ボルネオ探検記2019(9)突然の出会いから急展開

2月22日(土)
市内に戻るも

翌朝は建国記念日で、年に一度市内の広場に王様がお出ましになると聞いていた。普通の観光客なら年に一度の機会だから無理しても見に行くのだろうが、ものすごい人出になること、朝が早いことから、この折角の機会をパスして、ゆっくりした。まずは周囲の散策。ただこの辺には特に見るべきものもなく、祝日の朝ということか閑散としていた。朝ご飯もまた昨晩食べたレストランで取る。ここで出される朝食が全て少しずつ入っているスペシャルを注文。朝から豪華な気分に浸る。

 

部屋の居心地が良かったので、そのまま昼のチェックアウト時間まで、ブルネイからの脱出?手段などを考えつつ、ダラダラと過ごす。市内中心部に戻るにはまた55番バスを待つ。意外なほどすぐにやってくるが満員。パキスタン辺りから来た労働者だろうか、すぐに荷台にスペースを作り、座らせてくれた。

 

バスターミナルまで戻り、また両替所を覗くと休み。その付近の店も多くが開いていない。周辺には出稼ぎ労働者らしき人々が大勢屯している。取り敢えず予約しておいた前のホテルに再チェックイン。だが早過ぎると言われ、荷物を預けて外へ出る。どこへ行こうかと迷ったが、確かブルネイには世界に2つしかない7つ星ホテルがあると聞いており、暇だからそこを見に行こうと考えた。

 

ところがバスを待っても全然来ない。ようやくやってきたバスはすぐに満員となり、乗る気が失せてしまう。そこで昨日閉まっていた歴史センターを再訪するも、今日も閉館。確か昨日おじさんが明日来い、と言っていたのに、と言っても始まらない。建国記念式典会場もほぼ片付けが終わり平常に戻っている。ホテルの北側に立派な華人学校があるのを見て、ホテルに帰り部屋で休む。

 

何だかブルネイに来てから、ツイていないことばかりのように思える。だが裏を返せば、それほどに私は何も知らずに、マレーシアの続きだ位の感覚で、初めての国に気軽に来てしまったともいえる。これはある意味で危険な兆候だろう。中東や西アジアならもう少し慎重に調べをしてから来ただろうか。

 

夕方外へ出たが、どうもブルネイではおいしそうな食事が見当たらない。折角なので朝誰もいなかったバーガーキングに入って見た。何と私はここで食べるのは生まれて初めてだ。お客さんは多少いたが、バーガーは決して美味しくはなかった。それはブルネイだからだろうか。その後海沿いを歩き、また夕日に見とれる。南国の夕日はどこでも見てもそれなりに感動的だ。大勢の人がジョギングやランニングをしている。

 

2月23日(日)
突然の紹介で

今日は午後1時の直通バスでブルネイを抜け、ミリに向かうことにしていた。だが朝FBを開くと、北京時代の知り合いから突然ブルネイ在住日本人、Aさんを紹介された。どうやら二人は韓国ソウルの駐在仲間らしい。どんな人かも分からないうちに、電話をもらい、早々会うことになった。

 

家族4人で車に乗ってやって来たAさん。ご主人はアメリカ人で、二人のお嬢さんも数か国の滞在経験があり、日本語より英語がうまい。取り敢えずブランチを食べに、ブルネイ大学のキャンパスに向かう。自然環境抜群のキャンパスが郊外にあった。そこのカフェに入る。ハンバーガーを食べる。昨日のバーガーキングとは大違いだ。ブルネイにも大学は4つあるそうだ。

 

それから昨日行けなかった7つ星ホテル、エンパイヤホテルにも連れて行ってもらった。やはりブルネイでは車がないと何もできないと実感する。何しろホテルと言いながらも、敷地が広大すぎる。ゴルフコースも敷地内にあるようで、とても歩いて回ることなどできない。ホテルロビーも広く、その割にお客さんは少ない。外国人、特に韓国人が目立っている。ビーチとプールを眺める。

 

ここも元々は王室関連施設らしい。こんなホテルが1泊2万円ぐらいで泊れるようで、韓国人はゴルフツアーに来る。確かにブルネイで一般観光客がすることは限られている。昨日待っていたバスもここの玄関口まで乗りつけてくる。このホテル自体が一大観光資源という訳だ。

 

それから我がホテルに戻り、荷物を持って再び車に乗り込む。本来はバスでミリに向かうはずだったが、Aさん夫妻が『ミリまでは行かないが、マレーシア国境近くまで買い物に行くので、そこまでは乗せて行ってもよい』と言ってくれたので、お言葉に甘えることにしたのだ。通常ルートでない旅、ワクワクする。

 

まずはAさん宅に寄り、お嬢さん二人を降ろす。家は郊外のいい一戸建てであり、申し分ない。周囲の家も皆素晴らしく、住人も良さそうだ。英語はどこでも通じるのでブルネイで言語を学ぶ必要もない。駐在員ならこんな生活が出来るのだろう。ブルネイには日本人は全部で100数人しかいないという。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です