ある日の台北日記2019その3(1)台北に戻って

《ある日の台北日記2019その3》  2019年10月8日-11月21日

今年3回目の台湾滞在。今回は花茶の歴史を調べてみたいと思っているが、どうなるだろうか。また懐かしい人々、会いたかった人々とも会うことが出来て、有意義ではあった。来年の方向性も考える時期に来ていた。

 

10月8日(火)
台北へ

今年何度台北に降り立ったことだろうか。台湾茶の歴史を本格的に訪ねて3年、初歩的な調べはある程度終わったかもしれない。ただ学べば学ぶほど疑問は出てくるし、資料は出て来ないし。益々『謎は深まるばかり』という決め台詞もすでに使い古してしまっている。さてどうするか。

 

桃園空港からいつものバスに乗りながら、そんなことを考える。今回は6月に台北を離れる際に鍵を持ったまま出てきたので、すぐにいつもの部屋に入ることができ、なんともスムーズな台北入りとなった。だがどうしても食べたいと思っていたいつも行く牛肉麺の店がまさかの休業中。なかなか世の中上手くは運ばない。台北も夜はちょっと涼しいので、鴨麺を食べて満足する。

 

10月9日(水)
旧知の人々と

今日は旧知のTさんと会うことになった。いつもは夜、彼の家の近くで食事をするのだが、今回はなぜか彼のオフィスのあるビルで待ち合わせ、昼ご飯を食べることになった。いつもと違うパターンは大歓迎だ。そして待ち合わせ場所にはいつも本屋に行く時に乗るバスで行けるので楽だった。

 

早く着いてしまったので本屋に立ち寄ろうとしたところで、メッセージが来たので急いで移動したが、よく見てみると『着いたら連絡してくれ』とのことで、何と30分も早く待ち合わせてしまった。そしてビルの地下の韓国料理屋で、なぜかビビンバを食べた。台湾で韓国料理、最近は流行りのようだが、30年前を思い返すと、焼き肉屋も殆どなかった。韓国に対する台湾人の感情変化と言ってよいのだろうか。世代は確実に変わっている。

 

その後、コーヒーを飲むところもないというので、かき氷などのスイーツを食べる店に移動した。Tさんはかき氷を食べていたが、私はさすがに冷たい物を食べる雰囲気ではなかったので、メニューに唯一あった汁粉のような物を食べた。この汁粉1つが、私が食べる牛肉麺より高い、というのが、今のおしゃれな台北だろうか。

 

帰りに本屋に立ち寄ると、やはり何かしら買いたくなるものだ。1冊持ってレジに行くと、いつものように会員カードはあるかと聞かれたので、『ないけど作りたい。外国人も作れるのか』と聞いてみた。すると店員は『日本パスポートは何年かで番号が変わるでしょう。番号が変わらない身分証はないのか』と聞いてくるので、驚いた。

 

そこまで日本の事情に詳しいなら、日本人には身分証がないことも知っているだろう、というと、黙ってカードを作ってくれた。あれは何だったのだろうか。そして海外では面倒が多いので、日本も統一身分証を早く作って欲しい。パスポート番号を変更しないというのでもよい。

 

一度部屋に戻り、勉強を始めた所で、Rさんから『今晩空いている?』との連絡をもらう。彼とは茶の歴史について色々と話したいこともあったので、指定されたレストランに向かった。何とそこは、昨日空港から乗ったバスの中から見たレストランで懐かしいな、と思ったところだったので驚いた。

 

モンゴル焼肉、行ったことはあったが、その内容は全く覚えていなかった。席に着くと、テーブルでは鍋が暖められ、既にRさんの息子が何か食べていたので、私もそれを取りに行った。生の野菜と肉を取って戻ってくれると、『それは向こうで焼いてもらうの』というではないか。よく見ると一番端に大きな石焼用の機材があり、コックが二人で焼いていた。調味料をどの程度入れるかが、美味しく食べられるかどうかのポイントらしい。

 

それから鍋に羊肉など入れて食べた。焼餅も出てくる。ここは基本的に食べ放題らしいが、代金を支払ってもらったので、その仕組みはよく分からなかった。それから地下鉄でRさんの家に移動して、お茶を飲みながら雑談した。そこではお茶の話から客家のことまで、様々な話題が飛び交い、気が付くと日付が変わりそうな時間になっている。そこからトボトボ部屋まで歩いて帰る時、何となく充実感を味わえるのが嬉しい。

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