チェンマイ滞在記2024その3(4)チェンライ茶旅

8月30日(金)チェンライ茶旅

ついにこの日がやってきた。今日はドームの車でチェンライ方面へ行く。前回の温泉たまごの場所でのんびりしてから、メーカチャンという場所を通過した。その地名、何かあったぞ。そうだ、老舗茶荘があるはずだと探すと、その店は道路沿いにすぐに見つかった。店名に漢字があり、釜炒り茶などを売っている。

90歳近い創業者が生きているはずだと聞くと、何と隣の家にその人はいた。中国語で話し掛けるとちゃんと返事がある。この曽さんの人生が実に興味深い。潮州人で戦後バンコクに渡り、なんとあの三馬で焙煎師をしていたという。その後40年ほど前にここメーカチャンに移住して、紅茶作りを始めたというから驚きだ。今は引退して息子たちが別々に家業を継ぎ、訪ねた家ではあのタイ茶の粉を作って儲けていた。こんな出会い、考えられない茶縁。

そんなこんなで時間を使ってしまい、何と目的地には全然着かないことが分かって慌てる。チェンライ手前で山に入って行く。昨年も来たのでタカを括っていたのだが、意外や遠かった。予定時間より何と1時間近く遅刻してしまった。それでも老板は待っていてくれ、早々にプーアル茶の話が始まる。

今回のチェンマイ滞在の大きな目的がこのタイ北部で作られたプーアル茶の歴史解明にあった。最近は頭の回転も鈍くなり、なかなか点と線が繋がらない状態だったが、今日はどえらい線が繋がってしまい、我ながら驚く。この付近で作られたのはプーアル茶だけではなく、六堡茶もあったということか。

話し込んでいると昼になってしまい、次の約束に急ぐが必要があったが、ランチにと、麺が出てきた。雲南麺だろうか。この味が実に美味くて、何とお替りしてしまった。そしてまだまだ聞きたいことがあるので、10月末に再訪する約束をして、ようやく老李村を離れた。茶園は相変わらずきれいになっていた。

ここからチェンライ市内へ向かう。近道はドイチャーンの山越えだというので、それにトライするも、途中には水が溢れている場所があり、何とか通れたからよかったが、普通の車ではとても通過できない状況もあった。雨期の山はやはり怖い。元々2時に約束してが、3時過ぎに何とか市内に入り、店を探した。

天元茶行の女性社長と会うのは4年ぶりだった。店に来たのは初めてで、品ぞろえがどんどん増えているのに驚く。そして彼女自身、ビジネスを広げて忙しく、なんとこれからバンコクに飛ぶというので、30分だけ話を聞いた。彼女の一族は雲南回族であり、先ほどのプーアル茶作りの一部も回族が担っていた。だが彼女自身はその歴史を知らないといい、親戚に聞いてみる、ということで面談は終了した。

帰りは夕暮れの道を走り、道に慣れたドームの快走もあり、僅か3時間でチェンマイまで戻ってきた。今日一日で大いに収穫があったが、折角チェンライまで行ったのだが、もう2₋3日調べてみたかった、というのが正直なところだが、車が無いと何もできないので致し方ない。

8月31日(土)近所のラーメン屋で

昨日の日帰りは意外と体に堪えた。昼前に麺を食べに出た。近所にある麵屋だが、朝は開いておらず、昼は満員でなかなか食べる機会が無かった。今日は席があったので鶏肉麺を食べてみる。木の枠組みが使われているなど、老舗なのだろうか。家族経営、華人系だろう。スープが美味い。そして麺はほぼ50バーツだから人気なのはわかる気がする。

夕方、もう一度出かける。ニーマンで何か食べようかと思って歩いていると、気になる看板が出ていた。ラーメン屋だった。タイ人経営だとは思うが、何となく日本的雰囲気もあるので、ちょっと覗いてみた。土曜日の夕方でお客が二組居たが、なんとどちらもロングステイの日本人年配者だった。『あの人病気らしいよ』とか『帰ってこないね』などの会話が聞こえてくる。ラーメンはシンプルで、餃子もそこそこ、代金も高くないのだが、何だか次に行こうとは思わない雰囲気で店を出た。日本語に嫌悪感でも出てきたのだろうか。

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