北タイ茶旅2024その1(4)メーサロンのワンプッタン

今晩の宿は芙蓉宮(ワンプッタン)にお願いした。ところが連絡を取っていた、知り合いユーピンの姿はない。知らないうちに結婚してバンコクに住んでいたとは。兄のナコーンを紹介され、チェックインした。部屋は茶畑に面した広々としており、かなりゆったり感がある。ただ既に日が暮れて、前が見えない。

急いで夕飯となった。この付近もキノコや新鮮な野菜などが名物。そして烏骨鶏スープは体に染みる。今日はもう腹一杯、と思っていたが、更にご飯が進んでしまう。食後はナコーンが茶を淹れながら、話をしてくれた。有機栽培の茶は、なかなか味わいがある。静岡で賞も取っている。彼のお父さんに話しを聞いたのはもう7年前だろうか。この地で烏龍茶生産を始めた最初の一人だった。軟枝烏龍で作る茶が面白い。白茶や東方美人にも目が行く。今夜は眠れるだろうか。

10月31日(木)メーサロンからワーウイへ

朝はすっきり目覚めた。お茶を淹れて、ベランダで飲んでみる。何だかとても澄んだ気持ちになれてよい。朝ご飯を食べに行くと、なんとも盛りだくさんで驚く。ドームはパンを焼き、カオトームと目玉焼きを頬張る。さすがに多過ぎるだろうとは思ったが、何とも嬉しい朝となる。

ナコーンの案内で、反対側に建てた施設と茶畑を見学する。急須のモニュメント、18年前私はあれを目指して茶畑見学をしたが、あれはワンプッタンが作ったものだった。その下に、今や、観光客向けのカフェ、インスタポイント、そして宿泊施設まで出来ており、観光客が集まる場所となっていた。

ナコーンはかなり詳細に茶畑の様子や製茶について説明してくれた。有機への取り組みなど、父親時代からの変化も面白い。育てやすい金萱より、軟枝烏龍を重視する対応、白茶への取り組みなど、気合が入っていると感じられる。カフェは飲みやすい飲料も販売しており、今後の発展が期待される。コテージのような部屋は、茶畑の中にある感じで、ベランダはいい感じになっており、思わず寝転がりたい気分になる。

そこからもう一度泊まっていた場所に戻り、買い物タイム。酸梅などが美味しいと皆が求めていく。そして芙蓉宮と別れて、ドームの車は少しわき道に入った。ここに35年住んでいる台湾人製茶師がいるというので、訪ねてみる。規模の大きな茶工場と自宅があった。蘆さんは35年前にここへきて、烏龍茶生産に関わった人物。特に101の人と結婚して、その生産に従事していたが、今は自分の茶工場を運営している。

何と彼は埔里の生まれで、父親は東邦紅茶に務めていたというから、急に身近に感じられた。今回は突然の訪問で、次の予定もあったのであまり話は聞けなかったが、次回はちゃんと聞き取りしたいと思う人だった。確か以前噂で聞いた人物が彼だったように思う。北タイ烏龍茶の有名人。

取り敢えず軽く昼ご飯を食べることにした。何しろ朝が多過ぎて腹は減っていない。適当に入った雲南食堂、私は巴巴絲を頂く。まあパッタイだな。この店の女性は普通に華語を話していたが、何と男性は日本語を話した。昔日本に留学して、バンコクでも日本人社長の下で働いていたという。しいたけ栽培と聞いたので、以前日本人が従事していた事業の一つだろうと思われる。その関係でこの地に来て、そのままここに居るらしい。

泰北義民文史館にも寄る。私は何度も来ているが、皆さんには一応ここの歴史を紹介するべきと思って訪ねた。華語で団体に向けに説明している。展示はかなり多いが、基礎知識が無いと、何を書いているか分からないだろうと思う。台湾側でもある程度調べているので、簡単なことは説明出来るようになった。おじさんがこちらにやってきて、蒋介石の本などを見せてくれる。日本人だというと驚かれる。

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