北タイ茶旅2024その2(1)メーテンからファーンへ

11月12日(火)ファーンまで2

朝8時、車は出発した。Aさん、Sちゃんをそれぞれピックアップ。朝ご飯は前回同様のネイトマーケット付近かと思っていたら、突然車は郊外に出ていく。メーリム付近まで来て、一軒の食堂へ入る。そこにも美味しいジョークがあった。料理研究家のAさん、早々に興味を示して作り方を眺めている。オーナーは華人で、作り方はかなり丁寧だった。

前回はなぜか行かなかったメーテン。今回はドームに言って無理やり連れて行ってもらう。一体どんな所か、確認したかったというだけなのだが、興味津々。車は山道に入るが、意外と開けていた。それほど標高の高い所へは行かない。観光客向けの象のキャンプなどの施設が見える。

かなり奥へ入ると、何となく既視感のある風景が見えてくる。自転車に乗った白人とそのガイドが見えたが、確か10年ほど前に私も自転車に乗って茶畑へいった記憶がある。そうこうしている内に着いたのがアクサラという施設。この名前で思い出した。私は10年前確かにここへ来ている。

その時はリス族の村に泊まり、お茶ツアーに参加したのだが、そのリスロッジからアクサラガーデンまでやってきた。途中までは自転車を漕いだ。その後はトラックの荷台に自転車と共に乗り、自然の中を行く、如何にも白人が好みそうなアクテビティだった。更に茶園で茶摘みから製茶体験、最後はお茶を飲み、お菓子を食べたとという記憶がある。

今そこに建つと、建物はかなりきれいになり、茶畑は後方に押し下げられ、食事やティーを楽しむ空間、そしてお茶を買う売店が充実していた。我々もそこでお茶を飲んでみた。すると先ほどの白人2人を先導してきたガイドが見えた。何だか見覚えがあると思い、10年前の写真を取り出すと、何とあの時のガイドではないか。

思わず彼に声を掛けると、勿論彼は私を覚えてはいなかったが、突然「上を向いて歩こう」を日本語で歌ってくれ、再会を喜んだ。名前を聞くとチャーリーと答えており、それで思い出した。全く変わっていない、楽しいおじさんだった。今度機会があれば、また茶園に来てお世話になろう。

そこから2週間前も行ったチェンダオのラミンエステートへ向かった。ここで風景を眺めてから、あの豚足屋でランチと思っていたのだが、ドームは「それでは道順が逆だから行けない」と拒む。仕方なく、この標高1000m越えの山で普通のパッタイなどを食べてみることになる。

ラミンを後にして、山を下り、一路ファーンを目指した。前回は温泉・洞窟・テーマパークに寄り道したが、それはもういい。代わりにAさんが市場に寄りたい、というので、2時間ほど走って、モン族の市場を見付けて見学する。Aさんはタイ料理研究家だから、当然タイ野菜やスパイスなどに極めて詳しい。

中にはほうずきを売っており、これは美味しいと言って買っている。私は浅草ほうずき市以外でこれを見た記憶がなく、まさか食べるなんて考えもしなかった。因みに後で知り合いに聞いたら、中国の大連などでもほうずきを食べているという。どこか原産地なのだろうか、ちょっと気になる。

更にファーンの街に入ったところで、車を止めてまた市場に入る。ここは規模が大きく、迷子になる。Aさんと歩いていると、野菜の料理法などを教えてくれ、タイ語が読めない私にも興味が持てるような話をしてくれるので、市場が楽しくなる。こういう散歩はとても為になる。

ファーンの宿に着いたのは結局、夕日が落ちる午後5時半頃だった。少し休んでから食事を食べようと降りていくと、食堂に何かが置かれている。恐らくフランス人団体のために用意されたソムタムセット、自分たちで作るための材料だった。これを私は専門家Aさんにお願いして作ってもらった。何気なくトントンしていたように見えたAさんのソムタム。これまで食べたことが無いような美味しさで本当に驚いた。さすが料理人。

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