東マレーシア散歩2016(2)JBを歩いて見ると

2.    ジョホールバル(JB
宿を探す

イミグレを出るとそこはショッピングモールに繋がっていた。下はバスターミナルだ。モールの中を歩くと暑くはないが、なかなか出口が見付からない。何とか外へ出て、言われた宿へ行ってみたが、何と満室。土曜日はシンガポール人で一杯になるらしい。向かいにも宿があったので、そちらへ行くと、新人のインド人女性がまごまごしている。すぐに華人のおばさんが、抜け目なく『部屋はあるよ。泊まりな』と言ってきた。

 

ちょっと高いと思ったが、その部屋は最上階で広々としており、見晴らしは抜群。ただネットはつながりにくく、何となく埃っぽい。恐らくは普通の部屋ではなく、高い部屋、あまり使っていない部屋をあてがわれた様だ。まあ、仕方がない。すぐに下に降りて、昼ご飯を食べようとしたが、エレベーターはなぜかなかなか来ない。シンガポールから来たという女性が暇なのか話しかけてくる。『週末はJBでマッサージよ』と。

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宿の周囲は完全なチャイナタウン。肉骨茶の店があったが、何となく素通り。中央餐室と書かれた食堂へ入る。海南鶏飯があったので注文したが、作ってくれたのはマレー人。出来上がったものは、中華風の鶏飯ではなく、ショウガが効いたマレー風味。会計台に座っていたのはどう見ても華人のおばさんだったので、中国語で『茶はあるか』と聞くと『熱いのか』というので、そうだと答える。マレーシアでは茶の基本はアイスのようだ。

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出てきたお茶は出涸らしのようだった。黒茶っぽい。茶の名前を聞くと『タンチャ』と答える。メニューを見ると『Teh』という表記が並んでいる。これは福建の言葉で茶だ。彼女は海南島の出身だという。でもタンチャだ。なぜだろうか。そしてこの謎の黒茶。マレーシアの華人は広西の六堡茶をよく飲んでいるから、それであろうか。薬缶で煮出している。奥に行き、茶葉を見せてもらったが、小さな包みに小分けされていた。タンチャとはどう意味、どういう文字だろうか。

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ショッピングモールに入ると、中秋節が近いせいか、月餅を売る特設ブースが沢山出ていた。中には日本語で『ももやま』などと書かれた月餅?も売られており、これまた面白い。華人が多いことがよくわかる光景だが、マレー人も品選びをしていた。先ほどのイミグレの方に戻り、両替をする。いくつかある両替所、あるところに客が集中している。レートがいいのである。私もそこに並ぶ。なぜこんなことを起きるのだろうか。不思議だ。

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イスカンダル計画

お金が手に入ると、次は携帯のシムカード。10mrで簡単に買える。恐らくこれで10日間はもつだろうという。以前はパスポートチェックなど面倒な手続きがあったが、ここではあっと言う間にスマホにシムが挿入された。これは便利で有り難い。その横では不動産のセールスが盛んに行われている。暇だったのでその一つを覗くと、すぐにセールスレディが出てきて、中国語で話しかけられた。興味本位で話を聞く。私が日本人だと分かると言語もさっと英語になり、日本企業の工場などがある場所の近くの物件を勧めてくる。賃貸するのに便利だという。

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現在ここJBでは壮大なイスカンダル計画なるプロジェクトが進行している。全てできればシンガポールの3倍の土地を開発することになるらしい。そろそろマンションが建ち始め、プレセールが盛んだった。小型のコンドミニアムが日本円で1000万円ちょっと、安いと言えるだろうか。これだけ巨額な投資が行われ、マンションが数多くの建つのだ。値崩れは起きないのだろうか。

 

向こう側では中国系のディベロッパーが販売していた。広さが同じようなコンドミニアムの値段は先ほどの2倍。ロケーションがすごく良いらしいが、後から来て用地を買収したので、当然コストが高い。チャイナマネーはその程度なら吸収できる、ということだろうか。川向こうのシンガポールは、どんな外れた場所でも億ションと言われるだけに、その価格メカニズムはよくわからない。よくわからないものに踊らされて投資するのは良くないだろう。それにしても2025年に完成するというこのプロジェクト、最終的にどうなるのか、是非見てみたい。

 

それから少し街中を歩いて見たが、特に面白いものもなさそうだ。イスカンダルとは関係ないのだろうが、あちこちでビルの修復や道路工事をしているのが目につく。緩やかな坂もあったので登ってみると、立派なお屋敷があった。スルタンの居住地だろうか。暑いのでいったん宿に戻り休む。そして夕方腹が減り、また外へ出る。道路にせり出したテーブルには沢山の男たちがいた。単にお茶を飲んでいるかと思いきや、突然お兄ちゃんが何かをわめくと、一斉に動きがある。これは競馬から何かの、ノミ行為が行われているに違いない。

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屋台街もあり、既に人が集まっていた。鴨肉飯を食べたが、収まらず、また麺も食べてしまう。これが屋台のいけないところだが、しかし旨いのだから仕方がない。更に歩いて行くと、今度はマレー料理の屋台が出ている。この辺は中華系とマレー系できちんとすみ分けはできている。明日はマレー料理に挑戦しよう。ということで、JBにもう1泊することを心の中で決めた。

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部屋に戻るとちょうどジョホール水道に夕日が落ちていく。この夕日をボーっと眺めていると、スーッと暗くなり、今度は夜景が拝めた。この部屋には色々と問題はあるのだが、まあ、この景色が見られるだけでも良しとしよう。ただ明日はもうちょっと安いところへ引っ越そう。

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