ビールを持ってきてと言ってもなかなか出て来ない。このホテルはどんなレベルのホテルなのだろうか。きっといい料金を取っているはずなのだが、この辺がモンゴルの課題なのだろう。




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