チェンマイ滞在記2023 その4(5)城内を西へ行くと

宿へ戻る道は昔の街道沿いだったのだろうか。古めかしい華人商店などが並んでいるのが、漢字表記で分かる。一部はおしゃれないカフェなどに改造されており、観光客相手の商売に替わっている。チェンマイ市街地の地形、というのも、もう一度その歴史を見直してみる必要がありそうだ。

2月16日(木)おしゃれなカフェで

本日の天気予報は雨。朝窓から外を見ると何となく降っている感じがする。チェンマイに来て夜中に雨が降ったことはあるが、昼間の雨は初めてだった。それでも10時頃には上がってしまったので、取り敢えず散歩がてら外へ出た。昨日は東に歩いたので、今日は西に向かってみる。

Uさんから『SPチキン』という名を聞いていたので、そこまで行ってみる。ワットプラシンのすぐ近くにその店はあった。いかにも華人の食堂で、表でチキンがグルグル回っている。店員が私に中国語か日本語か、どちらのメニューを渡すべきか悩んでいた。取り敢えずガイヤーンハーフと空心菜炒め、そしてカオニャオを注文する。

ガイヤーンはさすが大きかったが、何となく平らげた。空心菜炒め、実に久しぶりに食べる中国的味で嬉しい。日本人も以前はたくさん来ていたようで、日本語の紹介記事なども貼られている。ガイヤーンは外国人にも食べやすいので、確かに必要不可欠な食べ物だろう。次回はちょっと別の物を頼んでみたい。

ワットプラシンにも入ってみた。今や観光客が戻ってきたチェンマイのこと、ここには白人や韓国人、また日本人も来ており、ちょっと騒々しくなっていた。その裏側に回ると、年老いた母親を車いすに乗せて、お参りしているタイ人がいた。母親はこれが最後のお参り、という感じで気力を振り絞り、車いすから降りて一心に祈っている。その横でそれを見ている息子、ちょっと感動した。

近くにアカコーヒーの店があった。先日アカ族村でコーヒーを飲んだこともあり、ちょっと寄り道してみる。だがここはかなりデザインがおしゃれなカフェで、若者を中心にお客で満員だった。皆思い思いにスマホを眺めて時間を送っている。写真を撮る客も多く、如何にもインスタ映えする店だったが、私のような老人には少し落ち着かない感じだ。

チェンマイ歴史資料館があったので、寄ってみた。だが何だか展示などが見当たらない。よく見ると現在閉館中であった。その向こうにはアートカルチャーセンターがあったが、ちょうど社会科見学の生徒が来たのでパスして、一旦宿へ帰った。その後何となく疲れてしまい、うだうだと午後を過ごす。

夕方何故かもう一度さっきの方に歩いてみる。実は部屋の下のプールサイドで昼間から宴会が行われていて、下手なカラオケが響き渡り、居たたまれない。夕日に寺が映えている。夕方は西へ向かうのが良いような気になる。ここチェンマイでは時々寺の美しさに見惚れることがある。

夕飯はその辺の食堂に入る。白人が多いかな、と思っていると、少女が手伝いでやっているのか、要領がよくないので、注文が溜まってしまう。そこへ中国人女子が外から食べ物を持込、コーラだけ頼んで食べている。なにが正解か分からない混沌とした世界。薄暗くなったが、カラオケの終了時間が分からず、更に歩いて行く。

ついに城壁の反対側まで来てしまう。ここに公園がある。先日フラワーフェスティバルの会場になったところで、まだその時の花が残っていて美しい。公園の真ん中では、ダンスに興じるおばさんたちの音楽が鳴り響く。その周囲をランニングするおじさんたちがいる。案外広い公園であった。

宿へ戻る途中、市場近くに屋台街を発見。インドのビリヤニなどもあり、ちょっと食べたくなったが堪えた。もう少し早く知っていれば来たのに。チェンマイはまだまだ知らないことばかり。次回はもう少し長く、更にディープな滞在をしたいと思う。宿に戻るとカラオケは終わっており、周囲は静寂に包まれていた。

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