東マレーシア散歩2016(6)ティオマンからクアンタンへ

小降りになったところで歩き出し、もう行き慣れた、例の店まで戻り、そこに入る。今回はさすがに雨に濡れたので、暖かいミルクティを注文した。更には海鮮チャーハンを食す。非常に満足したが、また雨が強くなり、動けなくなる。今は雨期なのだろうか。じっと暮れていく外を眺めて過ごす。

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何とか宿に辿り着いた。今晩は、ワールドカップサッカーアジア予選、日本vsタイの試合が組まれていた。果たして見られるのかと思ってテレビを点けると、ちゃんとスポーツチャンネルで生中継している。試合は日本が勝利したが、なんとも物足りなかった。日本のサッカーも転換期を迎えている。これまでの選手は、そろそろ後進に道を譲るべき時ではないか。不完全燃焼の中、寝る。

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97日(水)
ティオマンを離れる

今日はティオマン島を離れ、クアンタンに向かう日だった。朝から曇り、風が心地よい。10時のフェリーに乗るためには9時に桟橋に行け、と言われていた。朝食は間に合うだろうか。結果、オムレツを食べ、8時半には食事終了。荷物をまとめて、早々にチェックアウトし、荷物を引いて桟橋に向かった。

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だが桟橋には係員の姿がなかった。徐々に乗客が集まり出した頃、忽然と姿を現し、手続きを行う。パスポートを見て名前を控える程度だが、最近事故でもあってルール化したのだろう。誰が乗っているのか、どこの国の人間が乗っているのかをチェックしていた。それから1時間近く桟橋で待ちぼうけだった。それならこんなに早く出てくることはなかったのに、と思うのだが、不測の事態というのも当然予想されるので仕方がない。ただただフェリーはいつ来るかと海を眺めて待つのみ。

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ようやく来たフェリーは一昨日とは形が違っていた。色々な会社のフェリーがあるのだろう。荷物も大量に積み込まれた。そして2時間弱で、メルシンの波止場に着く。実はクアンタンに行くバスが午後1時に出ることを一昨日見ていたので、それに間に合うといいなと思っていた。願いが通じ、12時半頃埠頭に着き、荷物を引いてバスターミナルへ急いだ。

 

何とか15分前にターミナルへ着き、チケット売り場へ行ったのだが、何と答えは『売り切れ』だった。え、どうするんだ?聞いてみると一番端の売り場で買うバスが一番早いらしい。私の後からも続々と、フェリーから降りた人々がやってきた。私は午後2時半のバスチケットを確保した。来た時も大勢の白人がターミナルにいた理由がよく分かった。途中駅のここではチケットが買いにくいのだ。

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クアンタン行バスの中で

昼を食べていないので、どこかで食べようと思い、今来た道を戻り、街へ向かった。道路を渡る陸橋の上から眺めてみると、街ではない方向に一軒の食堂が目に入る。中国語が書かれていたので、フラフラ行ってみると、お昼はおかずが10種類ぐらい置かれており、自分で選ぶスタイルだった。店の人は勿論中国語ができた。安い(5mr)うえに味もまあまあなので、かなり繁盛していた。

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コーラを頼むと、その家のお婆さんが奥から氷と共に持ってきてくれた。これが彼女の任務であるらしい。華人というのは一生働くんだな、としみじみ。彼女の人生は一体どんなだったのだろう。お爺さんも食事を運んだりして現役だった。二人とも穏やかな表情をしており、暗さがまるでない。

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店を出ると、目の前に廟が見えた。東海岸はマレー人の街、と言われてきたが、やはり華人も相当数いるのだ。その周囲をぐるっと歩くと、やはり華人街だった。道路を挟んでマレー人街と分けられていた。緊張はなく、融合しているように見えた。時間前にターミナルに戻ると、バスが何本もやってきたが、自分が乗るバスは予定時刻になってもこなかった。外人である我々は乗り損なわないように右往左往している。

 

ようやくやってきたバスは、サービスが悪かった。運転手は働かないし、何と途中からクーラーを切ってしまい、暑さがこみ上げてきた。私の隣の女性はインド人だった。彼女はハッキリと暑い、と声を上げたが、車掌が天井の戸を開けただけだった。彼女はマレー系インド人と結婚してマレーシアへ来たという。『だからマレー人はダメなのよ』とつぶやく。

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バス会社も競争が激しく大変らしい。燃料の節約のため、また運転手がガソリン代を懐に入れるため、クーラーを切ったのだ、と彼女は言う。またマレー人の中には正規の切符を買わずに運転手に乗せてもらい、運賃を彼に支払う者もいるらしい。両者とも得をする仕組みとか。運転手も給料が上がらず、物価だけが上がるので、苦肉の策とはいえる。そしてマレーシアのバス代金は極めて安いが、こちらも上げることが難しい。

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彼女はおしゃべりであり、英語も達者だから、色々と教えてくれた。今日はシンガポールへ仕事で行った帰りらしい。クアンタンは何もないから、早くコタバルからタイへ抜けろ、という。タイの方が物価も安くホテルも安くて豪華だとしきりに勧める。私がクアンタン市内で泊まるというと、『何のため』と驚いた様子。確かに私にも何のためかは分らない。

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