ある日の台北日記2019その2(8)涼しいので麺ばかり

4月26日(金)
台湾大学で

久しぶりに調べものがあり、台湾大学へ向かう。大学裏門にUバイクを停めて、早餐店にて、ハンバーガーを食べる。さすが大学近くの店だから、他よりもボリュームがあり、安い気がする。と言っても台湾大学の学生はお金持ちも多いようで、こういう店よりスタバの方が人気は高い。

 

大学の図書館には何度も行っているのだが、その度に前回探した資料の場所を忘れてしまい、また一からやり直すことになるのは、本当に困ったことだ。今日は呉振鐸茶業改良場元場長の論文集を見に来たのだが、何とその本はご本人から大学に献本されたもので、直筆の署名がされていて驚いた。そういえば、呉氏は台湾大学教授という肩書も長年持っていたのをうっかり忘れていた。

 

夕方学内で、日本語中心主催のセミナーがあるというので、覗いてみた。講師はよく見たら、以前ロータリークラブであった蔡さんという方だった。そしてご専門がマーケッティングだと初めて知り、かなり細かい動向調査と分析がなされ、ちょっと勉強になる。パワーポイントは日本語だが、お話は中国語で進められる。

 

SNS利用率は、台湾の方が日本より高い。特に高齢者世代も使っている点は時々感じている。スマホ決済も中国のようには進んでいないが、今後どのように活用するのだろうか。世代間格差、経済低迷による若者の不安定さ、など共通の話題も多く出てくる。日本に比べれば、フットワークが軽いと思える台湾だが、どうだろうか。

 

確かに日本と台湾、似ているようにも思えるが、消費者の行動パターンなどはかなり違うようだ。参加者は学校の先生と学生、そして一般人もいた。日本人も数人おり、無料でお話が聞けるのは素晴らしい。お茶の勉強ばかりせずに、偶にはこのような刺激を受けるのも良いかと思う。

 

4月27日(土)
寒いので麺ばかり

4月も終わりだというのに、雨が続き、気温が低い台北。これはちょっと異常なのではないだろうか。原則週末は出掛けずに、資料整理などに使う予定なのだが、ご飯だけは食べるために外へ出る。いつもなら、もう暑くて汗が噴き出すので、スープ麺など食べないのだが、この気候だと麺だな、と思ってしまう。

 

まずは小雨の降る中、久しぶりに焼鍋麺を食べに行く。ここのスープは海鮮出汁が効いていて、結構うまい。そして揚げた麺との相性がかなり良い。もう今シーズンは食べる機会もないかなと諦めていたのだが、ちょうどよかった。これで75元はお値打ちと言えよう。さすがにお客さんが多いのもこの気候のせいだろうか。帰りに近所にできた、ミニ鯛焼き屋にも寄ってしまう。寒からな。

 

夕飯もまた雨。気温も20度ぐらいしかない。これなら矢張り麺か、でも遠くには行きたくない。その場合は、刀削牛肉麺に行くのがよい。近年牛肉麺屋はどんどんでき、そしてなぜか値段もどんどん高くなっている。だがここは120元で、肉がゴロゴロ入っており、麺もしっかりしている。いつも更に安い牛肉湯肉糸麺を食べているのだが、今日は奮発した。豚足麺でも良かったかもしれない。

 

日曜日の昼、雨が降っていなかったので、少し歩いてみる。偶には米を食べようかと思ったのだが、やはり麺に引っ張られた。温州雲吞麺、これはチェーン店でもどこにでもあるのだが、なぜかたまに食べたくなる。あっさりしたスープと大きな雲吞がよい。そして小菜を食べてちょうど100元という価格設定も悪くない。

 

台湾にはかなりの種類の麺があり、麺が好きな私には有り難い。確か以前トルコに行った時、麺が殆どなかった(豚肉もなく中華もなかったか)時は、2週間が本当に長く感じられたものだ。特に今回のように涼しいときに温かい麺を食べると体にも優しく元気が出て有難い。台湾はご飯ものや小龍包だけではないのだ。

 

4月29日(月)
張さんがやってきた

今日は天気が良く、暖かくなってきた。先日ホーチミンの張さんから連絡があり、今台湾に帰省中だが、1日だけ、台北にやってくるという。その理由は師匠に会いに来るというものだった。彼が師と仰ぐのが、意翔村の陳さんだ。張さんは大学時代の卒論が茶貿易というだけあって、色々な知り合いがおり、お茶の歴史だけではなく、茶作りにも真剣に取り組んでいる。その師匠として、陳さんは適任と思える。

 

店までは歩いて10分ちょっとと近い。入っていくと、奥さんと張さんがいた。なぜか奥さんに会うのはこれが初めてだと思う。いつも店にはベテランの男の人しかいない印象だった。張さんは今年旧正月休みで帰省中、故郷豊原で会っていたが、何度会っても面白い人物だ。

 

今回は3月の四川旅行でゲットしたお茶を渡すのが目的だった。彼は探求心が旺盛で、様々なお茶に興味を持っていたので、合わせて日本の茶も少し渡しておいた。相変らず陳さんから少し歴史談義を聞き、いくつか質問をして、収穫を得た。その後は子弟再会の邪魔をしないように退散する。張さんには茶作りに関して聞きたいことが山ほどあるはずだ。

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